ほしいものはなんですか?

著者 :
  • ミシマ社
3.73
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本棚登録 : 1954
感想 : 216
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903908182

作品紹介・あらすじ

●内容
「このまま歳をとって、“何にもなれず”終わるのかな…」
悩める二人の女性に、一人の少女が大切なものを運んでくる――。
アラサー、アラフォーを超え、すべての人に贈る傑作漫画!!

リナちゃんの問いかけ
「ママ、40歳は嫌なの?」
「どうして 若いほうが お得なの?」
「どうして 女の人は習い事が好きなの?」
「大きくなったら何になりたかったの?」
みなさんなら、どう答えますか?


●書店員さんの感想
またもや益田ミリワールドにズキュンと胸を射抜かれてしまいました。将来を不安に思う独身女性も、漠然とした不満を抱える専業主婦も皆、自分の主人公なのです。タエ子ちゃんの「人生には『わたし』がいなくちゃ」のセリフに大共感! 願わくは齢を重ねていくことがもっともっと賞賛される社会になりますように。
(有隣堂アトレ恵比寿店 加藤泉氏)

感想・レビュー・書評

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  • R3.3.19 読了。

     好きな作家さんの本だったので、迷わず購入。漫画で描かれているけど、内容は思ったよりも深いなあと思った。
     既婚者や子育て中の方や独身者など、それぞれの立場があり、多かれ少なかれ悩みはある。そして思ったことは隣の芝生は青いですね。女性じゃなくとも読んでいて「それ、わかる」が結構ありましたよ。ないものねだりしないで今を幸せに生きられたらいいのになあ。
    また、別の益田ミリさんの作品を読んでみたい。

  • 家事だけの毎日に焦りを感じ、働こうとするも、夫に「家事に支障が出ない範囲でやるにはぜんぜんOKだよ」と言われ、「わたしのお給料は当てにされず 家事は今まで通りで やりたい仕事もできない」「それじゃあ わたし、なんのために働くの?」と思う主婦のミナ子。

    度重なる子供がいる同僚のフォローに、「困ったときはお互いさま 助け合わないといけないのですから でも、でも、 圧倒的にわたしのほうが多い気がする 助ける回数」と思う独身のタエちゃん。

    10年も前の本なのに、いまだに2人ともの気持ちが、実感を伴ってわかってしまう。
    どうしたら2人がもっと楽しく暮らせるのかなあと考えたけど、もはや1人1人の心持ちの問題ではなく、日本社会がもっと変わらなければだめだという結論に至った。
    というか、男の人も、女の人が「自分が主人公」の人生を生きられるにはどうすればいいか、一緒に考えてくれないと。

  • 40も過ぎれば人間は、
    ほしいものはなんですか?とか、
    なりたいものはんですか?

    なんて、楽しげな質問に上手く答える事が出来なくなってしまう。

    なぜだろう…

    満ち足りた人生を送っていると、思い込みたいせいか?
    欲なんてもう私にはありません、と他人に思われたいせいだろうか?

    あるはずなのに。

    だって、
    いつも
    (何かが足りない…)様な気はしているから。

    ミリさんの世界で、この疑問に答えるのは
    専業主婦であるミナコさん
    と、
    独身OLであるタエコさん。

    秘めた胸のうちにある、その欲しいものとして
    ミナコさんの
    「存在感」にも
    タエコさんの
    「保障」
    にも、うなずくことは出来た。

    そして、
    人は「欲しいもの」というより
    他の人は持っているのに、自分は持っていないものを
    目敏く見つけ、
    (後は、それさえあれば、完璧に幸せになれそうなのに。)
    と、思い込んでいる?

