- Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
- / ISBN・EAN: 9784903212470
作品紹介・あらすじ
世界規模の膨大かつ徹底した調査をベースに著された『リーダーシップ・チャレンジ』は、25年にわたり、よりよきリーダーをめざす人々から最も信頼されてきた。この本は、リーダーシップとは人間関係であり、学べば誰でも身につくことを実証し、その具体化である「5つの実践」は、不変の原則として世界中に広まっている。最新版では、世界中の100を超すケーススタディを盛りこみ、今日のリーダーが直面する課題にも応えた。創刊25周年記念となるこの第五版は、よきリーダーを目指し、非凡な成果を求める人の必読書である。
感想・レビュー・書評
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『感想』
〇実に10年以上ぶりに本書を読み返した。なるほどと思いながらの読書であったが、以前感じた感動まではなかった。
〇これは、この年月の間に培った経験をもって、本にある理想との差が少しは縮まったからだろうな。リーダーシップはリーダーじゃなくても発揮できるものだという心構えでチームのために働いてきたし、リーダーになった際にはメンバーに気持ちよくリーダーシップを発揮できる環境を整えてきたつもりだ。
〇かといって自分に必要のない情報だったわけではない。人は忘れていってしまうし、頭のどこかにある情報をそのまま簡単に引き出せることばかりではない。頭の中の整理ができた。
再読了日:2023年6月25日詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
色々な経営者たちを研究対象とし、つまりリーダーとはどうあるべきかをまとめ上げた本。職場の管理職だけではなく、事業を経営する中においても役に立つ内容で、幅広い層にとっての名著と思います。リーダー、という言葉に興味のある人は読んでおくと良いと思います。
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模範となる。
共通のビジョンを呼び起こす。
プロセスに挑戦する。
人々を行動にかりたてる。
心から励ます。
自発的に行動して革新的な改善策を外部に求めることで、チャンスを模索する。
小さな勝利を積み重ね、経験から学ぶことで実験しながらリスクをとる。 -
リーダーシップ論に関するベーシックな本。
ベースとなるアイデアを5つに分けて、そこからさらに2づつ、さらに2づつと枝分かれさせながら、具体的にどう行動すべきかを記載している。
具体例も交えて考察されており、非常にわかりやすい一方、定性的であり、また世の一般論も多いため、本当にリーダーシップを身につける際に参考になるかは疑問。
ただ日々の過ごしている中での気づきにはなる。 -
A. 模範となる
1. 自分の言葉で語り、共通の理想を確認することで価値観を明らかにする
2. 共通の価値観に従って行動することで、手本を示す
B. 共通のビジョンを呼び起こす
3. 心躍るような崇高な可能性を想像し、未来を描く
4. 共通の夢に訴えて、人々を引き入れる
C. プロセスに挑戦する
5. 自発的に行動し革新的な改善策を外部に求めることで、チャンスを模索する
6. 小さな勝利を積み重ね、経験から学ぶことで実験しながらリスクを取る
D. 人々を行動に駆り立てる
7. 信頼を築き、絆を深めることで協働を育む
8. 意思決定の権限を与えることで、人々の能力を高める
E. 心から励ます
9. 卓越した成果を褒め、貢献を認める
10. 共同体精神を作り出し、その価値と勝利を讃える
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これほどまでに各種の「リーダー論」が出続けるのはなぜなのか?
ほとんど「ダイエット本」と同じ状態だ。
そうは言いつつ、ダイエット本には流行りがあったりする。
トマトダイエット、炭水化物ダイエット、有酸素運動ダイエット・・・
医学的根拠があるのか無いのか不明だが、不思議なことに新しいダイエット方法が生まれては消えていくのだ。
これらと比較すると、「リーダー論」「マネジメント論」は本当に奇異だ。
なぜなら一環して、どの内容もほぼ同じ。
新しい方法はまず生まれて来ていない。
どの本も原型は「ドラッガー著【マネジメント】」なのだ。
つまりそれだけ「ドラッガーのマネジメント」が完成されていて、本質をとらえているということになる。
ダイエットで言えば、方法は何であれ「消費カロリー>摂取カロリー」であるという本質と同じことなのだ。
本書においても同様。
正直言って「もう知っているよ」の内容だった。
それではなぜ本質が分かっているのに、実践が出来ないのか?
