十歳のきみへ―九十五歳のわたしから

著者 :
  • 冨山房インターナショナル
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本棚登録 : 794
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902385243

作品紹介・あらすじ

いのちとは家族とは人間とは-若いきみたちに託したいこと。かつて十歳だったあなたにもぜひ読んでほしい。はじめての子ども向けメッセージ。

感想・レビュー・書評

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  • この当時95歳で現役医師。そして105歳没。長寿は別としても偉人の一人です。
    サリン事件の患者を受け入れ処置を行えたのは、大災害を見越してロビーに酸素の配管を張り巡らした日野原先生の先見の明によるものだし、そもそも陣頭指揮を取ったのも彼です。成人病を生活習慣病に改めたのも彼の功績だし、新人医師の研修を必須としたのも彼の孤軍奮闘が有ったからです。彼がいなかったら日本の医療は大きく後退していたと思われます。

    そんな彼が85歳年下の友人たちに、平易な言葉で人生の大事な事を伝えようとしています。と言っても僕ら大人の方が役に立つ言葉が沢山あります。時間の使い方をもう一度見直そうという気になります。おすすめの一冊。

  • いろんなことが学べる本でした。

  • 10歳になる娘へのプレゼントにしました。
    わかりやすい内容で、言葉に重みがあります。
    親に言われるよりも、人から言われた方がぐっとくる事ってありますよね。あちこちにそんな事が書かれていて、プレゼントしてよかった一冊です。

  • 題名通り10歳のきみへ向けた言葉ではあるけれども、10歳ではない人が読んでも考えさせられる1冊。子どもに送りたい本のひとつです。

  • 喫茶店 ぶな にて。

    小学生のころにお母さんに渡されて読んだ本。
    24歳になって読むと、おもしろかった。
    まったく違って感じるのかなと思ったら、意外とおなじだった。

  • たまには冒険物語ばかりでなくエッセイも読み聞かせてみようと10歳の娘と8歳の息子に読んでやりました。まあ息子には早かったということでしょう。娘は、著者の幼少期の貧しい生活が一番印象に残ったようです。二人とも、著者が一番伝えたかったメッセージを受け取れたかは微妙ですが、それでもそれなりに神妙に聞いていたし意味がわからなかったわけでもないのでよしとしましょう。
    さてそのメッセージはというと、人のために時間を使うこと、辛いことでも自分のためになるということ、家族の中での生活環境が自分を作ること、などです。最後は、争っているときでも相手の痛みを思い、ゆるし、世界に平和をもたらしてくださいという、子供たちへのお願いでした。子供たちは素直にふーんと聞いていましたが、正直なところ中途半端に歳をとった僕としては違和感を感じてしまいました。その可能性が信じられないというのと、そんなに距離感のある話を子供にして何の役に立つのかと。でも、子供の心ですから、何が痕跡を残すかわかりません。千人に一人でもメッセージを受け取る子がいたら効果は大きいと言えるのかもしれません。まだ十歳ですからね!

  • 95歳の現役のお医者さんから子どもにむけて語られたメッセージだけれども、大人が読んでもきっとハッとさせられることが多い本だと思います。

    日野原さんのお父さんって、プロテスタントの牧師さんだったんだね。

    「平和というのは世界のどこかある場所にはあって、ほかのところにはない、というような状態を決して指しません。
    世界中のすべての人がおたがいに平和でありたいと手をつなぎ、助け合うときに、みんなの見つめる視線の先にあるのが『平和』です。世界のどこか一つでも人々の命が脅かされているような国や地域があるのならば、世界はまだ平和ではないのです。」

    子ども同士の「けんか」、そして戦争のことについてもとても考えさせられました。

    「相手にむかってこぶしをふりあげる前にすこしだけ思いをめぐらしてみてほしいのです。
    深い傷を負っているのはほんとうに自分だけなのか、と。相手もどこかに痛みをかかえているんじゃないだろうかと、考える一瞬をつくってほしいのです。」

  • 道徳の書である。その言葉は重い。どうして重いか。著者の実績・年齢が読み手に相当な説得力を与えているのだと思う。説得力って何だろう、どうやって身につければいいんだろう。例えば私がこれを書いても多分誰にも相手にされないだろうなと。
    あまり本著の内容とは関係ないんだけど、そんな事を考えた。

    とりあえず読んでいる途中にずっと浮かんでいたスナフキンの言葉を書いておこう

    >この世にはいくら考えてもわからない、
    >でも、長く生きることで解かってくる事がたくさんあると思う
    >君たちも大人になればわかるさ。
    >ある意味で、大人は子どもよりももっと子どもみたいになることがあるんだよ。

    10歳の娘にも読ませてみようか

  • 娘が4歳の頃発売された本なんですが、その当時は自分が読みたくて購入。有名すぎる日野原重明さん、先日100歳になられた現役のお医者様の本ですが10歳の子どもに向けて行う実際の「いのちの授業」を本にしたものです。先日本棚を整理していてこの本に再会。今なら娘にもわかるかな?と与えようかと思いましたが待てよ、久々に読み聞かせしてみようかな?と。
    娘は、やはり喜びます。9歳でもね。
    ちょっとづつ毎日読んでいますが不覚にも読みながら泣きそうになったくだりが。。それは、親はどんなことがあっても子どものことが大切、、、のような事なんですが日野原先生のやさしい語りかけに、読みながらウルウルきてしまいました。。 by えみママ

  • 日に日に年老いていく4人の親たちを見ながら、つい辛い気持ちになってしまう・・・いまの私に、ぴったりの1冊でした。
    10歳のこどもむけ、ということですが、人生を折り返した中年期にもぴったりです笑
    読みながら涙がぽろぽろ出てきて、心がいやされました。
    こどもたち、同世代、そして老年期、すべてのひとたちに読んでいただきたいとおもいました。

    • lapparitiondulivreさん
      luminさんのレビューを拝見して、私も読みました。95才で現役!ということは本当にすごいと思いますが、95才になって10才位の子どもたちに...
      luminさんのレビューを拝見して、私も読みました。95才で現役!ということは本当にすごいと思いますが、95才になって10才位の子どもたちにこんなメッセージを送れるなんてすばらしいです。
      2011/04/04
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著者プロフィール

1911年山口県生まれ。1937年京都帝国大学医学部卒業。1941年聖路加国際病院内科医となる。学校法人聖路加国際大学名誉理事長、聖路加国際病院名誉院長、一般財団法人ライフ・プランニング・センター理事長などを歴任。予防医学の重要性を指摘し、医学・看護教育の充実、ターミナル・ケア(終末期医療)の普及に尽力。2000年には「新老人の会」を結成。1999年文化功労者。2005年文化勲章受章。2010年には国際コルチャック協会名誉功労賞受賞。2017年7月18日逝去。

「2022年 『2023年版『生きかた上手手帳』』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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