営業の魔法

著者 :
  • ビーコミュニケーションズ
4.36
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902969511

作品紹介・あらすじ

新入社員の小笠原は、営業部に配属されてからの半年間、売上げゼロのダメ営業マンだった。自信をなくした彼は、朝礼のあと伏魔殿のような喫茶店に逃げ込み、夕方までの時間をやり過ごす毎日。そんなある日、全身からオーラを放つスーパー営業マン紙谷と出会う。紙谷は二冊のバインダーを巧に操り、瞬く間にお客様をイエスへと導いていた。まるで魔法に掛かったかのように喜ぶお客様の姿を目の当たりにした彼は、スーパー営業マン紙谷に頼み込み、営業についてのレクチャーを受けることになる。そして、一ヶ月半に渡る早朝六時からの実践レクチャーが始まった。紙谷は本物の魔法使いの如く、ダメ営業マンの小笠原に十一個の魔法を伝授する。本当の営業を知った小笠原は、瞬く間にトップ営業マンへと成長していた。しかし、最後の魔法、十二個目を伝えないまま紙谷は小笠原の前から忽然と姿を消す。紙谷の身に何が起こったのか。ダメ営業マンだった小笠原の、「成長」と「トップ営業マンへの道程」をリアルに描いた営業サクセスストーリー、ついに完成。

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    新しい会社で頂いた本。
    タイトルだけ見ると営業のハウツー本ですが、中身はかなり良かったです。

    話が逸れますが、営業って難しいですよね・・・
    僕は社会人になってからもう10年ほど営業職なのですが、いつまでたっても慣れなくて憂鬱です(笑)
    いつも数字に追われて辟易していますし、事務処理も大変ですし、強いて言えば自信をもって提案できる製品に恵まれているのが救いでしょうか。
    何故憂鬱になるのかを考えたところ、僕がいわゆる"モノ売り"になっているからかもしれません。
    営業とは、詰まる所"モノ売り"で相違ないのですが、何にビジョンを置くのかが大切なのかもしれません。
    本書はそういった考えを持たれている方にとってのヒントが多数掲載されていました。

    下記抜粋にもございますが、営業とは「お客様の問題を解決するお手伝いをする職業」「商品を売るのではなく、顧客の問題解決のお手伝いをする仕事」と思ってやるのが良いのかも。
    数字も大切ですし、相手を丸め込みたい気持ちやそうするためのテクニックも大切ですが、思考の根幹として「相手の課題解決のための仕事」と思ってやることが大切。
    顧客とのWin-Winを考えて営業していたら、憂鬱な気持ちも減少するのかもしれませんね。

    まぁこう言うと、「そんなの理想だ」と言われそうな気もしますが、所詮仕事は仕事。
    やるからには楽しくやりたいものですね。


    【抜粋】
    0.営業とは、お客様の問題を解決するお手伝いをする職業です。
    そして、お客様と成長の感動を共有するという使命があるのです。
    商品を売るのではなく、顧客の問題解決のお手伝いをする。
    人は解決するアドバイスを求めているのではなく、自分を理解してくださる人を求めているんです。

    1.営業に必要な3つの力「集中力、会話力、渦潮力」
    営業に大切なのは、集中力。
    自分自身ではなく、相手をいかに集中させるか。自分だけに注目させるか。
    それを「会話力」といいます。

    そのためには、一方的に話をするだけではダメなのです。会話でなければ。
    巻き込む力、それも相手を自分の流れに巻き込む、渦潮のような力です。

    2.瞬間の沈黙
    人は何かを考える時は必ず目線を外します。
    逆に、聞き入ってくださる時はジッと私を見つめてます。
    目線が合っている時は出来るだけ相手を焦らさずに次の言葉へ進み、何かを考えようと相手が目線を外した時はジッと待つのです。

