超訳 古事記

著者 :
  • ミシマ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903908151

作品紹介・あらすじ

日本誕生の神話は、こんなに面白かったのか! 生老、病死、愛憎、諍い、霊・・・ 全ての物語の要素が宿る『古事記』。本邦最古の書が、1300年の時を超え、「今の言葉」になって蘇る!

宗教学者であり、フリーランス神主、神道ソングライターでもある著者が、魂をこめて日本中の人たちに贈る、感動の超訳。

~ミシマ社創業3周年記念企画~

感想・レビュー・書評

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  • スサノオノミコトが思っていたよりひどい。ということを、古事記を読むたびに思っている気がする。今回はオーディオブックで聞いたわけだけど。

    著者自身による朗読だけれど、プロ裸足のレベルの朗読だ。驚いた。

  • 喜び悲しみ怒り嫉み欺き、そして恋う。
    八百万の神々はかくも感情豊かだった。

  • お伊勢参りを直前に控え、7年間程も眠っていた本を、思い出した様に本棚から引っ張り出す。
     
     
     
    著者・鎌田氏の口述を、本書の版元であるミシマ社代表・三島邦弘氏が記された。
    この手法は正に、稗田阿礼が語り、太安万呂が文字に起こした、それと同様である。

    鎌田氏が幼い頃より自ずと感じ取っていた神力や八百万の神の存在は、これまで彼を操る様に書かせ、語らせた。

    本書には、その幽玄な趣が存分に閉じ込められている。
    選ばれし者が著した書である。
     
     
     
    現代の有識者達も、日本最古の書に対し、あらゆる接近法を試みてきた。
    同じく、アウトプットの方法も様々である。
    (因みに「中田敦彦のYouTube大学」全4回に渡る古事記シリーズは、本当に素晴らしいのです!
    私が初めて触れた、破茶滅茶に面白い古事記でした…。)

    しかし、その中でも本書は最も神秘的且つ詩的である。
    鎌田氏が仰る、かつての「国民総詩人の国」もここに蘇っていた。

    神々に手を合わせる際の心持ちも、読後では幾分変わろう。
     


    そして、ミシマ社の方々は今尚、この通り書き手と二人三脚で丁寧に本を作り続けていらっしゃる。
    その姿勢を貫いて、もう15年になるそうだ。

  • 古事記の内容が超訳としてですけど分かりやすく書かれていて、スラスラと読めました。出てくる人が多くてウッとなりましたが案外主要な人物は少なかったので一日で読めます。個人的には須佐之男が好きです。

  • 朗々と語り聴かせてくれるタイプの古事記 普通に読んでるだけなのにオーディオブック聴いているみたいな感じ

  • 「超訳」ってなに、という話は、あとがきにある。
    出版社の編集者が録音機を構える中、著者が横になって、参考文献もなにも持たずに、脳裏に思い出される古事記の物語を諄々と語る。

    その間、2日。

    2日間で本一冊か-、お手軽でいいなーと思ったのは措いといて^^;(もちろん古事記への愛着とそれだけの蓄積があって初めてできることだが)、要するにそれまで口伝でしかなかったものを語り部・稗田阿礼が語り、編集者・太安万侶が文章に起こしたという構図を再現してみよう、というのが意図なのである。

    だからこれは、いわゆる「古事記の現代語訳」ではない。

    一読、その意図はまんまと当たっていると思う。これまで何度か読んで、正直あんまりアタマに入らなかった古事記の世界が、新たな息吹とともに眼前に繰り広げられる思いがする。イザナギとイザナミの愛と憎しみ、スサノオの乱逆と改心、山幸彦・海幸彦の確執と和解、などなど。

    本ではなくて、著者が本当に眼前で語ってくれたら、きっともっと面白いのだろう。

  •  正確な訳ではないが、非常に勢いがあって、読みやすい。
     

  • 本当にすぐに読めてしまうし、超絶分かりやすい。現代語訳ではなく、筆者が語り部のように語ってそれを書き取る形式で書かれたというだけあって臨場感が凄い。神様の名前が多いけど神話の世界は楽しいですね(笑)

  • 日本の始まりについて書かれた著名な書物の一つである古事記の神代部分を、できるだけ雰囲気を感じれるようにと、他にない試みで作られた本です。どのように作られているかは本書を読んでいただくとして、そのおかげで古事記の面白さに気づかせてくれる内容になっていると思います。断片的に知っている日本の神話を時系列的に把握できたことも大きかったです。もちろん古事記のきちんとした訳本が多数あり、それらを読んでも良いのですが。それにはない(と思う)ほど一気に引き込まれて読んでしまいました。日本の神話を読み物としてというよりも、読み聞かせられているような安心感と好奇心で感じること。さらに古事記を知りたくなる。そういう本です。

  • すぐに読み終えることができるけど、こんなに分かり易く古事記(上巻)が書いてある本はないだろう。天つ神と国つ神、日本そして天皇家の誕生がよく分かる。古事記を現代訳したものではなく、筆者が語り部のように口述したものをテープに起こしたもの。それがかえって物語らしさを生んでいる。古事記を詳しく知りたい人もこの本を最初に読むと理解が早いし、普通の人にはこれだけでも常識的には十分だと思う。

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著者プロフィール

1951年、徳島県生まれ。國學院大学文学部哲学科卒。武蔵丘短期大学助教授。著書に『神界のフィールドワーク』『記号と言霊』(青弓社)、『翁童論』『老いと死のフォークロア』(新曜社)、『場所の記憶』(岩波書店)他。

「年 『記号と言霊』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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