チャレンジャー・セールス・モデル 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」
- 海と月社 (2015年10月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
- / ISBN・EAN: 9784903212524
作品紹介・あらすじ
我々の「理想の営業像」は完全に間違いだった!4年間90社6000人にのぼる大規模・徹底調査で判明。「大型」「複雑」な営業でも、不況でも常勝する、「スキル」「行動」「知識」「態度」とは?全米40万部。イギリス・ドイツほか10ヵ国で刊行の「最先端」実践テキスト。新時代のセールス・バイブル。
感想・レビュー・書評
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【感想】
会社からの推薦図書として読了。
サプライヤーを5つのタイプに区分し、その中で成果を出している「チャレンジャー型」セールスの手法について書かれた1冊。
「営業において、関係構築ってMUSTじゃない?」と思われている方も多いと思いますが、実際成果を出し続けるのは「チャレンジャー型」らしいです。
営業とは勿論販売をする業務なのですが、チャレンジャーセールスとは「顧客のニーズに応える事」ではなく「顧客にニーズを教え、どう解決するのかを導く」セールスとのこと。
そうする事で他としっかりと差別化し、その確固たる関係を構築し、ひいては他社なんて介入の余地もできなくしてしまう程の支配力を持つとのこと。
要は「自分自身に製品以上の価値がある事を示せる」セールスと言った方がわかりやすいかも。
簡単に書けば、以下の通りです。
①顧客ですら気づかなかった新たな知見を教える
②新たな知見により生じるリスク(もしくはチャンス)を顧客に実感して頂く
③そのソリューションを自社によって提供する
文字に起こせばいとも簡単かのように見えるのですが、行うには難し・・・
結局はどこかで妥協してしまうのが関の山なんですよね。
要は顧客にどれだけ信頼して頂くかどうか。
それも、「この担当者が好きだから」とかそんな要素ではなく、「この担当者じゃなくちゃやっていけない!」と思って頂くほどに・・・
勿論、顧客にそこまで思って頂くためにはより顧客目線、いやそれ以上の高度な分析・切り口によるインサイトの提供が必要とされます。
正直僕は、この本を読んでチャレンジャーセールスの重要性に感銘を受けましたが、ではどうすればそうなれるのか?といった疑問はまだ解消できておりません。
自分自身、今まで関係構築型のセールスで、そこに甘んじていたのだなと反省もしました。
どうすればチャレンジャーセールスになれるのか?
単純な話ではありますが、そこに必要なのはやはり「プロフェッショナル」という一言に尽きるのではないでしょうか。
プロフェッショナルに徹し、顧客のことを顧客以上に理解するように徹する。
プロフェッショナルの名の元で、どれだけタフな交渉にも音を上げずにくらいつき、解決に導く。
プロフェッショナルの名に恥じぬよう、普段から立ち居振る舞いを行う。
まさに「言うには易し、行うには難し」ですが、セールスとして名を上げるからには重要な要素ばかりが詰まっていた1冊でした。
【抜粋】
0.現状の問題点
顧客は文字通り「あなたが問題を解決してくれる」ことを期待し、もう「信頼できる製品」が提供されるだけでは物足りない。
期待に十分応えるためには、顧客が抱える問題や課題を、本人と同じくらい、そしてそれ以上に理解しなければならない。
また、課題に対するより良い対応策を新たに示し、競合ではなく自社のリソースを使った方がより良い理由を説明し、成功したかどうかを測定する正しい指標を設定しなければならない。
1.チャレンジャーセールス:顧客に考えさせ、顧客の発想を変え、新しいアイデアを生む手助けをする
2.営業の5つのタイプ
・ハードワーカー(勤勉タイプ)
・リレーションシップ・ビルダー(関係構築タイプ)
・ローンウルフ(一匹狼タイプ)
・リアクティブ・プロブレムソルバー(受動的な問題解決タイプ)
・チャレンジャー
3.チャレンジャーの特徴
指導、適応、支配の能力にある。建設的な緊張関係を通じて、この三つを実行する。
チャレンジャーは、一流の質問者というよりも一流の教師である。
彼らは、顧客の世界を本人以上に理解し、その内容を本人に教えるから頼られるのだ。
4.指導的会話のための6ステップ(⑥までPR厳禁!!)
