- Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
- / ISBN・EAN: 9784903063140
感想・レビュー・書評
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2009.10.29開始〜2009.11.27読了
「と学会」というものがどういうものであるか、すこし前から気になっていたので購入した本。というか、正直ブックオフで500円で売ってたので買ったんだけど(笑)
トンデモ本の世界を垣間見たい人にはうってつけ。おそろしくイカレた人の本もあるが、逆にまじめな人が書いたのに注釈がイカレてて、本全体がトンデモ本になってるのもあったりして、なかなな面白かった。
どれがどうということは無いんですが、ヒマつぶしの本としてはなかなか面白かったということと、こういう「トンデモ本」というものを正確に「トンデモだ」と語るためには、相当の量の本を読み込んでいないとダメだということがわかり、「と学会員」の方の見方が変わった。
「と学会」の本はほかにも出ているようなので、いろいろと読んでみたいと思った。
また、この中でフィクションではあるが、「愛の流刑地」と「悪魔のパスワード」は、あまりのイカレっぷりに読んでみたいと思った(笑)いや、これはもはやギャグだ!
あとがきに書かれていた文が非常に秀逸だったので、引用したい。これは本当に心に響いた。
<blockquote>なぜ「昔は良かった」とか「科学や技術は人間を幸福にしない」などと思ってしまう人が多いのか。それはまさに「現実と空想の区別がついていない」からだ。
(略)
「ALWAYS 三丁目の夕日」の描写を本気で信じ込んで「古き良き時代」とか「こんな時代って素晴らしい」とか賞賛している人がいて不安になる。
冗談じゃない!まだ公害規正法が存在しなくて、工場が煤煙や廃液を垂れ流していた時代だよ?今より少年犯罪が何倍も多かった時代だよ?夏にはクーラーなんかなくて、窓を開けておくから家の中でも蚊に刺されまくってたんだよ?便所はみんな汲み取り式だったんだよ?全自動洗濯機も電子レンジもコンビにもATMもビデオもインターネットもテレビゲームも無かったんだよ?あなた、本当にそんな時代に戻りたいと思います?僕は嫌だぞ。
「貧しい時代だったが、心は今より豊かだった」?本気でそう思っているなら、今すぐ全財産を慈善団体にでも寄付して、一文無しの暮らしをはじめなさい。経済的な豊かさと心の豊かさが反比例しているなんて証拠はどこにもない。犯罪の多くが金目当てであることからすれば、むしろ貧しいほど心がすさむと考えるべきではないのか?
(略)
過去と比べれば、現代こそ「良き時代」なのだ。こんな時代に生まれた幸運を、僕を誇りに思う。
</blockquote>
僕はもともとフューチャリストなので、昔は良かったとか考えない人だけれど、この文章は本当に「激しく同意」だった。
昔は良かったという人に限って、昔の記憶から嫌だったことがフィルタリングされ、良かった記憶だけが残っている。大抵の場合、その当時のすごく嫌だったこと、ダメだったこと、大変だったことは忘れ去られている。
それはその人がダメだからではない。人間はそういやって嫌な記憶を抹消することで、ストレスから開放する術を手に入れているのだから。だから、昔のことでよかったことを振り返ってはいけないのだ。むしろ嫌だった記憶を肥やしにして、そうならないように努力し、進化を続けるのが生物の運命というもの。
僕は、昔よりも今の自分が良いと思えるし、今よりも将来のほうが絶対に良いと断できる「フューチャリスト」である自分を、これからも誇りに思いたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ますます好調のトンデモ本シリーズ。
この本も相変わらずおもしろおかしな世界を堪能できます^^
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存在しなかった過去