    3.応酬話法
    →常に相手が答えやすいように話を進める話法。まず、よく聴くこと。耳ではなく、心で聴くこと。
    →説得ではなく、納得して頂くための会話力。
    →口は一つ、耳は二つ。まず心でしっかり相手の話を聴くことから始まる。

    4.イエス バット話法
    →まずお客様の意見を肯定すること。その意見に対して、質問を繰り返すこと。
    バットは否定ではなく、質問なんです。お客様に質問をしていくことが、イエスバット話法の極意なのです。
    どんどん肯定しながら質問を繰り返すうちに、お客様が自分でイエスバットを繰り返し、そして自ら答えを導き出してくれます。

    5.クロージング8つの基本
    ・あわてない
    ・余計なことを喋らない
    ・「間」を取る
    ・悲壮な表情、態度をしない
    ・物乞い調にならない
    ・悠然と。
    ・ジッと待つ
    ・そして、クロージングを掛けているという意識を強く持つ。

    6.ポジティブシンキング≒前向きに考えること
    →真のポジティブシンキングとは、明確なビジョンの元で、それに向かって思考を集中し、断固たる勇気を持って行動すること。
    ビジョンから目を逸らさないこと。身を投げ出す勇気を持って歩くこと。




    【引用】
    営業の魔法


    「人は笑うから幸せなのだ。幸せだから笑うのではない」



    p9
    僕は疲れていた。終わりのない営業という仕事に。
    今月が終わっても、また新しい月が始まる。そしてまた一から数字を積み上げる。来月も、再来月も…
    いつまで繰り返せばいいのか?


    p22
    営業に大切なのは、集中力なのです。
    ほれも自分自身ではなく、相手をいかに集中させるか。自分だけに注目させるか。
    それを「会話力」といいます。

    そのためには、一方的に話をするだけではダメなのです。会話でなければ。
    巻き込む力、それも相手を自分の流れに巻き込む、渦潮のような力です。


    p23
    •営業に必要な3つの力
    →集中力、会話力、渦潮力


    p25
    •瞬間の沈黙
    人は何かを考える時は必ず目線を外します。
    逆に、聞き入ってくださる時はジッと私を見つめてます。
    目線が合っている時は出来るだけ相手を焦らさずに次の言葉へ進み、何かを考えようと相手が目線を外した時はジッと待つのです。


    p28
    ・間の大切さ
    「間」という沈黙の恐怖に負けない事。
    大事な局面になればなるほど「間」が怖くなる。
    沈黙に耐えられなくなる。
    だが顧客は重大な決定や難しい選択をする時ほど深く考えたいため落ち着いた時間を必要とする。

    深く考えるための「間」を与えるためにも、会話の中にその「間」を設ける。
    そうしなければ、「ゆっくり考えたい」と言われるのが関の山だ。


    p42
    営業とは、お客様の問題を解決するお手伝いをする職業です。
    そして、お客様と成長の感動を共有するという使命があるのです。


    p45
    ・商品を売るのではなく、顧客の問題解決のお手伝いをする。
    人は解決するアドバイスを求めているのではなく、自分を理解してくださる人を求めているんです。

    あなたは汚れた空気を綺麗にするモノとして空気清浄機を勧めていました。
    それは直接的でないとしても、お客様は欠点を指摘されたように感じるものです。
    結果、きっとあなたに対して反論、または防衛のため攻撃が返ってきたはずです。


    p49
    営業は、商品を利用して下さった人が喜び、そして幸せになって頂くことが第一の使命です。
    お客様から頂く「ありがとう」という言葉だけが最高の報酬なのです。

    売るのではなく、徹底的にお客様の声に耳を傾けてごらん。
    そして、誰を幸せにしたいのかを考えてごらん。
    お客様の問題を一緒に解決する良き理解者に徹しましょう!


