文化系トークラジオ Life のやり方

制作 : Life Crew 
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904345344

作品紹介・あらすじ

注目の若手論客を続々と輩出!新たな言論シーンを生み出す名物ラジオ番組の「作り方」と「思想」を大公開。

感想・レビュー・書評

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  • 文化系トークラジオ Lifeのプロデューサー、パーソナリティのチャーリーの今までのLifeを振り返る一冊。
    苦しかった時期や、なぜこの番組ができたか、やりたかったが詰まった一冊。

    番組を聞いてるひとはもちろん、小さなコミュニティとか作りたい人は読んだほうがいい一冊。

    あと、仕事の関係で、スポンサーとして参加してました。本にもクルーとして名前が載っているので、結構うれしい、、、

  • 裏側がもっと見えるかと期待していたので、ちょっと残念。でも、長年のリスナー以外の方にとっては丁度いいのかも。

  • ツイッターだと絶賛系のしかないので、あえてカウンター的なので。
    一番良かったのは黒幕の第1章だった。
    特にチャーリーと初めて会うところ。
    なんかぐっとくるものがあった。

    2章のクリスマス資本論。
    この回は、純粋に「掛け合い」として面白く、これは放送を聞かないと出てこないグルーヴだと思う。
    2章で全体的に感じたのは、聞いてるときよりも文字起こしされたら、「あれ?なんか違くね?」って疑問に思うこと少しあった。
    疑問というのは単純に、「この真偽はどうなんだろう?」という疑問。

    放送だと聞き流していて、文字になったら簡単に巻き戻しできるから、ということなのか、もしくは放送だと理解できていたことが、文字になったら読み取れなかったのか、そういうのは不明なままだけど。

    2章のような文字起こし的なのは必要なのか?というのが2章の感想。
    そもそも放送はアーカイブで聞けるのだから、文字起こしはバッスリと「聴いたもの、聴けるもの」というスタンスで、感想戦をもっと膨らませた方が面白くなるのでは?と思う、放送当時と今とでは時間が経ったわけで、「このときはこうだったけど、今はこう」もしくは「このときのことは今もこうで・・・」というような感じの方が良かったかなー、と。
    もしくは講義ノート的に、聞きながら読んだら面白いとか。

    文字起こしは必要だとは思う。
    思うけど、今回のような(サイズとか、発行期間とか)ことを考えると、ふさわしくないとも思う。
    抽出される回は限定されるし、乗っけても3時間喋り続けるような放送を全部文字起こししたら、この厚みじゃ収まらないから。

    と同時に、音声認識ソフトがもっと発展して、簡単に文字起こしできるようになればいいなぁとは思った。

  • 視覚でトークを改めて読み返してみることで新しい発見とか、聞いていた時には意味がわからなかったこともわかったり。話の流れなども。黒幕の序論やチャーリーの振り返りもLife愛を感じ、リスナーとしては買わずにはいられない一冊。

  • コミュ二ティの形成条件は、同じ時間を共有すること。

  • 「ネットが普及した社会で、私たちが社会を築いていくことの意味は何か」を問うているんじゃないか。というチャーリーかく語りきが最大印象でした。そうよねーそれねー。それでラジオなのかーそうかーそういうことだったのかー。

    当該ラジオ番組については、名前はもちろん知っているけれどもどうしても聴くことはできないでいるしたぶんこの先も聴かないだろうなと思います。なのでこうして書籍で出てくれると大変ありがたい層。ポッドキャストのみならずUSTやニコ生もそうで、しばらく前に垂れ流しは好きではないなという結論に達して以来、「その場を共有すること」の良さよりも「そういうのは短くまとめてくださいお願いします」に走っちゃうのですが、なんちゅうたらいいの、LIFEが提供しようとしている仲間感が価値あるものというのは理解するんだけど、それでうまく繋がれたり何かができた試しがないのでもうあんまり期待していなくて、それよりも職場の同僚だったり近くにいる友人だったりにやっぱり回 帰・帰属してしまう程度なんだなあ自分が、ということを強烈に意識しました。
    だって一日8時間以上働いていてそういう接続に数時間も取ったら家族や友人との時間なんてゼロである!たぶん理想は、「仲間と一緒に聞くことができる」なんだろうな。