    そんな風に思えた。

    おもしろいな、と思ったのは、
    そんな二人を傍で見ている少女の存在。

    (どうして、この大人達は悩んでいるのか?)
    全くわからない。

    大人達の気持は痛いほどわかるが、
    視点を変えてみたならば、

    なるほど。
    悩む必要ないのかも・・・
    なんて、思えてしまうところに
    ミリさん作品にしては珍しく(答え)があった様な気がした。

  • 益田ミリさんの漫画は
    すごくスッキリしているのに中身が深くて
    いろいろ考えさせられますね。

    結婚していてもしていなくても
    それぞれに楽しいことも悩みもあるんだなあ。
    まあ完璧な人生なんて無いでしょう。

    同じ立場の人と付き合うのが楽かもね。
    傷つける度合いも少ないでしょうから。

  • どうして人は、ないものねだりの人生を歩んでしまうのだろう?
    タエちゃんとママ、2人の対照的な女性の間で、自分のまま生きている小学生・リナの姿にハッとさせられる1冊。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    益田ミリさんによるコミック物語本です。
    1ページは4コマが2列並ぶレイアウトで、シンプルな絵と吹き出しなのでサクサク読めます。

    専業主婦のママと、35歳独身・働くおばのタエちゃん、その両者の生き方を見ながら、小学生のリナが思うことが、胸にとても刺さります。
    しかし正直なところ、ママとタエちゃん、それぞれの抱える負い目と悩み、言動にモヤモヤ・イライラすることが多く、それをズバッと切ってくれるリナの存在がなければ、読み切れなかったかもしれません。

    男性にはピンとこない内容かもしれませんが、「この物語に出てくるパパ、俺と似てるかも…」と思った男性は、将来、離婚の危機に直面する可能性が高いかもしれませんので、興味はなくとも一読してみられるとよいでしょう。
    「女性はこういうところに悩んでいたりするのか…」と、きっと気づきを得られるはずです。

    タエちゃんの
    「人生には自分で休みを決めていい日が必要なの」(引用)
    というセリフが、すごく好きだなあと思いました。

    誰かが決めた休みに、自分を合わせてばかりいる皆さん!(わたしを含め)
    たまには「自分で休みを決めていい日」、過ごしてみませんか。

  • アラフォーのもやっとして、答えの出ない問いに対する子供の返事が面白い。
    読んでもやっとが解決するわけでもなく 笑
    解決はしなくとも、小さな種のようなヒントをもらえるかも。

  • 一人っ子のリナちゃん、そのお母さんで専業主婦のミナ子、そして35歳独身、ミナ子の義妹のタエ子。この3人のに日常を切り取ったマンガです。
    専業主婦のミナ子は、自分が薄くなっていくような・・・世間から取り残されたような寂しさと、少し焦る気持ちを感じています。

    ブログにて詳しいレビューしています*
    https://happybooks.fun/entry/2021/02/28/200000

  • 独身だろうが、専業主婦だろうが兼業主婦だろうが、そらみんな大変だ!
    比べるなら過去の自分だ。
    …と自分に言い聞かせる。

  • 『ほしいものは なんですか?』

    自分の時間♬
    洋服を試着して 買ったり。
    本を 読んだり。
    回転寿司も 行きたい!

    リナちゃんの問いかけ
    『大人はどうしてサンタクロースがいるってうそつくの?』

    タエちゃん
    『そりゃ、できるだけ長く夢みる時間を過ごしてほしいからだょ』
    『大人になるといろいろ大変だからね〜』

    タエちゃんに共感しました!
    私は、お正月休みには おそばを食べて、気持ちが余裕ができて、考え事をしたり、昼寝もできるので。
    お正月休みが ゆったりできる時間です。
    ほしいもの!
    そんな時間が貴重だなと あらためて思いました。

    ヾ(。>﹏<。)ノ゙✧*。

  • 自分で選んだはずの人生、でも何か足りない。
    周りから見た自分は幸せだという。でも本当に?
    年々欲しいものが分からなくなっていく。

    そんなジレンマが描かれた1冊。
    夫も子供もいるけど仕事をしていない、ママの気持ち。
    周りが言う「贅沢な悩み」に対して「うるせーんだよ」が好きでした。そうだよね。他人にはわからない、自分の中のもやもやだから。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。イラストレーター。主な著書に『欲しいものはなんですか?』『みちこさん英語をやりなおす』『そう書いてあった』『今日の人生』『しあわせしりとり』『すーちゃん』シリーズ、『マリコ、うまくいくよ』『僕の姉ちゃん』シリーズ、『スナック キズツキ』『ツユクサナツコの一生』『ヒトミさんの恋』『ランチの時間』等がある。

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