    p61
    ・既成概念
    イメージの限界が自分の限界になる。
    不可能とは、既成概念によって、いつも自分が勝手に決めつけているにすぎない。

    アイスブレイク、可能性を広げるには、まず想像力を鍛えること!
    既成概念は、弱気な心のアドバイザーだ。


    p68
    ・応酬話法
    →常に相手が答えやすいように話を進める話法。
    まず、よく聴くこと。耳ではなく、心で聴くこと。
    →説得ではなく、納得して頂くための会話力。
    →口は一つ、耳は二つ。まず心でしっかり相手の話を聴くことから始まる。


    p83
    ・二者択一話法
    漠然と質問するのではなく、二つの選択肢を用意して質問する。
    そうすれば相手は答えやすいし、ついつい余計なことまで説明したくなるもの。


    p97
    ・イエス バット話法
    →まずお客様の意見を肯定すること。その意見に対して、質問を繰り返すこと。

    バットは否定ではなく、質問なんです。お客様に質問をしていくことが、イエスバット話法の極意なのです。
    どんどん肯定しながら質問を繰り返すうちに、お客様が自分でイエスバットを繰り返し、そして自ら答えを導き出してくれます。


    p109
    ・質問話法
    →NOが出た時こそ本音を聞くチャンス!

    コツは、一度白旗を掲げることにあります。
    「わかりました、もう売り込みませんのでご検討下さい。だから、本当のところを聞かせてください」という具合に。
    そして、本心を教えて頂いたその瞬間から、徹底的にその解決に集中する!!

    いずれも、常に笑顔で自信に溢れた表情と態度でお客様に接すること。


    p128
    ・類推話法
    →人は説教が嫌いで、ストーリーが好き

    ひとつひとつの例え話を交えて、伝えたいことを話すこと。


    p150
    ・肯定暗示法
    →曖昧な言葉を一切排除して、すべて「イエス」前提に言い切る。

    別名「ポジティブ話法」
    語尾に「?」の付く言い回しを一切やめて、「!」を付けて力強く断言すること。


    p156
    ・クロージング8つの基本
    1.あわてない
    2.余計なことを喋らない
    3.「間」を取る
    4.悲壮な表情、態度をしない
    5.物乞い調にならない
    6.悠然と。
    7.ジッと待つ
    8.そして、クロージングを掛けているという意識を強く持つ。


    p182
    営業の魔法は、この職業を通して、多くの人を幸せにするためのものです。
    それを忘れないでいて下さい。


    p182
    ・ポジティブシンキング≒前向きに考えること
    →真のポジティブシンキングとは、明確なビジョンの元で、それに向かって思考を集中し、断固たる勇気を持って行動すること。
    ビジョンから目を逸らさないこと。身を投げ出す勇気を持って歩くこと。

  • 心理学が存分に散りばめられた
    人が変わる啓発本

    人間関係やコミュニケーションで悩んでいる読者が主人公の気持ちになれる
    サクセスストーリー
    営業に関係ない人が読んでも良書

    ビジネス書と言うより「人の基本」を再確認させてくれる本

    話し方、傾聴、共感は社会人として必要なスキルであり基本スキル
    頭でわかっている人も多いかもしれない
    だからこそ丁寧に実践する大切さを教えてくれる本

  • 営業のハウツー本にありがちな「こんなの、この人だからできたんでしょ」「結局運かよ」という感情論や根性論、抽象的な表現、謎の運や縁ではなく、
    間の取り方、質問の仕方など基本的・具体的な「コツ」がストーリー仕立てで紹介してあり理解しやすく忘れにくいです。
    (読んだから急に身につくものではないので実践練習は必要だと思います)
    トップ営業マンなら既に実践している内容かもしれませんが、初めて営業をする方、営業に苦手意識がある方、久しぶりに営業をする方には得るものが多いと思います。

  • 営業に関することが物語形式でわかる。

    会話力とは、相手をいかに集中させるか

    顧客にいいえと言わさない。全てはいと言わせる。
    肯定話法と類推話法

    相手が視線を外した時は考えている証拠、その時は話さず間を与える。
    人の顔を見たまま考える人はほぼいないので、視線が戻ってきたら話し始める。
    間を与えないと浅い思考での会話のキャッチボールとなり、決断に至らないケースが多い。