それこそ、ダイエットと似ているのかもしれない。
「リーダー論の本質は分かっている。ただし実践は永遠にできない」ことなのではないだろうか。
これは煙に巻いたような理屈だ。
だったら本を読む意味がなくなってしまう。どうせ実践できないのだから。
様々な本で「リーダーは作れる」「後天的なものだ」と書かれている。
本当なのだろうか?
自分の経験で考えても、どうしても「先天的なもの」とつい思ってしまう。
しかしながら「最初から持って生まれた才能」というニュアンスとは少し違う。
「ある程度の素養は必要。ただしきちんと継続して育てなければ、真のリーダーにはなれない」
ということなのだと思う。
これもまた「当たり前じゃないか」と思われそうだが、どうにもそう考えてしまうのだ。
リーダーは育てるものだ。
それは否定しない。しかし素地もなければ、育たない。
こういう風にも感じるのだ。
一般的にみんな気が付くはずだ。
「この人はリーダー的素養を持っている」
むしろ逆か。「この人はリーダーには向いてない」かもしれない。
この段階を最低限クリアしてから、「どうやって育てるか」なのではないだろうか。
育て方は本書に掲載されている。(むしろ「ドラッガーのマネジメント」の方を参考にした方がいいと思う)
そうなのだ。
「リーダー」とは素養も必要だが、「育てるもの」でもあるのだ。
ここからは全く個人的な考えなのだが、「リーダーとは、リーダーに育てられるもの」と言えないだろうか。
きちんとしたリーダーが、次世代のリーダー候補に対して、これら書籍に書かれている内容をよく読ませ、そして小さな組織でいいから実践させる。
そして上手く行った組織、上手くいかなかった組織を分析し、小リーダー達にフィードバックして、「リーダー論」を極めていく。
これが良好に循環していけばいいと思うのだ。
しかし実際にはほとんどのケースでそうなっていない。
それは大抵のリーダーが「ある日突然、リーダーに抜擢される」からなのだ。
これはよくよく考えても、絶対におかしい話だ。
何の準備もしていないから、ある日リーダーになった瞬間に、そこから書籍を買って勉強しようとする。
もしくは、ある日リーダーになり数年間そのポジションを経験しつつも、どうにも組織がうまくいかない。
そこからようやく本を読んで勉強しようとする。
これはもう根本的に間違いだと思うのだ。
そこからリーダー論を学んでも、正直言って「ほぼ」役には立たない。
(それでも藁にも縋る思いで本を読むから、相変わらず「リーダー論」の本は売れ続ける)
理屈ではないような気がする。
スポーツの世界と似ているのではないだろうか。
自分一人で努力をしても、きちんとしたコーチ(ここで言う、教師役の真のリーダー)がいなければ、とても一流選手にはなれない。
(我流のみで一流選手になれる人は、絶対にいない)
当然に素養は大きな要素だ。
運動神経のない人に、いくら一流コーチが指導しても、それはそれで悲劇だろう。
さらに「ゴールデンエイジ」という言葉がある通り、適切な指導時期というものが確実にある。
スポーツも練習して、いきなり全国大会に出場する人はいない。
小さな練習試合や、地区予選を繰り返して、そこで成長する。
つまり「リーダー論」とは、まさに「アスリート育成論」とイコールのことなのではないだろうか?
元も子もない話だが「我流のみで一流のリーダー」になれる訳がない。
そして「教科書を読み、机上の空論だけで」リーダーになれる訳がない。
適切なコーチ。適切な指導。適切なステップ(段階)を経て、練習、反省の繰り返し。
これらを総合して初めて「真のリーダー」になるのであれば、実は相当に高いハードルだ。
だからこそ、誰でもリーダーになれるものではないと思うのだ。
スポーツの世界と同じように「一流のリーダーを育てる」ことを真剣に考えないと、実は未来はないように思う。
金メダリストを多く輩出することは、未来のよき指導者を育成し、さらに次世代のメダリストを育てる。
単純にこれと同じ事だと思うのだが、間違った考え方なのだろうか?
