透明人間 再出発

著者 :
  • ミシマ社
4.15
  • (6)
  • (3)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 77
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903908311

作品紹介・あらすじ

透明人間の眼を持ったなら・・・
世界初の製本方法で実現できた、まったく新しい世界

詩について
毎日一詩を書く詩人の谷郁雄さんが、震災後、一週間、筆をとれませんでした。
そして再び書き出した最初の詩が、題名にもある「再出発」でした。
本書は、2010年11月6日から2011年5月30日までに書かれた中から選んだ31詩を載せています。
また、全詩「透明人間」になったような視点で読むことができる、見ることができるのも特長です。

―「世界初の製本」の意味―
詩 ― 半透明の用紙
写真― 通常の用紙
詩と写真が交互に展開され、それにあわせ一枚一枚用紙も変化していきます。
これまで誰もが形にしたかったけれど実現不可能だった製本です。
今回、一般流通するものとして(おそらく)世界で初めて可能になりました。
「透明人間」の視点、「再出発」の視点、ふたつの視点が宿った一冊。
紙でしか表現できないこの世界を、ご堪能ください。(編集部より)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 毎日一編ずつ詩を書かれるという谷郁雄さんの真似をして、
    毎日一編ずつノートに書き写している。
    次の詩と写真は・・・って、ページをめくるのが嬉しい。
    机に向かって本とノートにぐぐっと向き合う時間も楽しい。
    詩の印刷されている半透明の紙の手触りがとても好き。

  • 谷郁雄6冊目。
    これも変わった装丁。
    青山氏の写真の上にトレーシングペーパーに谷氏の手書き文字で綴られた詩が書かれています。
    とても濃密な本で、ゆっくり時間をかけて読むのにちょうどいい詩集でした。

  • こんな大人がいて嬉しいなあ、
    詩人って世の中に必要だなあ、と思う。

    谷さんの手書きの詩がじんわり沁みます。
    筆圧まで伝わりそうな、ぬくもりのある文字。
    時間がゆっくり流れる感じ。

    私が好きなのは自己評価・・・19、朝日・・・27。

    装丁が素晴らしくて、半透明の紙は見て触って楽しめます。
    寝る前の小さな明かりや、柔らかな木漏れ日の下で読みたい1冊。

  • まだ途中ですが…
    さすが、ほがらかな出版社!
    明るい日差しとユーモア。読んでいてとても気持ちがいい。造本の効果も生きている。

  • ブックデザインは寄藤文平さん

  • 半透明の用紙に書かれた詩と
    白い用紙に印刷された写真とが
    交互に入っていて
    次のページの写真の上に詩が重なって見える、そんな作りになっています。

    素敵な装丁です。

    写真に関しても詩に関しても
    特別な知識は持ち合わせていないので
    難しいことはわからないし
    感想をどう表現すればよいのかもいまいちわからないけれど
    とても良かったです。

    ここにあるのは
    なにか特別だったり
    奇抜だったり
    びっくりするような被写体ではなく、
    難しい専門用語だったり
    馴染みのないフレーズだったり
    使われはじめたばかりのカタカナ言葉ではなく、
    いつも私たちのそばにあって
    見慣れていて
    使い慣れている
    そんな被写体とことば です。

    そんな写真と詩が
    スッと私の中に入ってきて
    慰められ
    勇気づけられる。

    何度も読み返したい一冊。

  • iPadじゃだめなんだ!

    Kindleじゃだめなんだ!

    っていうか、父さんいわゆるメカってやつに弱いんだ。。

    ぬーん。。

    そんなお父さんにこの1冊!!

    いや-やっぱり紙媒体好きですss


    つべこべ言わずにとりあえず手に取ってみてくださいよ。

    詩と写真を同時にみるのもよし、

    べつべつにみるのもよし、

    折りのない製本、

    まだまだ紙媒体の可能性を感じさせてくれる1冊です


    http://www.youtube.com/watch?v=SKVcQnyEIT8&feature=player_embedded

  • 大好きな谷さんの詩集。今作も素敵な言葉にたくさん会えました。そして全部直筆。素晴らしい。
    製本も凝ってて持ってて楽しい作品です。

    一部自分の思いと写真との乖離が大きいページもあって、こういう解釈なのかなと考えたりするのも楽しかった反面、あんまり乖離し過ぎていっそない方が…と思う写真もあったのが残念。写真単体ではとても素敵だったのでなおのこと。
    言葉と写真の組み合わせは難しいなぁと考えさせられました。言葉の解釈は人それぞれだから尚更…。むずかしいところ。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

1955年三重県生まれ。同志社大学文学部英文学科中退。90年『死の色も少しだけ』(思潮社)で詩人デビュー。93年『マンハッタンの夕焼け』(思潮社)がBunkamuraドゥマゴ文学賞候補に。詩集に『自分にふさわしい場所』(写真・ホンマタカシ)、『定員オーバー』(写真・長島有里枝)以上、理論社。『実況中継』(写真・浅田政志 実業之日本社)、『空を見上げる』(写真・石川直樹 武田ランダムハウスジャパン)、『君のとなりに』(写真・谷今日子 角川学芸出版)、『思春期』(写真・青山裕企 ピエ・ブックス)、『無用のかがやき』(写真・リリー・フランキー 実業之日本社文庫)、『透明人間⇄再出発』(写真・青山裕企 ミシマ社)ほか多数。

「2011年 『谷郁雄エッセイ集 日々はそれでも輝いて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

谷郁雄の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
クリス・アンダー...
内田 樹
角田 光代
三浦 しをん
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×