    間によって人間は選択と決断を繰り返している。
    間という沈黙に負けないこと
    小さな選択と決断を繰り返すことで頭の中が整理される。

    営業の役割はお客様の問題を解決するお手伝いをする職業。
    悩みを理解してくれる人を求めている。
    共に成長し共感する使命を担っている。

    応酬話法
    二者択一法で話すと選択+アルファーで余計なことまで話す。使い方としてはアポイントを取る時など
    5分だけ時間下さい→30分は大丈夫

    イエスバット法
    お客様の意見を肯定する
    その意見に対して質問を繰り返す
    お客様が自分自身で答えを導き出す

    質問話法
    検討する!→わかりました検討していただければと思います。
    →ほんとのところはどうなのでしょう?と聞く
    そこででた答えに対して答えを解決する

    類推話法
    例え話から伝えたいことを話す。
    第三者の言葉として活用できるので、謙虚な姿勢を保ったまま活用可能
    例え話を数多く用意する必要がある。

    推定話法
    もし仮にこのサービスを受けて進んでいくとどうなりますか?など相手に使用後のイメージをしてもらう
    二者択一法とセットが良い

  • 営業部から管理部へ異動前に勉強のため読書。
    2020/7/20
    師匠との対話形式で
    営業テクニックを学んでいく。
    話法が様々出てくるが、目新しいものはない。

  • 営業スキルこそが、必須スキルである。
    物を売るためだけに、使うわけではない。

    人と共に生きていくためには、必要というだけだ。
    ただし、テクニック『だけ』磨いていたら嫌われる。

    相手をおもい、使うことが『絶対』に必要だ。

    そう思えるための、テクニックを具体的に学べる本である。

  • ☆本書のメッセージ
    「営業という仕事は素晴らしい。人を幸せにする営業マンになるための心構えを授けよう」

    ●読んだきっかけ
    4月から営業職に就き、そもそも今の仕事をどう捉えていいのか悩んでいた。「こんなものを売っていいのかな」と思っていた。何か営業という職業に自信が欲しかった。そんなことを説いてくれそうな本だったので、読むことに。amazonでストーリー形式と書いてあったので、オーディオブックで探しなおして買った。オーディオブックにはbgm、声優も2人ついており、かなり良いものだった。

    ●本の概要
    売れない営業マンの主人公が、カフェで出会うスーパー営業マンから、営業の作法、すばらしさを教えられていく。それらの知見をもとに、少しずつ営業マンとして成果を出し、日々に活力を見出していく。

    ●本の面白かった点、学びになった点
    *「yesbut話法」は自分で話してはダメ。butの部分は、こちらから質問することによって相手に話させる
    →そのための質問の準備、事前情報の準備は非常に重要
    *クロージングは意識してかけにいくこと。これができない営業マンは絶対に売ることができない
    →慌てない、余計なことを話さない。間をとり、自信をもって、待つ。物乞い調になってはいけない
    *(相手が買う意思がある前提で)二者択一法で話す。そうすると、その前提で話が進んでいく
    →また、「二者択一話法」であげる事柄に関しては、大きなグループから入って、次第に小さい話題にはいっていくことが大事
    *「推定承諾話法」...もし実際に検討する場合、懸念な部分が何があるか、どんどん聞いていく
    *「ポジティブ話法」(前向きに考えることではなく、前向きに言い切る!)
    ・いかがでしょうか? →素晴らしいでしょう!!
    ・やってみませんか? →やってみましょう!!
    →伺いを立てるばかりでなく、前向きに宣言する。はっきりと語尾を言い切ることがとても重要
    *営業の目的とは「お客様の成長に貢献し、喜びを共有する」こと
    *営業では「間」も大事。ときには黙って、相手の話を待つことが大事」
    *売ることが営業の目的ではない。顧客の問題解決が営業の目標である
    *「説得」することではなく、「納得」することを目指せ
    *説教をしてはだめ。では、どうやって相手に伝えるかというと「類推話法」を使う。具体的にストーリーとして、相手に刺すことのできる、トークをもって置く。ストーリーで第三者について語ることで、説教臭さが無くなる
    *「検討する」という言葉は、決断を先延ばしにしていること。検討といいながら、ホントは、決断をしたくないだけなのである。
    →「検討」という言葉を聞いたならば、必ず「何を検討しているのか」までを聞きださねばならない
    →「営業の仕事・価値」とは「意思決定の支援」なのではないか


