目印はフォーク!―カーラの脳損傷リハビリ日記

制作 : ニキ リンコ 
  • クリエイツかもがわ
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902244892

感想・レビュー・書評

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  • 副題が表わす通り、この本は脳損傷後のリハビリ日記です。身近に脳損傷をイメージする人はもちろん、イメージしない人が読んでも得るところが多いであろう本です。

    思いがけない交通事故からジェットコースターに乗ったように振り回されるカーラの1年余りの日々を支える「チーム・カーラ」。そこには医師、看護師、臨床心理士(セラピスト)、リハビリ療法士、職業カウンセラー、弁護士らが含まれています。締めくくりとして、そのプロフェッショナルな視点から見た高次脳機能障害に関する知識、相対する姿勢が語られているのも有用でしょう。

    そこを読んでから改めてカーラ自身の語りに向き合うと、この目に見え難い機能障害への理解が深まると思います。少々、アイロニカルなユーモアに満ちたカーラ。その日々を追うことで、暮らしを紡ぐ重要なことは生き生きと過ごすことだ、他、様々な考えが浮かぶことでしょう。それは、脳機能障害をはじめ、認知症、介護、鬱々とした気持ちを抱える人のみならず、一見して無関係と思われる幼児までも含め、住みやすい社会を形作るアイディアになると思います。

  • 軽度の頭部損傷の後では、患者は、一度に処理できる情報の量がかぎられることになり、作業の種類、情報の分野を問わず、制限量を超える情報処理が必要な場面ではひとしく困難を経験することになる。外見的な印象は、緩慢さとして表現される。なぜなら、通常より少ない量の情報を処理するのに、通常以上の時間を要するからである。また、当面の作業に関連する刺激に注意を向けることと、無関係な刺激を管理することとを同時に行えるだけの余剰能力がないため、注意の転導性としてあらわれる。また、A点に集中している間は、同時にB点のことをも考えるための作業スペースがないため、忘れやすさとして表現される。そして、事故の処理容量を超える情報が与えられると、全部を吸収することができず、そのことは不注意さとして現れる。

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