絵本とジャーナリズム (「絵本で子育て」叢書)

著者 :
制作 : 大長 咲子 
  • NPO法人「絵本で子育て」センター
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  • Amazon.co.jp ・本 (95ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903607139

感想・レビュー・書評

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  • 百歳になんなんとするジャーナリストむのたけじが絵本を子育てに活用しようというNPO向けに語った講演に加筆したもの。
    なので絵本というテーマをがんばって絡めてはいるけれど、そんなに絵本の話ではない。
    ジャーナリズムや、自分の頭で考えろという話。

    なにかものすごく、ものごとをまっすぐに見る人だという印象を受けた。
    鵜呑みにするとか信じやすいということではない。疑う事の必要性も説いている。
    その疑い方が、信じるために疑う、確認するとでもいおうか。
    疑って考えて確認して選ぶために、問題を見て知って検討する。
    頭ごなしに否定したら検討して選ぶことはできない。
    理論的におかしくても実験して、その結果に従って理論を組み直す科学者の強さを持っている。

    自分がジャーナリストになった昭和11年ごろに先輩に言われた言葉の話が印象に残った。
    「よく書きたければ、よく読め」と「ニュースとトピックスは違う」
    その話自体も有益だし、語り方も印象に残った。
    この話を若い記者にしたらきっちり受けとめてくれてショックを受けたと著者は書く。
    「昔は良かった」とか「若い奴らも捨てたもんじゃない」じゃなくて、素直にああすごいなあと驚くこの人がすごい。
    そんで、それを言った古い記者はすごいけれど、同時に委縮して自主規制をエスカレートさせて戦争を止めることができなかったその時代のことも書いてある。

    細かい部分は私と合わないところもあるけれど、そんなのはどうでもよくなるくらい、姿勢の美しい人だった。
    本の魅力よりこの人の魅力が強いから、本としてはやや落ちちゃう感じ。

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