    ●具体的なアクション&学んだことをどう活かすか
    *それぞれの話法を頭に入れて置き、営業準備の段階でどうやって話すかスクリプトを作成しておく
    *先輩の営業を見ながら、その営業法がどういう風に定義づけられるのか、本著をもとに分析してみる
    *顧客の問題解決のためにきちんと営業をする

  • 【読書メモ】

    ■相手をいかに集中させるかが会話力
    ・聞く方は話す方の3倍時間が長く感じる
    ・だから、自己紹介の限度は3分
    ・しかし、集中していると時間は短く感じる
    ・いかに相手を自分の話に集中させるか
    ・相手を自分の話に巻き込む力「渦潮力」
    → どうすれば相手を集中させられるか?


    ■会話には「間」が必要
    ・相手に考える時間を与えるのが間
    ・目線を外したときは相手が考えている
    ・目線を自分に戻したときが考え終わり、再度話始める絶好のタイミング


    ■営業とは、商品を売るのではなく、顧客の課題解決のお手伝いをする仕事
    ・「〜でお困りのことはありませんか?」から始める
    ・営業は顧客と成長の感動を共有するという使命がある


    ■限界は、自分が作りあげてしまうもの
    ・想像力を豊かにし、既成概念を破り、自分で作ってしまった限界を超えなければいけない


    ■プレゼンではなく質問をする。相手の悩みを掘り出す。提案は一番最後
    X「花粉が吸い取れる高性能な空気清浄機があるんですよ」
    O「花粉症で悩んでいる園児はいますか?」続けて深掘りする質問をし、アイスブレイクから含めて2時間話したあとにはじめて1つの提案をする


    ■応酬話法
    ・常に相手が話しやすいように話を進める話法
    ・まず、よく相手の話を聴き、真剣に応える
    ・相手の考えや意見を尊重した上で、自分の考えを言う
    ・後ろ向きな言葉ではなく、前向きな言葉を使う


    ■二者択一話法
    ・漠然と聞かれるより、二択で聞いたほうが相手が答えやすい
    ・二者択一で聞かれると、ついつい(いい意味での)余計なことまで話してしまう
    ・そのためには、具体的でイメージしやすい引例であること
    ・アポイントをとるときに利用する
    ・表現も大きなグループから入る。「今週と来週どちらなら会えますか?」ではなく、「今週と来週、比較的お時間に余裕があるのはどちらですか?」
    ・「会ってください」だと断られるけど、この聞き方なら相手が答えやすいから、アポイントを取れる確率が上がる
    ・X いきなり「今日の何時と何時ならどちらがご都合いいですか」は強引すぎる
    ・O「今週と来週でしたら、比較的お時間に余裕があるのはどちらでしょうか」


    ■イエス・バット話法
    ・まずお客様の意見を肯定する
    ・自分でバットの部分を話すのではなく、その意見に対して質問を繰り返す
    ・お客様自身が違う考えを導き出してくれる
    ・乱用、悪用は禁物


    ■幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せになる。らしい
    ・心が変われば行動が変わり、行動が変われば習慣が変わり、習慣が変われば人格が変わり、人格が変われば運命が変わる
    ・「ノー」をもらって落ち込んでこれ以上上手くいかないと思ったら、その通りにしかならない
    ・「ノー」をもらったときこそ明るく振る舞うことで運命を変えられる