①地ならし:顧客にとって関心のある課題をインタビューし、反応を伺う
②再構成:インサイトそのもの。顧客ですら驚くリスクやニーズを発見して頂く
③裏づけ:再構成の必要性を数値化してお伝え
④心を揺さぶる:相手に「当事者意識」を持って頂く
⑤新しい方法の提示:問題について解決策を提示
⑥ソリューションの提案:自社プロモーションでの解決策の提示
5.何かを「売る」能力ではなく、何かを「教える」能力。
指導的トークの主人公は売り手ではなく買い手である。
一流の営業トークは、まず顧客のビジネスに関する興味深いストーリーを示し、新しい視点を教えてから、差別化要因へと移行する。
信頼性の高い指導的会話の最後に、自然な流れの中であなたの会社独自の強みを紹介すれば、顧客意識は必ずあなたの製品・サービスに向かう。
そこへ辿り着くためには、順序立てたステップが不可欠だ。
6.営業が目指すモノは、「(インフルエンサーが組織に持ち帰る事ができる)貴重なインサイトを授けよう」という発想
インフルエンサーとエンドユーザーのロイヤルティを促す最大要因は、販売員の高度なプロ意識である。
顧客は段々疑い深くなっている結果、彼らはひたすら「プロ」を求め、信頼できる誰かを探している。
プロ意識に次いで、「独自の価値ある視点を提供する能力」や「様々な問題で顧客を教え導く能力」も挙げられる。
意外にも、ニーズ分析などは下位に位置づけられている。
顧客は既に承知しているニーズを販売員に「発見」してもらうことなど望んでいない。
彼らが望むのは、自分たちも知らなかった利益増やコスト削減のチャンスについて教えてもらうことなのだ。
7.第一に、好感を持たれるよりも印象に残ることを目指す。
第二に、自社のソリューションを前面に出すのではなく、ソリューションへつながるように話を組み立てる。顧客自身が気づいていなかった問題を指摘する。
その上で初めて、ソリューションの詳細へと話を進める。
御用聞きをやめよう。
顧客が何よりも望んでいるのは、売り手が有益なインサイト(知見)を提供してくれることである。
インサイトとはすなわち、顧客自身がそれまで考えもしなかった新しいアイデアのことだ。
【指導的会話のための6ステップ】
1.地ならし
2.再構成
3.裏づけ
4.心を揺さぶる
5.新しい方法の提示
6.ソリューションの提案
1.地ならし
→まずは同じようなタイプの顧客であなたが見聞きする主な課題を説明すること。比較検討のベンチマークがあれば、それも提供する。
顧客にとって最も関心が高そうな課題にまつわるエピソードを紹介し、締めくくりに彼らの反応を確認する。
→仮説思考、仮説営業。自らの経験や調査を元に、顧客ニーズについて仮説を立てる。
→このフェーズで1番大切なのは、「信頼を得ること」である。次のフェーズでPRはNG、自分のビジネスをベラベラ喋ると信用は台無しになる。
2.再構成
→「商談直結型の指導」の心臓部といえるフェーズ。
→「再構成」とは、インサイトそのもの。望まれる反応は「同意」ではなく、「えっ?そんな風に考えたことありませんでした!」というもの。
顧客のニーズにただ反応するのではなく、顧客にニーズに対して新しく発見していただく事が大切。
→すべては顧客を驚かせ、もっと情報を欲しがらせることができるかどうかにかかっている。
3.裏づけ
→再構成の必要性、有効性の説明。
→顧客が見過ごしていたコストやデメリット、もしくはチャンスの大きさを数値で示す。
→自社PRは禁物!!その前に、そもそもその課題を解決する価値があることを、顧客に納得させなければならない!
