- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784903908915
作品紹介・あらすじ
街のなかにも「森」がいっぱい!
全国3000箇所以上もの森を歩き続ける「森の案内人」の目を通せば、
街なかの道路、路地に自然があふれているのがわかります。
いまの日本の森の現状や、榎や神樹などこれだけは知っておきたい「木」の見つけ方をお届け。
この本を持って、思わず外へ飛び出したくなる!
街のなかで森を見つける方法、教えます。
○森の案内人がおすすめする 日本全国の「この木、あの森」付き
感想・レビュー・書評
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[本から]
桜のテリトリー意識は強力です。自分の根から新しい幹を地上へ芽吹かせると同時に、他の植物が生えてくることを、自ら落とす葉に含まれるクマリンという物質によって妨害します。
自然樹形の木を眺めていると、数年、数十年、場合によっては数百年にわたる木の足跡を辿り、推察することができます。「巨木に向き合うと人はみな詩人になる」と、異人が本にかいているのを読んだことがありますが、その通りだと思います。
お昼寝に最適な木
(略)
最も快適だったのは榎の下です。榎はたいへん大きくなる木なので、枝下の空間も広く、夏の木陰には涼しい風が吹きます。枝ぶりが他の木よりも緻密なために木漏れ日も細かいので、下から見上げると星空のようにピカピカ光って綺麗です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かった 説明も丁度良い感じ 専門的過ぎず物足りなくもなく
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軽い感じで木が身近になる。
木への愛情を感じる -
ミシマ社の本屋さんが神宮丸太町の一軒家で営業されていた頃に購入。
いつか珈琲を飲む時用の小さな本棚コーナーを作って、そこに収納したい。 -
スーパーJチャンネルで紹介!
森を歩き続ける「森の案内人」の目を通せば、街のなかで森を見つける方法が解る。 -
身の回りに生えている”柴”のひとつ、(場合によってはちょっと迷惑だなぁ)と思っている木々も掘り下げると一つ一つに特徴があり、繁栄する為に根の張り方・葉っぱの形状・果実の付け方・種の落とし方、いろいろと工夫している事を知った。
また、木々の性質だけでなく、これまでどのようなカタチで日本の暮らしに溶け込んでいたのか、も知ることが出来た。
木々が多い場所に住んでいるので、これから観察をしながら、森を歩いてみたい!
当たり前にあるものも視点が変わるだけでワクワクする対象になるもんだ。木に学ぶことは本当に多い! -
1時間ちょっとで読める手軽な本でありつつ、庭師であり「森の案内人」である著者の「森」への愛情に溢れた本。
日本の現在は、有史以来最も木々にあふれた時代である、という著者の現状認識にまずは驚かされる。確かに、燃料として木々を人間が切ることはなくなったからなあ。
「森」の本ではあるが、山奥の森よりもむしろ、街中のふとしたところにある木々への見方が変わりそうな本。
森は「盛り」であり、どんな所にも森を作ろうとする力を持っている。それこそ、都市化が進んだ場所でも、人間の手が及ばないような「すき間」のそこここにその力を感じることができる。
著書では具体的な植物を挙げて、その力を我々にも感じさせてくれる。
シンジュやマツの生命力、シュロの都市の暑さへの耐性、クズの要領の良さ、ケヤキの種の飛ばし方、クワノキの葉っぱを自由に変える特性とその理由。ウルシの生き急ぎ具合。
どれも短いながらも、楽しいエピソードでした。読んでよかったです。