    ■質問話法
    ・「ノー」がでたときは相手の本音を聞くチャンス
    ・明るく白旗をあげ、「わかりました。もう売り込みません。本当のところはどうなのでしょう?」と本音を聞く
    ・お客様自身が本音に気付いていないことすらある
    ・本心を教えていただいた瞬間から、その解決に集中する
    ・その時は、笑顔で自信に溢れた態度で接する


    ■営業の形
    ・聴く、観る、伝える、の3つのみ
    ・聴いて聴いて聴きまくる
    ・聴くうちにお客様の何かが観えてくる。自分はお客様に何をしたいかが分かってくる
    ・自然に伝えたいことが浮かび上がり、情熱を持って伝えられる


    ■類推話法(ストーリー話法)
    ・例え話で物事を説明する
    ・説教臭くなったり嫌味にならない
    ・数多くの例え話の引き出しが必要になる
    ・人は説教が嫌いだけど、ストーリーは大好き


    ■なりたいと思うのではなく、なると決意する
    ・決意した瞬間、その目標は9割達成されている。あとは行動だけ


    ■本気の挨拶
    ・握手をしながら言葉を交わし合う挨拶


    ■推定承諾話法
    ・「もし、仮にこの商品を購入した場合」でどんどんと話を進めてみる
    ・購入した前提で様々な条件の確認作業を行う
    ・イフトークに似ているところがある「もし、付き合ったら、どこにデート行きたい?」
    ・「もし、今日朝まで一緒にいるのがOKだったら、家に行くかホテルに行くかどっちがいい?」
    ・推定承諾話法 = クロージングのスイッチ
    ・推定承諾話法、二者択一話法、イエス・バット話法は組み合わせられる
    ・相手の結論を急がせてあわてちゃダメ。「間」が大事


    ■肯定暗示法(ポジティブ話法)
    ・クロージングでは肯定暗示法を使う
    ・イエスを前提に言い切る言い方
    ・やってみませんか? → やりましょう!
    ・理解できましたか? → 理解できましたね!
    ・結婚してくれませんか? → 結婚して下さい!
    ・前向きに明るく言われると、ついつい相手も前向きに発想する
    ・アポを取るのもクロージング。だから、アポを取るのが上手い人は最終的なクロージングもうまい
    ・「先義後利」(利益より正しいことを優先する)を忘れないこと


    ■クロージングとは
    ・クロージングとは、イエスかノーの結論を出すために、お客様にこちらから働きかけること


    ■クロージングへの流れ
    ・「検討したい」「考えておく・・・」となった瞬間、「何を優先的にお考えになりますか?」「本当のところはどうなのでしょう?」と質問話法でクロージングの準備をする
    ・「もし、仮に購入した場合・・・」と推定承諾話法でお客様と自分にクロージングのスイッチをいれる
    ・お客様から本音(課題)がでてきたら、それを一つ一つ解決していく。「間」を持ってじっくりと聞く
    ・最後に肯定暗示法で、「もし男磨き塾に入った場合、まずはマッチングアプリのプロフィールをコンサルから始めるのをおすすめします!」と言い切りクロージングをかける
    ・「では、後はコースの選択ですが、結婚コースと恋愛コースどちらがよろしいでしょう?」と最終確認をする
    ・イエスの返事なら、ガッチリ握手して「よろしくお願いします」
    ・この段階で「検討します」なら、再度質問話法を使い、クロージングをやり直す。何のノーなのか?何を検討したいのか?分かっていない。ノーならノー、イエスならイエスの本音を聞き出す。一つ一つゴールを迎えていかないと、見込み客リストが膨れ上がるだけ