4.心を揺さぶる
→相手に「当事者意識」を持たせる必要性がある。
→あなたの話に登場する痛みと、顧客が社内で日々感じる痛みの間に、心のつながりを築く。
→このフェーズを乗り切ったなら、「再構成」は成功!課題であれチャンスであれ顧客はそれを自身のものとして認識している。
5.新しい方法の提示
→問題について納得してもらった後、その解決策について納得される。
→ここでも自社PRはNG!まずはソリューションそのものを前面に出す。
→購入ではなく行動を変えてもらうよう提案!
6.ソリューションの提案
ステップ5で同意を得たソリューションを、あなたが他の誰よりもうまく提供できることを具体的に説明しよう!
【引用】
チャレンジャーセールス
顧客に考えさせ、顧客の発想を変え、新しいアイデアを生む手助けをすれば、関係構築の権利が得られる。
・方向性の大きな転換をもたらす3つの「大躍進」
1.ハンターファーマーモデル
ハンターとは新規顧客を獲得する人、ファーマーとはその顧客を育てる人。つまり保険の販売と保険料の徴収という二つの役割に分離する。
売り専門のプロデューサーを、経験の少ないコレクターがバックアップするカタチ。
2.営業の心理学「営業のテクニック」
・フィーチャー&ベネフィット(特徴と効果)
・オブジェクションハンドリング(反論への対応)
・クロージング
・オープンクエスチョンとクローズドクエスチョン(自由回答式質問と選択式質問)
3.SPIN営業術
小さな商談と大きく複雑な商談では成功するテクニックやスキルが違う
p26
・ソリューションがもたらす負担
ソリューション営業へシフトすると、顧客は文字通り「あなたが問題を解決してくれる」ことを期待する。
彼らはもう信頼できる製品が提供されるだけでは物足らなくなる。
期待に十分応えるためには、顧客が抱える問題や課題を、本人と同じくらい理解しなければならない。
また、課題に対するより良い対応策を新たに示し、競合ではなく自社のリソースを使った方がより良い理由を説明し、成功したかどうかを測定する正しい指標を設定しなければならない。
複雑な取引の結果、顧客は対応を以下4つに変えるようになった。
1.複数のコンセンサス(同意)に基づく意思決定
2.リスク回避、投資に見合ったリターンの確認
3.カスタマイゼーション(個別対応)を求める
4.第三者のコンサルティングを雇う
p40★
・営業の5つのタイプ
1.ハードワーカー(勤勉タイプ)
身を粉にして働く。
自発性に富み、簡単には諦めず、同じチームのどのメンバーよりもバイタリティに溢れ、絶えず腕を磨こうとする。
2.リレーションシップ・ビルダー(関係構築タイプ)
顧客の組織と強力な関係を築き、顧客のあちこちに賛同者を確保する。時間を惜しまず働き、顧客のニーズに応えようとする。
親しみやすさとサービス精神がウリ。
3.ローンウルフ(一匹狼タイプ)
自信家でルールよりも自身の直感に従う。
多くの点で「気難し屋」、思い通りに行動できないなら何もしない。
マネージャーをイライラさせ、概してルールやシステムを小馬鹿にするくせに営業成績は良い。
4.リアクティブ・プロブレムソルバー(受動的な問題解決タイプ)
5.チャレンジャー
p54
・チャレンジャーの特徴
指導、適応、支配の能力にある。
建設的な緊張関係を通じて、この三つを実行する。
p74
チャレンジャーは、一流の質問者というよりも一流の教師である。
彼らは、顧客の世界を本人以上に理解し、その内容を本人に教えるから頼られるのだ。
p86★
・「何を売るか」ではなく「いかに売るか」
成功する企業の勝因は、彼らが売る製品のクオリティではなく、彼らが営業活動の一環として提供するインサイトの質にある。
言い換えれば、顧客が重視するのは販売員の発見能力よりも指導能力である。
p88★★
・「商談直結型の指導」4つのルール
指導、顧客を教え導くことが商談では不可欠!
