古事記 成長する神々: 新しい「日本神話」の読み方

著者 : 斎藤英喜

• ビイング・ネット・プレス (2010年2月28日発売)

作品紹介・あらすじ

やさしく解説しながら、神々の生き生きと活躍する姿を追い、『古事記』に隠された秘密を読み解く。

感想・レビュー・書評

[キじばと。。さんの感想 · 2020年1月21日]

日本神話に登場するさまざまな神のエピソードをわかりやすく解説している入門書です。

著者はまず、『日本書紀』が中国の歴史書のスタイルにならった書物であり、中国を中心とする古代東アジアの「グローバリズム」に対応しようとする意図が見られるのに対して、『古事記』は日本のローカル・アイデンティティを示していると指摘しています。つづいて、イザナキとイザナミの物語や、スサノオ、オオクニヌシ、アマテラスといった神々とその子孫たちのエピソードを、「成長する神」というテーマのもとで読み解いていきます。

『古事記』の神々の姿が生き生きとえがき出されており、このジャンルになじみのない読者でもおもしろく読める内容なのではないかと思います。

[くたくたさんの感想 · 2010年3月13日]

日本の神様たちの「成長」や「変貌」の姿を追うなかで、古事記の神話世界の魅力が明らかに。これまでの古事記本とは、一味、二味も違う内容の本。

著者プロフィール

佛教大学教授

「2024年 『〈学知史〉から近現代を問い直す』 で使われていた紹介文から引用しています。」