    ■クロージングの8つの基本
    1 あわてない
    2 余計なことをしゃべらない
    3 「間」をとる
    4 悲壮な表情、態度をしない
    5 物乞い調にならない
    6 悠然と
    7 ジッと待つ
    8 そして、クロージングをかけているという意識を強く持つ


    ■クライアントと営業マンの距離感
    ・距離感と信頼感は、会う回数と面談時間に比例する
    ・間をあけすぎない


    ■営業の魔法は、多くの人を幸せにするためのもの
    ・自分の技術に酔って、利に走ることがあっても、根本を忘れてはいけない


    ■真のポジティブシンキング
    ・明確なビジョンのもとで、それに向かって思考を集中し、断固たる勇気を持って行動すること
    ・これがあれば、必ず成功できる
    ・真の成功とは、社会に還元できたものだけが唱えることができる言葉

  • 入社半年で1台も空気清浄機が売れない新人営業マンが、
    営業の神様と思える人物から、毎週1時間ずつ「営業の魔法」
    を教わり、一人前の営業マンに成長する物語。
    12の”営業の魔法”が示されていますが、その中のいくつかは、
    社会人として、会社人として仕事をしていくうえで、大切なことを
    教えていると思います。営業関係の仕事をしている人が読むだけでは、勿体ないと思います。
    読んでみてほしい人:入社歴の浅い若手社員と彼らを指導する立場の人間が読むのに適していると思います。

    <気に入ったフレーズ>
    どれも、セールスマンとしての心得を説いたものですが、
    我々、普通のサラリーマンというか社会人に対して向けられている言葉と取れると思います。

    人間力:「自分の人間力を高めなければ、いつも足元しか見られないちっぽけな視界で終わっちゃうんです。成長しなければ・・・成長することで遠くまで見渡せ、広く世間を見られるんですよ。」
    すなわち、視点を高く持つようになれるということです。それによりより難度の高い課題に挑戦できるようになります。

    「あなたは、一年前の悩みを覚えていますか? そう、悩んじゃいるが、時間がたつと忘れてしまう。それが、悩みというものなんです。つまり、解決するアドバイスを人は求めているのではなく、自分を理解してくださる人を求めているんです」
    つまり相手に”共感”することが重要だということですね。


    「イメージの限界が自分の限界になる」
    人は、自分がイメージしたもの以上にはなれない。
    従って”既成概念”を破っていくことが大切。
    「既成概念とは、自分の中にいる弱気な自分へのアドバイザーだ」
    「やめておいたほうがいい、と呟いたり、無茶するなと制止したりする。」「既成概念に従って行動すると、可能性を見失うことがある。」確かに、既成概念は、弱気の自分に語りかけてくるような~あ。

    応酬話法
    営業トークとしてよく耳にしますが、心に止まったのは、
    「二者択一法」でした。相手との約束を取る時「月曜日と、水曜日のどちらが都合がいいですか}と聞くと、相手は、ついつい余分なことまで話してくれる。すなわち、相手が具体的なイメージを浮かべてその曜日を検討することができるようになる。
    これは、日常の業務や家庭内でも活用出来るかなと感じました。

    「イエス・バット法」
    ・まず、相手の意見を肯定する。
    ・その意見に対して質問を繰り返す。
    ・相手が、違う考えを自分から導き出す。
    答は、相手自身の中にあるということ。「コーチング」の手法にも似ていますね。


    ウイリアム・ジェームス博士の言葉:アメリカの心理学者
    彼の最大の発見が紹介されていました。
    ポイントは、自分に対して発生するネガティブナことでも、落ち込まず自分の意思で行動をコントロールできるんだよということ。

    「人間には、その人がなりたいと思うようになる性質がある」
    つなり「イメージしたとおりの自分にしかなれない」
    「幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せだ」
    行動は、感情に従っているのではなく、意思の力で行動をコントロールすることができることを発見した。
    有名な博士の言葉
    「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。
    習慣が変われば、人格が変わる。人格が変われば、運命が変わる。
    (運命が変われば、人生が変わる)


