定量分析実践講座―ケースで学ぶ意思決定の手法

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  • ファーストプレス
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903241531

感想・レビュー・書評

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  • 実践的ケーススタディ多く、良書。

  • コンビニの開店、営業というケースを例に、データをどのように分析して意思決定につなげてゆくかのケーススタディ風読み物。。前半部分は平均や分散、回帰分析といった初歩の統計処理で、読むべきところはほとんどなかった。著者も自ら語っているように、判断に必要な数字がそろっていることは稀だろうし、(売上高など)どういう数字を出すことが意思決定につながるかが明確な状況もそんなにないだろう。後半の不確実性のもとでの意思決定というのがべらぼうに面白かった。帰無仮説を棄却するようなフィッシャー型の統計検定を普段使っているせいか、仮説→検証→仮説→、、、という思考法に自分がはまっているのを実感した。本書で取り扱っているようなビジネスの例では、最初からやり直すということが難しく、多少の間違いがあっても全体としてベターな選択を多く積み重ねていくことが重要なのだろうし、そういう意味ではベイジアン推定のように事後確率を用いて修正を重ねてゆくような思考法やデシジョン・ツリーなどが役にたつのだろう。・確率が不明な状況での意思決定の原理1)ラプラスの原理全てが同じ確率で起こると仮定する2)ミニマックス最悪の場合の利得が最大となる。保険など3)マキシマックス最大の利得を選ぶ。宝くじなど

  • ・戦略的意思決定
    →長期的視点
    →未来の不確実性に備える
    →全体感を持つ
    →最も重要な基準に絞り、細かい点は思い切って切り捨てる勇気を持つ

    前例にとらわれず、複数の代替案を創造する

    ・オペレーショナルな意思決定
    →短期的に結果を出す
    →細部に徹底的にこだわる

  • 未感想

  • 『定量分析実践講座―ケースで学ぶ意思決定の手法』

    株式会社アダット 代表取締役 福澤英弘 氏の著書です。

    本書の内容は、以下のようになります。

    問題解決=意志決定+実行+評価となります。
    失敗した場合、実行力不足が原因にされがちですが、意志決定の質に問題があったものは見逃されがちです。

    意思決定は、以下の5段階で成り立ちます。
    ①目標の明確化
    ②基準の設定
    ③選択肢の抽出
    ④選択肢の評価
    ⑤決定

    意思決定は、短長期に関わらず、「成功確率の最大化」を目指すものです。
    しかし、意思決定の評価軸は、「合理性」「価値観」「感情」の3軸になっていることが多いです。
    必ずしも合理的に意思決定しているわけではありません。

    本書では、コンビニのオーナーになったというストーリーに基づいて、様々なケースでどのように意思決定をしていけば良いかを学んでいく内容になっています。


    【本書で学べる・考えること】

    ・リスクのもとでの意思決定
     -平均と標準偏差
     -リスクとリターンのトレードオフ
     -回帰分析

    ・確実性のもとでの意思決定
     -限界利益
     -機会費用
     -サンクコスト
     -キャッシュフローとNPV
     -独立案、排反案、混合案

    ・意思決定原理
     -期待値原理
     -期待値・分散原理
     -最尤未来原理
     -要求水準原理
     -ラプラスの原理
     -マクシミン原理
     -マクシマックス原理

    ・不確実性のもとでの意思決定
     -ディシジョン・ツリーとベイジアン決定理論
     -感度分析
     -リアル・オプション
     -システム思考、システム・ダイナミクス
     -ゲーム理論


    読んでみての感想です。

    前半の確実性のもとでの意思決定までは、既知の内容でした。
    後半の意思決定原理以降は、ディシジョン・ツリーとゲーム理論以外は、初めて知りました。
    個人的にはシステム思考、システム・ダイナミクスに興味を持ちました。
    システム原型という型があり、様々な問題に当てはめられるフレームワークのようですが、本書では紹介程度しかなかったので、是非、別本で学びたいと思います。

    本書は、意思決定を行うプロセスをいかに合理的に進めるかを分かりやすいケーススタディで説明している良書です。
    新しいチェーン店が凄い勢いで店舗を増やし、ある一定上に増えると減速してしまう理由なども知ることができます。
    経営的な知識を学ぶ入門書として良いと思います。

  • ある程度論理的思考・数学が得意な人なら、
    「まぁ普通に考えたらこうじゃない?」と思うんじゃないかというような話が多くて、
    特に何かを学んだというようなことはなかった。

  • まだ読んでいないが、複雑な意志決定について判断する基準を持ちたくて最近はプロセス分析や定量分析の本をよく読む。ブックオフで安く売っていたので購入。感想は別途。

  • 将来のビジネスの見積もり力はどのように上げられるか。

    基本は良い質問をすること。
    現状を把握すること。
    目標・計画を立てること。

    計画には何を計ると進捗やgo・stopが判断できるか盛り込んでおくこと。

    現状は大きく枠を設けることで理解が深まる。
    例えば、決まっていること、決めるべきこと、あとで決めれば良いこと・・・は何か。
    大きく2つか3つづつに条件を分けることで現状を把握する。

    アイデアを定量化するには最小値と最大値を考えてみる。

    ツールの紹介として色々と横文字が出てきますが、そちらを覚えることはあまり重要ではなく、それよりもこれから一緒に仕事する人と一緒に学ぶことが重要だと再認識しました。

  • 限られた情報で将来とるべき最善の行動を決める。その為の思考プロセス。

    分からないで済ませるのではなく、仮説を置いて進める。予測が外れてもその結果を解析し次の仮説の精度を上げるようにする

    過去のデータから線形性が言えれば、その延長線上で予測すればいい

    競合他社が合理的に行動すると仮定して、自分の将来の行動を決めてもいい

  • 知材の数値化といえば特許件数です。会社でも最近、ベンチマークと銘打って、他社との件数比較をしていました。
     
    件数勝負では、質の良し悪しは反映されません。質を反映させようとすれば、その評価指標に統一的なものがないので、客観性に疑義が生じます。件数に併せて質の評価を行っている機関もあるようです。
     
    知財業では登録までの報酬が全報酬のかなりの割合を占めているそうですので、知財で飯を食う人間としては、件数で争う姿勢は大変有難いと思います。

    件数が全てとは思いません。できるならば、質の評価もすべきと思います。しかし、誰にとっても単純明瞭な指標である件数評価も捨てたものではないと思います。

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著者プロフィール

福澤 英弘(フクザワ ヒデヒロ)
株式会社アダット代表取締役
上智大学経済学部卒業。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。富士銀行、コーポレイト ディレクションを経て、グロービスの設立に参加。創業時より企業向け人材・組織開発部門の責任者を務めた後、2007年に株式会社アダットを設立。主に大手企業に対して、戦略意図に沿った組織能力を開発することを支援。主な著書に『人材開発マネジメントブック』(日本経済新聞出版社)、『図解で学ぶビジネス理論 戦略編』(日本能率協会マネジメントセンター)、『定量分析実践講座』(ファーストプレス)などがある。


「2021年 『人の顔した組織』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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