さらに深く考えてみたいと思う。
(2020/8/21) -
・5つの実践:
-模範となる →信念・自分の言葉・矛盾の整理
-共通のビジョンを呼び起こす
-プロセスに挑戦する
-人々を行動にかりたてる
-心から励ます -
ひょんなことからとあるプロジェクトのリーダーを引き受けることになった。でも恥ずかしながらそういう経験はあまりなかったので,本でも学ぼうと思って読んだのがこの本。約400ページの大ボリュームの本で,途中途中で考えながら進めていくので,読み終えるには結構骨が折れた(実は読み終わったのはプロジェクトが終わってからなのは内緒)。だけど読んでいくにつれてアツくなれるのは間違いない。そして基本的なことほどこんなに難しいのかと思った。だけどそこにあるのは挫折ではなく,むしろ挑戦でしかないと思う。
そのプロジェクトは大きな問題もなく終わった。いろんなことがあったけれど,その後2年間過ぎて再び集まろうという話になった。嬉しい話でしかない。 -
vol.404『リーダーシップ・チャレンジ』(ジェームズ・M・クーゼス (著),スティーブン・コトラー著/ 海と月社)
→http://www.shirayu.com/letter/2017/000822.html -
リーダーシップの古典。学者が、永年の研究をもとに書いている本なので、早急にノウハウを求める人が読むべき本ではない。
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言うは易し行うは難し。
頭の片隅にエッセンスを置いておいて、行動するとよさそう。 -
これ一読じゃダメな本。
リーダーの経験を抽象化しつつ、フォロアーの体験、定量的な分析からの裏付けを添付して説得力を持たせている。
誰もがフォロアーからはじまるが、その時、嫌だったこと、求めていたことを経験していると思う。そして、いざリーダーになった時、実践に活かせる事が難しい状況にあるとおもう。
この本は、モデルを提示し、抽象度を下げることに成功していると思う。
原理原則、具体的な例、数値、綺麗に分類されてる。量的には十分過ぎる。巷のリーダー本の数倍はあると思う。
しかし、繰り返し述べられこの本の根底にある思想、『リーダーシップはリレーションシップであり、人間関係の構築を重視せねばならない。』原則はメソッドではなく結構フックされた。 -
◼︎リーダーが最大の力を発揮するのは、模範となり、共通のヴィジョンを呼び起こし、プロセスに挑戦し、人々を行動に駆り立て、心から励ますときである。
リーダーがヴィジョンへの情熱と興奮を表せば、それがメンバーの情熱に火をつけるのだ。
ついていきたいリーダーに共通する4つの特質:正直である、先見の明がある、仕事ができる、やる気にさせる(これは人種,性別,年齢,教育レベル等を越えて共通している)
価値観は航海の道しるべである。
価値観、一体感は育まれるものであって、押し付けられるものではない。
手本を示すことは、あなたがそれに本当に深く関わっている証拠である。あなたの価値観は、行動によって目に見えるものにしなければならない。
メンバーの考えを訊ねることは、意思決定への参加をうながし、その決定への支持を固めることにもつながる。
リーダーは夢を描く。理想を語る。可能性を語る。規模にかかわらずどんなプロジェクトも、たんなる想像がいつか現実になると信じることからはじまる。困難な時期にリーダーを支えるにも、この信念だ。可能性を心踊るビジョンに変え、それを周囲と共有することは、リーダーがすべき挑戦のひとつである。
模範的なリーダーは、名声や富以外のなにかに情熱を燃やしている。彼らは変革を起こそうとする。
★P,125 じっくり耳を傾ける。ここは自分のFY15上期の成功体験に通じる。
メンバーにこの仕事はかけがえないものだと感じさせ、肩書きや職種に関わらず、全員が大切な役割を担っていると信じさせる。そうすることで組織のビジョンに賛同させていくのだ。
ことを起こす。
模範的なリーダーは、協力的な雰囲気をつくるために必要なものを見極め、共通の目的を持ち、お互いを尊敬し合うチームを築いていく。