    「快活さを失ったとき、他人に頼らず自発的に快活さを取り戻す秘訣は、いかにも楽しそうな様子で動き回ったり、しゃべったりしながら、既に快活さを取り戻したように振舞う事である。

    落ち込みそうなとき、落ち込んだ時にこれを意識して行うことが大切ですね。

    ■仕事にも形がある。
    このでは、営業にも形があることを説明するのに、剣道・柔道などの武道の形について説明がなされていましたが、なかなかいい説明だと思いました。
    かの有名な宮本武蔵も『平常心』という心を追求して修行にはげみました。つまり、形を極めた者のみが何かの気付きを得て、心の部分に近づくわけです。
    「しかし、現代では、形も間々ならないまま、すぐ『なぜ』と答えを求めようとします。礼儀や作法に含まれる意味を求めたがります。礼儀や作法は、一つの形なのです。それを極めたとき初めて、『なぜ』に気付くんです。鍛錬を飛び越えることはできないわけです。」

    実に、いい言葉だと思います。

    先人たちは、子供たちに『そのうち分かる』とよく言いました。これは実に真理を突いた説明でした。決して質問から逃げたり、無責任に発していることばではなく、その時期が来ないとわからないことがあり、また世の中はそういうことに溢れているのです。

    だから、仕事も、人生もまずは、形を身に着けよう。
    そうした人だけが、”形破り”ができる。
    それが、身についていない人は”形なし”だ。どこかの本に書いてあった。
    武道の修行の「守破離」は、これを表している。
    千利休が好んで広めたと言われているそうです。
    『守』は師匠を徹底的に真似る。『破』真似び(学び)に工夫を加え発展させる。『離』新しい境地への道を究める。

    うさぎとかめの競争のたとえ話も面白いですね。
    人生では、「早い者」「強い者」に分があるわけじゃない。
    目標から目をそらさずコツコツ積み重ねる、クリアーしていくものに分がある。
    うさぎは、勝つこと=ゴールすることが目的ではなく、自分の足が早いことを見せつけることが目的だった。だから休んで見せたりした。カメは、ゴールすることを目標にし、勝ち負けに拘っていなかった。
    ひたすら自分の目標を目指したものに、軍配が上がるということ。

    ポジティブ話法について、
    ポジティブな考え方に基づく発言ととらえがちでしたが、
    「言い切る」技術と説明されていて、わかりがいいです。
    語尾に『?』の付く言い回しを一切やめる。
    これで、自分も相手も前向きに事を進めることができるし、
    互いに自身を持てるということだと思います。

    やってみませんか? やりましょう!
    いかがですか? 素晴らしいでしょう!
    調子はどうですか? 調子よさそうですね!


    営業のコツという話ですが、
    社会人として、仕事人としてのコツが書かれている・
    しかも、平易な文章で書かれており、量的にも適量な本だと思います。

  • 営業する上で重要なことが整理された

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著者プロフィール

中村信仁
1966(昭和41)年2月生れ。
高校卒業後、新卒で外資系出版会社ブリタニカにてフルコミッション営業に就く。
入社前研修中に初オーダーという快挙(世界初)を為し、その夏のコンテストにて世界最年少(18才)で3位入賞。
19才で世界最年少マネジャーに昇進。4年間の在職中、すべてのコンテストに入賞する中、東京本社へ転勤。
2010年10月、札幌において株式会社アイスブレイク設立。全国の営業職に就く人々のプラットホームとして「人生繁盛永業塾」を主宰し15年間に渡り、札幌、郡山、東京、名古屋、伊丹、博多、熊本、宮崎、沖縄をほぼ毎月ルーティンで訪れ、年間延べ2,500人の営業人に会い「人間力営業」の研究を続けてきた。
現在、小企業から上場会社まで社外役員をつとめるかたわら、ラジオパーソナリティー、zoom講演など精力的に活動している。

「2021年 『営業の神さま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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