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- Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
- / ISBN・EAN: 9784901998994
感想・レビュー・書評
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タイトル「夢の栓」5章に分かれた長編小説ですが読んでみると5話の夢の中での安寧と夢告げ信仰そして緩やかなシャーマニズムがテーマのオムニバスの様でした。
大変丁寧に書かれた夢告げに象徴される物語は読み応えがあります。
「ねるよりらくはなかりけり」私もよく感じることです心身ともに疲れてくると眠っているときほど人にとって幸せなひと時はないもの思います。
一種の現実逃避でもあり心の洗浄でもあり再生なのかもしれません。
夢の中で何かとつながる感覚や夢の中で何かが壊れる感覚や夢の中で何かが満たされる感覚は夢告げ信仰や忘れられていた神や精霊を生み出すには十分な不可思議さがあるものですね。
そんな感覚を全部伝えてくれるお話でした。
戦争、高度成長、自然破壊、金満資本主義、宗教の相違などが複雑に絡まり合い、文化の変遷とともに変わりゆく世の中で私たち人類はは長い夢を見ているのかもしれません。そんなことを考えさせてくれる一冊でした。
読後感=寝るより楽はなかりけり・・想いは夢のなかへ溶ける・・
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