自殺作家文壇史

  • 北辰堂出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904086834

作品紹介・あらすじ

壮絶に逝った憂国の士・三島由紀夫、ノーベル賞作家の孤独なる最期・川端康成、自虐に生きて「グットバイ」・太宰治、煩悶のうちに死を選んだ芥川龍之介、自裁した文豪たちの死の真相にせまる話題作。

感想・レビュー・書評

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  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/486109

  • 作品だけに留まらず、作家の人生までをも垣間見たいというのがファン心理というもの。その中でも「自殺」というゴシップは、人を強く惹きつける。
    この本に載っている作家たちの多くも、その死に様によって自らの人生まで「物語」へと昇華させた。それがある種、彼らの魅力になっていることも否定できない。
    ただ、精神的に「病んだ」人間しか芸術を描けない、などという思想ができてしまうと厄介だ。これはむしろブランディングの一種と見るべきで、作品にしても、「質」というよりは「種類」に影響する程度のものにすぎない。

  • なぜ文豪は自殺をしたか。資料をもとに当時を再現。しかし闇は闇の中。人間の心の機微や考えを完全にわかることなどできないのです。

  • 芥川龍之介、太宰治、三島由紀夫、川端康成、有島武郎、原民喜など、自殺した著名な12人の作家の、自殺当時の状況や作家の身辺を追いながらドキュメントタッチでまとめた本書。

    三島由紀夫については、つい先日、中川右介の「昭和45年11月25日」を読んだばかりで、そこでは三島の周囲の人々の動きをまとめてあり、本書は実際に総監室で起きたことを細かく書いていて補足的になったので、より全体像がよく見えた気がする。
    どの作家も、憂えて憂えて結局最後にその選択肢に辿りついてしまった、という感じであったが、三島だけは少し違っていたようだ。

    芥川龍之介の自殺が、他の作家たちに与えた影響の大きさにも驚かされたし、また著者が、川端康成は事故の可能性も否定できないと考えているのも、なかなか興味深かった。

    内容とはあまり関係ないが、誤植が多いのと、やや文章の運びがスムーズでないことがちょっと気になったかな…。

  • やはり三島由紀夫の死が一番鮮烈。時の自衛隊の動きが釈然としない。ゾロゾロと聴衆に駆り出されたとは思えない。

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著者プロフィール

1939年広島県生まれ。62年上智大学文学部新聞学科卒業と同時に週刊読書人編集部に勤務、82年より「週刊読書人」編集長を務める。89年同退社後、上智大学文学部新聞学科助教授、92年から2008年3月まで同教授。09年4月に同名誉教授となる。08年4月より、読書人取締役「週刊読書人」編集主幹。2000年から08年4月まで日本出版学会会長。13年6月より読書人代表取締役社長。現在は読書人顧問。
著書に『出版の冒険者たち。 活字を愛した者たちのドラマ』『ヒーローのいた時代』、『現代の出版』『編集者になるには』、『メディアの狩人』『ベストセラー考現学』、『売れる本 100のヒント』『本は世につれ。 ベストセラーはこうして生まれた』『雑誌は見ていた。 戦後ジャーナリズムの興亡』などがある。

「2017年 『出版(2018年度版 産業と会社研究シリーズ 2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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