ここにしかない原典最新研究による本当の仏教 (第1巻)

著者 : 鈴木隆泰

• 興山舎

感想・レビュー・書評

[hacchi-hacchiさんの感想 · 2022年8月16日]

著者は、山口県立大学で「仏教文化論」を教えている鈴木隆泰教授。
この本は、まるでその講義のような進み方で、「全くの初学者に対して仏教を、学問の立場に立ち続けながら分かりやすく教えてくれる」のです。
現代を生きる私たちの問題も、仏教的なものの見方や生き方を知ることで、「苦」を取り除くことができる。私は折に触れて、何度も繰り返し読んでいます。
そして、「サンスカーラって何？」この説明が実にすばらしいです。

第１巻はとくにお釈迦さまの生い立ちを細かに書いてあり、物語を読んでいくようで、そこも魅力です。

著者プロフィール

1964（昭和39）年、東京都生まれ。東京大学工学部・文学部卒業、同大大学院人文社会系研究科博士課程中退。同大にて博士（文学）。東京大学東洋文化研究所助手等を経て現在、山口県立大学教授。同大大学院国際文化学研究科長、同大附属図書館長を歴任。2004（平成16）年に日本印度学仏教学会賞を受賞。専門はインド哲学仏教学、インド大乗経典研究。東京都日蓮宗善應院住職。著書『葬式仏教正当論—仏典で実証する』（興山舎）、『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教　第１巻〜第５巻』（興山舎）、『如来出現と衆生利益—『大法鼓経』研究』（春秋社）、『内在する仏如来蔵』（春秋社）など。

「2023年 『本当の仏教　第５巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」