1.自社ならではの強みにつながること
2.顧客の仮説を覆すこと
3.行動を促すこと
4.他の顧客への拡張性があること
p90
・自社ならではの強みにつなげる
スイートスポットを意識。
顧客が望む新しいインサイトを伝授すると同時に、そのインサイトを自分ならではのソリューションと結びつける。
顧客に対して単に助けを求めるのではなく、私に助けを求めるよう教え込むのである。
そのためには、あなたの会社が他のどんな会社よりも優れている点はどこかを、理解・共有すること。
自社が一体何者なのかという深い理解が必要になる。
顧客に教えるインサイトを自社にしかない能力と結びつけない限り、それは「商談直結型の指導」ではなく、単なる「無料コンサルティング」だ。
p94
・顧客の仮説を覆すこと
あなたの営業トークに対し、「全くその通り!」という反応が返ってきたら、それは失敗だ。
営業は、顧客の仮説を疑い、彼らが知らない新しい世界観を示さなければならない。
「えっ、そんな風に考えたことありませんでした!」と言われた方がいい。
再構成の最良の目安は、「手放しの同意」ではなく「思慮深い内省」である。
p97
・行動を促すこと
顧客はすぐに集中力を失ってしまう。
行動を起こさせたければ、そもそもなぜ行動・実行が重要なのかという説得力のあるデータを見せなければならない。
まずは製品を買って得られるリターンではなく、「再構成」を目指すことで得られるリターンを計算できるように。
顧客は、問題を解決することで、どんな見返りがあるのかを理解したいのだ。
p103
・指導的会話のための6ステップ
1.地ならし
2.再構成
3.裏づけ
4.心を揺さぶる
5.新しい方法の提示
6.ソリューションの提案
1.地ならし
→まずは同じようなタイプの顧客であなたが見聞きする主な課題を説明すること。比較検討のベンチマークがあれば、それも提供する。
顧客にとって最も関心が高そうな課題にまつわるエピソードを紹介し、締めくくりに彼らの反応を確認する。
→仮説思考、仮説営業。自らの経験や調査を元に、顧客ニーズについて仮説を立てる。
→このフェーズで1番大切なのは、「信頼を得ること」である。次のフェーズでPRはNG、自分のビジネスをベラベラ喋ると信用は台無しになる。
2.再構成
→「商談直結型の指導」の心臓部といえるフェーズ。
→「再構成」とは、インサイトそのもの。望まれる反応は「同意」ではなく、「えっ?そんな風に考えたことありませんでした!」というもの。顧客のニーズにただ反応するのではなく、顧客にニーズに対して新しく発見していただく事が大切。
→すべては顧客を驚かせ、もっと情報を欲しがらせることができるかどうかにかかっている。
3.裏づけ
→再構成の必要性、有効性の説明。
→顧客が見過ごしていたコストやデメリット、もしくはチャンスの大きさを数値で示す。
→自社PRは禁物!!その前に、そもそもその課題を解決する価値があることを、顧客に納得させなければならない!
4.心を揺さぶる
→相手に「当事者意識」を持たせる必要性がある。
→あなたの話に登場する痛みと、顧客が社内で日々感じる痛みの間に、心のつながりを築く。
→このフェーズを乗り切ったなら、「再構成」は成功!課題であれチャンスであれ顧客はそれを自身のものとして認識している。
5.新しい方法の提示
→問題について納得してもらった後、その解決策について納得される。
→ここでも自社PRはNG!まずはソリューションそのものを前面に出す。
→購入ではなく行動を変えてもらうよう提案!
