八月の杜 (マーブルコミックス)

著者 :
  • ソフトライン 東京漫画社 (2010年5月20日発売)
4.02
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本棚登録 : 421
感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (183ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904101728

感想・レビュー・書評

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  • BLを一度も読んだことがない人に一冊勧めろといわれたら、私はこの本を選びます。
    BLというか、青春ものっていうほうが、しっくりくるけど。
    ご都合主義じゃないのにハッピーエンドになるのがすごい。

    蒼太のおじいちゃんが若いころを描いた短編、「ホリゾン・ブルー」がとても好み。
    好きであろう義兄に、必要以上には近付かないたけし。大人です。何もないのが一番えろいと思う。

  • 心情描写がそれほど繊細に描かれるわけではないし、蒼太の記憶障害による2人の関係性の変化は、出来事よりも静かな対話によるからダイナミックな感じには欠ける。
    でも、蒼太の真っ直ぐな性格とノアのツンデレな性格は好きだし、すぐにセックスにもつれ込まない展開も現実的で良かった。

  • すごく良かった。素朴で素直な蒼太と訳ありで田舎に転校してきたノア。ゆっくりというよりジリジリと進んでいく2人にキュンキュンしました。これぞ青春だっていう感じな臆病さや勢いのバランスが絶妙で、2人を取巻く周りもいい(特に巌雄)未来の2人も見れて満足、ノア大人になったねぇ… と思わず呟いてしまった(笑) またカバー裏でもキュンキュンさせられるとは、ノア可愛すぎです。もう一つ蒼太のおじいちゃんの若かりし頃のお話、こちらは切なく心に沁みる雰囲気のある作品でとても良かったです。

  • 東京で元カレと問題起こして、田舎にひっこしてきたノア。そんなノアが気になる蒼太。ケンカの仲裁をしたことをキッカケに仲良くなった2人は、徐々に惹かれ合っていく。
    まずボーズ頭の蒼太が青春を感じるw青臭いけど、真っ直ぐで裏切ることがない。本当にイイ奴!記憶喪失になってからも蒼太から目が離せなくて…また好きになってくれたって事が、すごく響いた。
    TASTUKIさんの言葉選びは説得力あるとゆーか…王道でもすごく響くから、蒼太もそうだけど、おじいちゃんの言葉に涙出そうになる。スピンでより重みもでた。本当に素敵な作家さんで大好きなんだけど。。BLはもう描かれないそうなんで残念です。

  • 田舎の坊主頭の高校生と
    都会から転向してきた1コ上のスカしたイケメンのお話。
    時間がゆっくり流れている田舎の高校…夏の出来事

    Hとかはなくお互いの心の動きの話で
    ただ致すより
    内面の葛藤とか心境の変化とかの話が好きなのでこれはこれでOK

  • 初めて読んだTATSUKIさん。 じぃちゃん好きには溜まらない一冊…(*´Д`)

    ワケアリで東京から転校してきたノアと、田舎の坊主な高校生・蒼太の甘酸っぱい恋の話(だと思う) シリアスな展開とギャグの可笑しさが絶妙なバランスで、男子高校生のくだらなさと青臭さが上手く描かれた逸品!
    好きな相手の前でカッコつけきれない姿や、逆に意地を張っちゃう姿がとても愛おしい。

    収録されているじぃちゃんの過去とか、派手さはないけどとても丁寧な作風で大好き。

  • 黒娜さかきの『青春♂ソバット」好きは読んで損なしだと思う。『もしも願いが』も好きだったが、こちらはもっと好き。東京からワケアリで転校してきたノアと、周囲に馴染もうとしないノアが最初から気になっていた蒼太。ひょんなことから会話するようになり、ノアは蒼太に馴染む事で蒼太の友人たちともつるむ様になり、片肘が張っていた感じが緩やかになって行く。ここまではよくある「転校生もの」。ノアが預けられる様に母親の故郷の田舎に来なければならなかったか、ノアの過去を知る内に蒼太は自分の性癖とノアヘの想いを自覚していき…と言うのもありがちと言えばありがちなんだが、海に近い田舎町の雰囲気とか、蒼太の丸坊主頭とか、そう言う空気感で押しつけがましくなくすーっと頭に入ってくる感じがする。ノアは蒼太を「恋とか愛とかムリです!」ときっぱり振るのだが、二人の関係はずっと続いて行く…。濡れ場なし、なのに物語の流れが一読で印象に残る。キャラがいい意味で「等身大」ってとこが凄くいいんだと思う。必要以上に謎めいていたり、大人ぶってたりしない、と言うか。
    蒼太の、正義の熱血ヒーローみたいな、無責任でも許される様なまっすぐさとは違ってて、人に対して個人個人にまっすぐ、と言うか。欲情する前にノアに対する自分の恋と言うものにもまっすぐで。好かれてる・好いてるの間柄でもあるのに、友達同士のフィジカル・コンタクトがちょいちょいあって、それにドギマギしながらもノアの友達としても在り続けようとする様がいい。しかも一波乱があって、ノアの方がそうなっちゃう、で恋している方が切なさマックス、って図式はよく見かけるけど、この作品は逆なんだよ。
    きになられた方が、時間が経って、好きになってくれた方に惚れちゃう感じが好き。好きに大きいも小さいもないと言うけれど、好きになられて戸惑ってた方が覚悟決めた瞬間に男前に積極的になる様が好き。『八月の杜』のノアとか、『青春♂ソバット』の有田とか。好きだなー。

  • ノアの過去とか、蒼太の身に降りかかる事件とか、結構重いと思うんだけど、過去のことを重く暗く掘り下げるんじゃなくて、淡々といまの二人を描写していくところが、お話全体に漂うノスタルジックな雰囲気とよく合っていてよかったです。
    ラストに入っている短編は、もしかしたら「八月の杜」本編よりも先に読んだ方がいいかもしれない。
    余談ですが、初めて「BL!」って意識して購入したBLでした。田舎、夏、海、高校生。好きな要素がいっぱい詰まってて、ほっこりした。

  • 中身青春です。
    お祖父ちゃんの話が好きだった。

  • 田舎の高校生のお話。なんだか時間がゆっくり流れているような気がする作品でした。

    坊主が好きな人って多いみたいだけど、私はあんまり好きではないです……。でも、蒼太の素朴さと合ってるし、これはこれでいいのかな~。(個人的には、坊主でなければもっとキュンとくると思ってしまった)

    じいちゃんがモノわかり良すぎるところに違和感がありましたが、最後の方の短編で、そういうことか~、と。幸子さんの立場を思うと微妙な話なので、深く考えられないです……。

    わりと暗いけど暗すぎない、淡々とした雰囲気が良かったです。

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著者プロフィール

『もしも願いが』にてデビュー。2作目『八月の杜』を発表後に活動を休止した短編の名手。今作『Mr.Jellyfish』が8年ぶりの新作です。

「2018年 『Mr.Jellyfish』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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