アート・インダストリー: 究極のコモディティーを求めて (アーツアンドカルチャーライヴラリー 1)

著者 :
  • 美学出版
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902078176

作品紹介・あらすじ

周縁からメインストリームへ-アートの世界は変わった。まずはそのスタンダードとなっているルールを知ることだ。しかし、ゲームのルールを知るものは、ルールを教えない。ならば、せめて遊泳術を身につけよう。でないと簡単に溺れることになる。

感想・レビュー・書評

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  • アート業界のあり様や問題点について、フラットな視点で分かりやすく解説した良書。
    この本が発売されてからだいぶ経つが、東日本大震災やコロナ、移民問題など様々な事が起こった。
    それはアートワールドにも大きな影響を与え、資本主義の行方についても、様々な議論がされている。
    それはアートワールドにもどの様な影響をもたらすか、注目される。
    国内では現代アートのプチバブルが起きたり多少なりとも変化が起きてはいるが、世界の潮流とは一線を画したドメスティックな動きであるため、安易に市場が拡大したという事では無いだろう。

  • 経済産業としての現代アートの現状に対する関係者のインタビューと芸大での講義録。
    お金の話と切り離せず、芸術的価値以上に経済的価値や市場評価によって価値が決まるようになってしまっている現代アート業界の仕組みとルール。良し悪しではなく、現状でいかに生きていくかを実務的な面で学ぶ。
    カタカナ語が無駄に多いのがやや気になるが、現状を概観できるのは良。

  • アーティストになりたい人や、美術界で働きたい人は必読。

  • 現代アート(アーティスト)を商品として、とても現実的なお話をされている。もちろん、マクロな視点としての現代アート界の現状や歴史に対する記述も、非常に内容が濃い。個人的には、美術館の経営やマーケティングについての記述が印象深い。

  • アートの世界の現実的なところが描かれていて勉強になった。

  • 英語のビジネス書を和訳したような文体。
    実務的な内容も多くてとても参考になった。
    繰り返し読み返すべき本だったと思う。

    日本の文化遺産を貨幣に変換する、というのは悪いことではないし、日本が世界に自国文化を発信できる手段になるのだと思った。

    第二章は三人の美術関係者へのインタビューだったけれど、私のようなちょっとアートに興味があるレベルの人間では存じないような、ミーハー性・派手さの薄い、かゆいところに手が届く人選で良かった。初めて読む話題が多かった。

    【アートの価格を決める要因】
    ・アーティストの名前
    ・作品のタイトル
    ・メディア(ex,oil on canvas)
    ・サイズ
    ・制作年
    ・所有者の履歴
    ・展示の履歴(ギャラリー、美術館)
    ・掲載された新聞、雑誌、カタログなどの出版物履歴

    【PRの5つの機能】
    ・セールスプロモーション(価格の設定や営業活動など売上に関わる活動)
    ・デザイン、外観や外見、ディスプレイなど、商品やサービスに他する理解力を深め、より魅力的にみせるプレゼンテーション
    ・パンフレットやニューズレターなどコミュニケーションツールとしての出版物であるパブリケーション
    ・メディアリテーションとしてのパブリシティー
    ・不特定多数のマスを対象とした宣伝広告

    【プレスリリース】P280
    メディアとのコミュニケーションの基本的なツールで、メディアの理解を得、掲載してもらうことを目的に発行される文書のこと。独特のスタイルと形式がある。
    リリースの目的はメディアへの掲載なので、文章は簡潔に感情を入れないように、MECEに。

  • 現代アート市場とかどうやってお金が動いて成り立ってるかの概要をざくっと知るためにとてもわかりやすくて読みやすい1冊。タイトルからするとアートインフラ系に携わる人向けっぽいけど、作家活動をしてる人にこそ必要な内容かと(私は活動してないけど)。東京芸大のアートアドミニストレーションか何かの講義で使われた本。アート業界、作家がまったくわからないという人でも、作家と代表作品を集めた入門系の本を1冊事前に読むだけで難なく読めそう。

  • アート・インダストリーの現状Overview、アートの仕事の最先端を走る3名へのインタビュー、東京芸術大学 アート・アドミニストレーションの授業、と三部構成。分かりやすい。
    経済とアート、相容れないと思っているのは日本人だけかも。

  • 本当にそうだよね。。。と思う一冊。

  • アート・インダストリーのマニュアル

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