片山杜秀の本(1)音盤考現学 (片山杜秀の本 1)

著者 :
  • アルテスパブリッシング
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本棚登録 : 98
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903951041

作品紹介・あらすじ

第30回サントリー学芸賞、第18回吉田秀和賞をダブル受賞!
『レコード芸術』誌の人気連載「傑作!? 問題作!?」をついに単行本化!
武満、黛、團、伊福部、西村、細川、川島からブーレーズ、ベリオ、ノーノ、ライヒ、タン・ドゥンまで──現代音楽の荒野に批評の絨毯爆撃が炸裂する!
政治、社会、思想、映画、演劇、芸能……全方位に伸びる好奇心のアンテナは現代音楽になにを聴き取ったのか?

批評なき現代音楽の時代は終わった。ぼくたちには片山杜秀がいる──
現代の知の渉猟者がついにヴェールを脱ぐ、待望の第一音楽論集。

感想・レビュー・書評

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  • とてつもない本。
    残念ながら私はクラシックに関しては
    不得手な部類に入るため
    ピントは来ないのですが、
    物は試しなので一部楽曲は聞いてみました。

    クラシックと言えば…の
    あの方の曲は実に難解でした。
    でもはまる人ははまるんだろうな。
    嫌いではないですよ。

    そして、ある動画で見た指揮者の方は
    やっぱりものすごい人なんだな、と思いました。
    確かかなり長く生きた指揮者の方で、
    すごい人からバイオリンの指導を受けていたことは
    全く知りませんでした。

    クラシックというと有名どころばかりですが
    この本にはそういうのはあまり出てこず
    (まあ、マーラーは有名か)
    私も聞いたことのない人ばかりでした。

    批判的な文章はほぼなくて
    いいところを引き出してくれている
    良書だと思います。

  • 中央図書館で読む。読む前は、期待半分不安半分の本です。期待以上の出来でした。素人にも楽しめるように工夫のあるエッセイが満載です。今後、このライターのものは、欠かさず読もうと思います。興味を持ったのは、ラトルとバーンスタインの関係です。ラトルは、バーンスタインの通俗的ミュージカルを指揮するとき、「この曲は、マーラー以上に一生懸命振る。」とコメントしたそうです。 著者によると、社交辞令ではなく、本音だそうです。20世紀後半、クラシックは、マーラーブームに救われました。しかし、マーラーブームも、飽和状態にあります。ラトルは、クラシックの今後の方向として、ジャズとの融合を考えているそうです。ただし、ジャズをそのまま持ってくることは、クラシックファンの抵抗があるそうです。クラシックファンに抵抗のない仲人が必要です。そして、ラトルが考えている仲人は、バーンスタインだそうです。うまくいくでしょうか。

  • iPad傍に再読。Wikipedia見たり、iTunesの試聴でチョイ聴きしたり(この本に載っている曲はほぼ無いけど)、そのまま衝動買いしたり、ピアノアプリで「ドードードー、ドーシドーレレ#ー」と伊福部旋律弾いてみたり、フミフムしながらも2ページに1度は爆笑している。

  • あまり知らない現代音楽の作曲家のことや、日本の作曲家のこと、その曲目や、時代背景、文化的価値などを、CD評を通して知ることができる。
    音楽にはそれぞれの「好み」が必ずある。それが、ふだんは自分があまり聴かないたぐいの音楽であれば、そんな音楽のことを知るには、その音楽を好んで聴いている人の話を聞くのがいちばんなのである。

  • サントリー学芸賞&吉田秀和賞W受賞

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著者プロフィール

1963年生まれ。政治思想史研究者、音楽評論家。慶應義塾大学法学部教授。著書に『音盤考現学』『音盤博物誌』(いずれもアルテスパブリッシング、吉田秀和賞およびサントリー学芸賞)、『未完のファシズム』(新潮選書、司馬遼太郎賞)、『鬼子の歌』(講談社)、『尊皇攘夷』(新潮選書)ほかがある。

「2023年 『日本の作曲2010-2019』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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