6.ソリューションの提案
ステップ5で同意を得たソリューションを、あなたが他の誰よりもうまく提供できることを具体的に説明しよう!
p113★
顧客が求めるサプライヤーの価値は、何かを「売る」能力ではなく、何かを「教える」能力。
指導的トークの主人公は売り手ではなく買い手である。
一流の営業トークは、まず顧客のビジネスに関する興味深いストーリーを示し、新しい視点を教えてから、差別化要因へと移行する。
信頼性の高い指導的会話の最後に、自然な流れの中であなたの会社独自の強みを紹介すれば、顧客意識は必ずあなたの製品・サービスに向かう。
そこへ辿り着くためには、順序立てたステップが不可欠だ。
指導の自然な帰結としてソリューションに言及する、そんな流れがなくてはならない!
p124
・SAFE-BOLD(安全・大胆)フレームワーク
優れたアイデアは、
→普通のアイデアのりスケールが大きい
→革新的である
→リスクを取る
→実行することが困難
な、ものである。
SAFE
→small 小さい
→achievable 達成が容易
→following 追随的
→easy 実行しやすい
BOLD
→big 大きい
→out performing リスクが抜きん出て高い
→leading edge 最先端、革新的
→difficult 実行しにくい
p142
芝居がかっている?たしかにそうかもしれない。
だが、営業が語るストーリーは、顧客の実際の行動を元にしているからリアルである。
顧客インタビューを繰り返したことが、ここで活きてくるのだ。
p150
市場シェアを巡る争いだけでなく、「マインド」シェアを巡る争いにも勝利。
業界ナンバーワンのインサイトの提供者という評判を確かなものに。
それもこれも、自社ビジネスについて語るのではなく、顧客ビジネスについて語ることに徹したからである。
p154★
意思決定者は、いざ決定の段になると、それが他の自社社員からも支持されているかどうかを知りたがる。
あなたはそうしたコンセンサス(合意思考)に抗う必要なく、むしろコンセンサスを積極的に目指すべきである。
上層部の人間と話をするから後の者はどうでもいい、という訳にはいかない。
意思決定者が重視するのは、まさしくその「後の者」の意見だからだ。
p155★
インフルエンサーとエンドユーザーのロイヤルティを促す最大要因は、販売員の高度なプロ意識である。
顧客は段々疑い深くなっている結果、彼らはひたすら「プロ」を求め、信頼できる誰かを探している。
プロ意識に次いで、「独自の価値ある視点を提供する能力」や「様々な問題で顧客を教え導く能力」も挙げられる。
意外にも、ニーズ分析などは下位に位置づけられている。
顧客は既に承知しているニーズを販売員に「発見」してもらうことなど望んでいない。
彼らが望むのは、自分たちも知らなかった利益増やコスト削減のチャンスについて教えてもらうことなのだ。
サプライヤーが目指すモノは、「インフルエンサーが組織に持ち帰る事ができる貴重なインサイトを授けよう」という発想なのだ。
p162★
・適応について
様々なステークホルダーにメッセージを適応させ、最大の共感を得る。
一つの方法として、「業界→会社→役割→個人」という具合で降りていく適応がある。
p174
・営業プロセスの「支配」
「指導」「適応」に次ぐ3つ目の大きな特徴「営業を支配する力」。
一つはお金の話を厭わず、また顧客に「無理強い」できること。価値にこだわり、実証できる。
もう一つは、営業プロセスの初めから終わりまで勢いを持続できること。
p180
平均的パフォーマーのやり方は、ニーズを理解してそのニーズに対するソリューションを提示する。
ハイパフォーマーのやり方は、個々のステークホルダーの事業目標や個人的目標、様々なゴールや方向性を探ることに時間をかける。
誰がキーパーソンかだけでなく、その人が何を気にかけているのか、またそれは何故かまで把握し、最初から営業プロセスを支配し易くする。
p195
・交渉を成功させるコツ
デュポンの「建設的な緊張関係を維持するためのロードマップ」。
1.同意と抵抗
2.深化と拡大
3.探査と比較
4.計画に従った譲歩
1.同意と抵抗
→「価格が大事なのは勿論ですが、その前に、私が御社のニーズを十分理解しているかを確認させて下さい。この取引を御社にとって価値あるものにするため、できるだけの事をしたいのです、よろしいですか?」
会話の終結の約束と、今少し話を続ける許可をとりつけるのがポイント。
2.深化と拡大
→顧客の基本的ニーズを解き明かすための戦術。
自社サービスの中で顧客が気に入っているとわかっている点を改めて述べてもらう。
3.探査と比較
→会話の中で明らかになったさらなるニーズを比較・評価するための戦術。
→顧客のゴールはどこ?値引き以外の方法で対応可能か?
