- Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
- / ISBN・EAN: 9784903212395
作品紹介・あらすじ
スピーチ、プレゼン、営業、会議、面接…あらゆるビジネスシーンで「共感」「信頼」「情熱」を生み出す語り方とは?100を超す実例とともに学ぶ、ストーリーの驚異の効能と実践ポイント。
感想・レビュー・書評
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ストーリーの名著と言えば、楠木健さんの『ストーリーとしての競争戦略』を思い浮かべる人は多いでしょう。本書はその十年以上前に書かれた本ながら、ストーリーを語る要諦について著者の経験を惜しみなく記した名著。
ストーリーのポイントをコンパクトにまとめつつ、それぞれが具体的なエピソードを伴って、本書の中でまさしく実践されているので、何より説得力があります。
本書全体がストーリーそのもの。
思わず大きく頷きながら、ページをめくっている自分に気づくはず。読んだその場から実践に役立つ、素晴らしい本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人を動かしたいとき役に立つ6つのストーリー
①「私は何者か」というストーリー
②「私はなぜこの場にいるのか」というストーリー
③ビジョンを伝えるストーリー
④スキルを伝えるストーリー
⑤価値観を伝えるストーリー
⑥「あなたの言いたいことはわかっている」というストーリー
相手の行動を望ましい方向に導くうえで、ストーリーほど押しつけがましくない方法はほかにない
ストーリーを重んじる人たちは、「人間は合理的ではない」という認識を土台に行動する。人を動かすのはなによりも感情だとわかっているので、まず感情を動かしてからデータを示す
ストーリーを使って、相手の「現実」を押し広げるのだ
人間の思考と行動は、非合理的な感情面に強く影響を受ける
万人が共有する人間的な側面に触れることを、自分ならではの具体的な逸話で語る
五感に訴える要素を入れる
関心を払われたいという人間の欲求
人間はみな二面性を持っている
相手との間に橋を渡す
どう考えるべきかを相手に意図するのではなく、ストーリーを聴かせる。この方が相手に敬意を示せる
人を動かすために、相手に自分の違いを認めさせる必要などない。必要ないどころか、そんな戦いを挑んだら勝ち目はない。相手のプライドを目覚めさせ、競争心に火をつけてしまうだけだ。
相手を追いつめてはいけない。上から見下ろして説教するのも良くない。相手をリラックスさせ、ストーリーを楽しませるのだ
効果音、音楽、絵、写真、ユーモア、対話、手触り..新しい世界に現実味を感じさせるうえで役立つものは何でも活用すればいい。そうやって聞き手を引き込んで、その人自身の意識と無意識の両方に働きかけるストーリーを、あなたと一緒に作り上げさせるのだ
ビジネスは私的なものだ
人を動かしたければ「感情的」になることが不可欠
聞き手を退屈させないための戦術
①具体的に話す
一般論は、聞き手の頭脳に十分な感覚的・感情的情報を提供できない。理屈は、脳のごく一部にしかはたらきかけないから。一方、具体的なストーリーは脳全体に働きかける
②話すのをやめる
③聞き手にジレンマを共有させる
④聞き手とのやり取りを減らす
ある人に「好奇心をもつ」ことと、その人を「理解しようとする」ことは、天と地ほども違う。好奇心のおかげで見つけられるストーリーこそ、あなたが語れる最も面白いストーリー
あなたがストーリーを語る上で最大の強みは、あなたが人間であるという事実だ。あなたは一人の人間として、たいていの人間が何を愛し、何を嫌い、何を恐れ、何を望み、何を嘆き悲しむかが分かっている。こうした万人共通の感情を通じて、あなたと聞き手、さらには聞き手とほかの聞き手を結びつけるようなストーリーがあれば最高だ
あなたが相手に売り込んでいるものの本質は"希望"である
勝者のストーリーを語り聞かせている人は勝者になる可能性が高い
人間の脳は、生き延びるために危険を避けるようにできている。警告のストーリー、悲劇のストーリー、恐ろしいストーリーには注意を引きつけられやすい
ストーリーを見出すための7つのテクニック
①パターンを探す
②因果関係を探す
③教訓を探す
④有益なものを探す
⑤自分の心を揺さぶるものを探す
⑥未来の筋書きを探す
⑦ストーリーに関する記憶を探す
ストーリーは、客観的なデータと違って、感覚の「言語」で私たちの脳にはたらきかける
クリティカルシンキングからストーリーシンキングへ -
自分が何者で、なぜここにいるか、どんな考え方をする人物かなど、他者との関係を円滑にするにはデータ・事実を示して説得を試みるよりも、相応しいストーリーを語ることによって共感を得ること。
そのためには自分の感情の動きを見つめ、そこにある思いを語ること。
長いストーリーが必要なわけではないことを指摘する著者だが、この本の冗長さ散漫さは何だろう?
網羅的に全体を伝えようとするよりも、エッセンスを整理しポイントを明確にすればもっと多くを分かりやすく伝えることができるというストーリーは、著者には響いていないのだろう。
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人を動かす、人に何かを伝える場面において論理や、合理性だけではいけない。ひとの感情や、精神的な部分に訴えかけるところなしには話は退屈で、聞く難易度が極めて高くなってしまう。
そこでわれわれはストーリーとして物事や、自分自身について伝える努力をしなければいけない。 -
個人的には「ハウツー」的な本を読むのは好きではないのですが、最近よく「ストーリー」は語られるので、読んでみました。確かに若干「小手先」と思う個所もありますが、たまに良いことも書かれています。最もそうであろう(且つ自分の中でも克服しなければ、と思っている点)点は、「上手にストーリーを語れるのは、感情のような「理屈で説明がつかないもの」を恐れず、むしろ謎めいたものに魅力を感じる人だ」という点です(特に前半)。
たまにこうした示唆があるのが、勉強になりました。 -
意味と共感が価値を生む世界でストーリーの重要性は高まっているし、技法として習得すべきスキルになっていると感じる。目次から備忘引用。
もう少しコンパクトに整理されていると尚良。
・人を動かしたいときの6つのストーリー:私は何者か、私はなぜこの場にいるのか、ビジョンを伝える、スキルを教える、価値観を具体化する、あなたの言いたいことはわかっている。
・ストーリーは記憶の補助装置
・6種類のマイナスの感情:懐疑、憤慨、嫉妬、無力感、無関心、強欲。これらに対処できるストーリーの有効性。
・相手のストーリーに耳を傾け、動かす。 -
ささーっと流し読み
ちゃんと読んだ方が良かったかしら? -
間違いなく人生のバイブルとなる素晴らしい本だった。
常日頃からストーリーを意識して人と関わっていきたい。 -
vol.191ストーリーテリングのバイブル発見!「6つのストーリー」を頭に入れるべし。
http://www.shirayu.com/letter/2013/000385.html