ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語 (Zoran Zivkovic's Impossible Stories)

  • Kurodahan Press
3.82
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本棚登録 : 191
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902075168

感想・レビュー・書評

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  • 『夢』というものは一本のストーリーのように思えても、実は脈略のない話がいくつも絡まって集合体を作り、それが眠りの世界だけで整合性を持った不思議な存在だと思う。だからすごく面白い夢を見ても、人に話そうとすると途中でするするほどけて、どんな話だったのか、何が面白いのかすらわからなくなることがよくある。

    そんな『面白い夢』が文字に書き起こされて、ここに一冊の本として結晶化している。

    とても薄い本なので、その気になればさらっと読めてしまう。
    けれども、できることなら程よく静かな場所をえらんで、この本のためだけにたっぷりと時間をとって楽しんだ方がいいと思う。

    文字を追うごとに喚起されるイメージが凄い。
    お茶を飲みながら世界に取り込まれていくように、パソコンのモニターから叡智が浮かび上がってくるように、目を瞑ると光の線が太く輝く柱となるように。

    僕は読みながら、ページの中に首の半ばまで突っ込んでいたかもしれない。

    巻末の解説で語られた、作者の作家としてのスタートがSFであるということには驚きもしたが納得もした。ただ、ここまでの『物語』を作り上げたら無粋なジャンル分けなど必要ないだろう。

    • kwosaさん
      峨眉書房さん

      お久しぶりです。
      コメントありがとうございます。

      こちらの方こそ、読んで頂けて本当に嬉しいです。

      >でも一度その世界を覗...
      峨眉書房さん

      お久しぶりです。
      コメントありがとうございます。

      こちらの方こそ、読んで頂けて本当に嬉しいです。

      >でも一度その世界を覗きこんでしまうと戻ってこれなくなるような気がする世界

      本当にそんな気がしますね。
      特に静かな時間にひとりで読んでいると、本の魔力に引き込まれそうになります。
      『鏡のなかの鏡』はミヒャエル・エンデですか?
      この本も面白そうですね。
      2013/01/26
    • 峨眉書房さん
      ミヒャエルエンデは子供の頃クリスマスプレゼントでもらった本で(モモ)本好きになったきっかけの作者です。
      本当ですね!パラパラに!このイラスト...
      ミヒャエルエンデは子供の頃クリスマスプレゼントでもらった本で(モモ)本好きになったきっかけの作者です。
      本当ですね!パラパラに!このイラストも気に入ってるので嬉しいです。文字の大きさ配列、余白の取り方も物語の雰囲気にぴったり。

      昨夜は、ダークナイト ライジング を観てたのですがとても好きでした。良いものに出会えると心豊かな気分になれますね!今年もお互い良い作品に出会えますように!
      2013/01/27
    • kwosaさん
      峨眉書房さん

      箱入りの『モモ』は持っているだけで嬉しい本ですよね。
      『ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語』も、小さな出版社だからこそでき...
      峨眉書房さん

      箱入りの『モモ』は持っているだけで嬉しい本ですよね。
      『ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語』も、小さな出版社だからこそできる贅沢な作りで、大胆な余白の取り方にびっくりしてしまいます。

      『ダークナイト』が大好きなので『〜ライジング』もとても気になっていました。
      本当に、今年もお互い良い作品に出会えるといいですね。
      ありがとうございます。
      2013/01/27
  • 素敵な世界だった
    特にティーショップに惹きこまれました
    私はグレタ自身になりあのティーショップに居て
    私も物語のお茶を頼んでました
    あの小さなお店の持つ力に惹きこまれて抜け出せなくなるかも
    しれない恐怖を例え知ってしまっても、あの店に、物語のお茶に
    強く惹かれてしまいます。

    • kwosaさん
      峨眉書房さん

      お久しぶりです。
      本棚へのコメント、ありがとうございます。
      あちらにも返事をさせて頂いております。

      この本を読んでいる我々...
      峨眉書房さん

      お久しぶりです。
      本棚へのコメント、ありがとうございます。
      あちらにも返事をさせて頂いております。

      この本を読んでいる我々も、惹きこまれて抜け出せなくなりそうですよね。

      余談ですが、三話目のページ上部のイラストは、ちょっとパラパラ漫画みたいになっていますよ。
      ちょっと遊びが効いていて洒落ています。
      2013/01/26
  • 久々に掘り出し物。他の本も読んでみたい!

  • 幻想的な風合いを帯びた、タイトルどおり「不思議な」物語が3編、所収されている。
    シンプルだけど味わい深い、でも気づけば現実の彼岸へと連れ去られそうになりアッとさせられる、平たく言えばとても面白い。

    『ティーショップ』★★★★★
    電車待ちの時間つぶしにと、見知らぬ街で何気なく入店したティーショップ。そこには「物語のお茶」という一風変わったメニューが。それはお茶と物語がセットになった不思議な商品。
    そこで語られる物語が、とても味わい深い。登場人物がズレていくように不思議な物語が、店の従業員、客たちによって語り継がれていく。
    メタフィクショナルな匂いを感じさせる結末がまた良い。

    『火事』★★★★
    夢と現実が混淆したこれまた幻想的な一編。
    夢で見た古代神殿の火事が職場のPCディスプレイ上で別の目線から再現され、気づけば自身の職場である図書館も・・・。
    さて分からなかったのは楽隊。大音響の音楽は何を意味しているのだろう。
    何も意味なんてないのかもしれないけど、そのあたりに思いを馳せると楽しい。

    『換気口』★★★★
    交通事故によって、未来予知・・・どころか未来を選び取る能力を身につけてしまった女性の話。
    無数の可能な未来のなかから、一本を選りだすというイメージも鮮烈。
    果たして、自分で好きな未来を選び取る能力は幸福なことなのか?偶然のせいにしておいたほうが良かったのではないか?
    どんなに技術が発展しても人間の踏み込んではいけない領域というのはあるのかもしれない。

  • 世にも奇妙な物語の様な、不思議な話。それよりは、オシャレな感じだけど。

  • 東欧の作家、ゾラン・ジフコヴィッチの短編集。

    おもしろいです。
    とても異国情緒を感じるすてきな短編集です。

    黒川藩プレスより出版されています。

    ぜひ、お読みください。

  • “東欧のマジックリアリスム”に期待しすぎた。

    裏面のニューヨーク・タイムスの書評に“「新世代のボルヘス」と呼ぶには早すぎるかもしれないが”とあるけど、ハイ、早すぎます(笑)
    それどころか、本書を読む限り、作者がこの先ボルヘスの域に達するとはとても思えない——正直な感想。稚拙な訳出のせいも否定はできないが。

    ボルヘス的幻想小説というより、J.G.バラードの初期作品をほうふつとさせる……と思ったら案の定、もとはSF作家。この点からも、オリジナリティを確立できているとは言えないと思う。
    現状ではボルヘスに失礼と思う。

  • セルビア(旧ユーゴスラビア)の作家の不思議な話3作。どれも話に分かりやすいオチはない。でも読み始めると話の先が気になってどんどんページをめくり、最後にそう来たか!と唸らされるような物語。

  • ユーゴスラビア作家による独特で不思議な物語の短編集。幻想の先にさらなる幻想を紡ぎ出していると解説で書かれている。

  • 他のも読みたい。誰か訳して。

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