顧客が何をめぐって交渉しているのかを冷静に考えて、価格以外で顧客のために価値を生み、課題解決を手助けする方法はある!
4.計画に従った譲歩
p206
・一流のマネジャーの条件
1.マネジメントの基本
→誠実さ、信頼性、傾聴力
2.営業マネジメント
→販売、コーチング、責任感
p249★
・チャレンジャーのアプローチ要諦
顧客の世界観を再構成し、コスト削減や利益アップの方法に関する新しい考え方を提示すること。
自分自身を差別化できなければ、チャレンジャーセールスモデル失格である。
p251★
第一に、好感を持たれるよりも印象に残ることを目指す。
第二に、自社のソリューションを前面に出すのではなく、ソリューションへつながるように話を組み立てる。顧客自身が気づいていなかった問題を指摘する。
その上で初めて、ソリューションの詳細へと話を進める。
p265★
御用聞きをやめよう。
顧客が何よりも望んでいるのは、売り手が有益なインサイト(知見)を提供してくれることである。
インサイトとはすなわち、顧客自身がそれまで考えもしなかった新しいアイデアのことだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ビジネスパーソンの教科書。
セールスのみならず全てのビジネスパーソンが意識すべき振る舞いが整理されています。
ちょっとくどい説明箇所もありますが、その辺は読み飛ばしても十分理解できるかと。 -
関係構築ではなく、支配する
支配についての誤解、インサイト、コーチングとは何かが分かりやすかったし、やってみたい!と思った -
4/17
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新しい営業モデル「チャレンジャー」
これから営業を始める自分にとって、これが最初に読んだ営業本で良かったと思える内容であった。
成果を上げるには顧客の課題を解決してこそ。競合との差別化が決定要因。よく聞く言葉をより体系的に、かつ営業での話をわかりやすく学べた。 -
営業職をやっている身からすると、とても読みやすく納得感もある一冊だった。
これだけ色々な情報が溢れて、目から鱗が落ちるほどの商材なんてのは本当に少なくなっている中で、どうやって生き残っていくのか?を上手く言語化している一冊だと思う。
どうしても得手不得手がある以上、完全なチャレンジャー型になるのは難しいかもしれないが、そんな中でもアップデートできる部分を模索していくには良いきっかけになる可能性を感じた。
営業職の仕事をしている人には是非読んでもらいたい。 -
業界や専門分野に関し、顧客にインサイトを与えること。自社の強みをしっかりと理解し言語化すること。
まずは御用聞き営業からの脱却を図りたい。 -
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■読んだ目的
■業務に置き換えてどう活かすか -
どうコミュニケーションをとるか、を考えるきっかけになりました。指導、適応、支配、と区分する属性が重要とのことですが、わかるし今の世の中では重視されるものだろうけど、なんかしっくりこない。ところがp.260にある「敬意をこめて」という案に触れて、それだといいね、と思ったのでした。
とりあえず明日の面談時の資料構成は変更しよう。 -
この前に呼んだ『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』著者のニール・ラッカムさんが序文を書いており、セットで読むと刺さる。
原著でどうなっているのか気になるところだが、当初、「指導」「適応」「支配」というのが、「SPIN」の4種の質問を使い分ける営業術と結び付かなかった。が、示唆質問と解決質問という形を使って、仮説から「指導」をしていくのだと捉えると、自分の中で腹落ちさせることができた。