- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784901998574
感想・レビュー・書評
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文章はそこまで達者でない。また、この本のターゲットがよくわからない。小林を知らぬものには易しくないし、知っているものには凡庸な注釈に過ぎない。
だが、「政治としての小林秀雄」を捉えた点は新しい。政治は常識を持って、ひたすら目の前の民を安んずることという。覚えておこう。
また、「天職」をめぐって沈思する機会にもなった。職業選択は自由だが、それを選択することが宿命的に強いられたものだと感ずること。俺はこれをやらねばならぬという意識を持つこと。それが天職。それはけっして愉快なものではない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
心眼を用いる、ということ。
「天地の間に、己一人生きてあると思うべし」という独立自尊の精神
読みの深さ
顕示欲のための、知識、、これはよく当てはまる。これに引きづられる。危うい、、 -
【由来】
・amazonで藤田正勝の「哲学のヒント」から始まるおすすめ本の中にあった。
【期待したもの】
・値段がやたらと高く(¥90,000)、しかも「考えるヒント」だったので興味を持った。幸い、図書館にあったので。
【要約】
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【ノート】
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小林秀雄の「考えるヒント」を読んで考えた著者のエッセイ。
私は「考えるヒント」は未読なのでこの本で小林秀雄の著作の一端に初めて触れることになるが、引用が結構載ってて未読でも大丈夫だった。
頭だけで考えた思想や思索は真理には程遠い。日常生活の実践の中で培われた常識にこそ真実が潜んでいる。
職業、政治、哲学すべてにそれが当てはまる。 -
政治哲学を考える入門書に良いかも。懐疑主義の話や虫の話、おもしろかった。
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「物の本質を理解しようとする学問あるいは科学を営むのは、人間の認識や精神である、だとするなら、学問や科学のあるべき姿の追及は、人間の認識や精神の在り方を探求する「哲学」の形を取らざるを得ない。人間の認識や精神の在り方を探求するのも、人間の認識や精神である。物の本質を理解するために人間でない立場を得ることはできない。では、その限界の中で、どうやってものを理解するのか、あるいは理解することができるのか。
」
このくだりを見て個人的にcomputer scienceもまたまったく同様であると思われた。その一つの大きな分野はセキュリティ。新しい社会における人間の在り方を考える素材としてcomputer scienceにおけるセキュリティは「守るべき個とは何か」という哲学的にもなりうれば、そもそもある種のひきこもり状態でないと学べないのがプログラミングであり、要するに座学としての傾向も似ている。その意味でも重なる部分があると思えた。 -
小林秀雄というよりも、著者のスコットランド留学時代の話が興味深かった。特にイギリスの知的伝統の中にヒュームが生きていることを確認できたのは楽しかった。
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これまでの私の生き方も、これらかの私の生き方も、よかったんだと思えた。大事なのは、自分の経験に即して考えること。
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手軽に読めて面白かった! ちなみに自分は小林秀雄さんの"考えるヒント"は読んだことがありません。が、それでも著者の経験を交えた語りは興味深く、また人々の日常の経験(=コモンセンス)の中に確かさを見出す、という思考スタイルにも強く納得させられました。
一見正しいと思わされがちなイデオロギー、プロパガンダ。それに見事煽動され、最早"衆愚"のレッテルを免れないと言っても過言ではない強力な大衆政治・全体主義……自分もこれからは、マスメディアなどにただ煽られるがまま、考えなしにそのような全体の一部を構成するのではなく、一呼吸置いてそれらを"懐疑"していくという姿勢を身につけられればと思う。-
私には考えるヒントは難しかった これを読むにはある程度の教養(特に俳句、その時代の背景)が必要だけど、まったくなかたのでちんぷんかんぷん私には考えるヒントは難しかった これを読むにはある程度の教養(特に俳句、その時代の背景)が必要だけど、まったくなかたのでちんぷんかんぷん2011/11/26
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おおお、だとするとやはり"考えるヒント"を読むのは自分には大変そうです ただ一度考えるヒントを読んだ人がこの本を読んだら、かなり分かり易く書...おおお、だとするとやはり"考えるヒント"を読むのは自分には大変そうです ただ一度考えるヒントを読んだ人がこの本を読んだら、かなり分かり易く書いてあるので受ける印象が違ってくるのかもしれませぬ 自分にもいつか考えるヒントを読める日が来るだろうか……(遠い目で)2011/11/27
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表面的な中野さん批判をする前にこれ読もう。ソクラテスと巨獣のくだりが今の日本、いや世界を思うと心に刺さります。