    すっごいさらっと読めて爆笑も何度もしたし膝も何度も叩いたんだけど、あんまり残ってない。そう私はその程度。。。与太話大好きで良くやってたし、今もたぶんやり始めるととめどなくやるんだろうけど、せっかく時間を費やした以上もう少しカタチにしたいとか欲張っているんだろうなーなーなー。

    そうそう、これ書きながら一つ思い出したんだけど、中高生、受験生を見てて、しゃべり好きな奴ってやっぱりいるんですよ。例えば受験そのものや勉強そのもの、自分の生活のこととや人生についてとか、もちろんそのほかのたくさんのくだらないことについて、とにかく喋りたがる。受験の不安とかも。で、「どうしようまじヤバい」「うんヤバイよね」っていう共感を得て満足して、そういう風に楽しく過ごしている子たちって全然伸びないし結局受験失敗するんですよね。それとイコールだとは言わないけど、これ分解すると与太話やオフ会だのなんだのをちょっと警戒してしまう自分の感覚はがどこから来ているのか、同じところに根がある気がする。与太話はしっかりやらないとやっぱり「何かした つもり」で終わってしまうし、話してから後が、あるいはそのほかのことのほうがやっぱり大事で、そのための糧にすぎないんだということは意識しておかなきゃいけないんじゃないかなと思うわけです。はい。いやそれが遊びだと気付いている限りはいいんですよ。でも、それが人生の役に立つ!と思ってるとやばいんじゃないかなっていう。生徒とダベるの好きな自分もしっかり内省しつつ、どんな与太話なら面白さと実益を同時に提供できるか、最近はえらく考え込みながらお子らには投げかけております。せいいっぱいっていうかいっぱいいっぱあい!

    あとチャーリーの教育者としての(不可抗力ふくめて)立場はやっぱ、ありがたい先輩像なので毎度お世話になっておりますもぐもぐ。その葛藤にはシンクロせざるを得ない。

  • 僕はUSTREAMで「ライブメディアの現在」を聴いたのがLifeとの出会いで、そこからチャーリーをはじめとする社会学者や批評系の本を読み始めたので、ほんといろんな事を知るきっかけを与えてくれたと思ってる。

  • 若手社会学者の鈴木謙介がパーソナリティを務めるラジオ番組「文化系トークラジオ Life」の書籍化。歴史にばかり関心を寄せていましたが、歴史が時間を軸としているならば、社会は空間を軸として人間を見つめる。社会学の要素をちりばめつつ、現代日本社会の若者が直面するモノを読み解いていく試みが挑戦的で面白い。

    チャーリーこと鈴木謙介がとにかくすごい。アーカイブで第一回放送を聞くと30歳当時の彼の若者然とした、とがった声が聞こえてくる。しかしその洗練された言葉選び、時代を切り取る観察眼、そして人間自体を愛するような姿勢にうならせられる。日々勉強。刺激をもらう。

    自身の信念のもと、Lifeと闘っていきたい。

    17/3/15

  • ここ3年くらい愛聴しているラジオ番組、『文化系トークラジオLife』の本です。

    社会学者の鈴木謙介(愛称:チャーリー)さんがパーソナリティを務めるLifeは、若手から中堅のライター、学者など5〜6人をサブパーソナリティに迎えて、月に一回、日曜深夜から月曜朝にかけての3時間の生放送で一つのテーマを語り尽くすという番組です。おバカな話から深い話まで聞けてかなり楽しめます。

    ラジオ放送は関東圏のみなので、無料で全部配信されているポッドキャストを聴いています。応援と木戸銭がわりにと思い、本を購入しました。

    番組のファンにとっては番組の裏側が覗ける楽しみがあるはもちろん、「新しい場所をつくりたい」という熱意で番組を立ち上げ継続してきたプロデューサーとパーソナリティの話は、ラジオに限らず、何か新しいことをはじめようとしている人にはとても参考になるのではないかと思います。世にあふれる自己啓発本よりはこちらのほうがためになると思います(たぶん)。

    第一章:番組の黒幕こと長谷川プロデューサーが番組を立ち上げるまでの経緯、継続していくための努力が語られます。

    第二章:いずれもポッドキャストでは聞いたことのある回なのですが、文字に起こされることで、発言の流れや意図が追いやすくなっていること、引用されている文献を確実にあたれることなど、そして効率的に内容を把握できます。ライブ感はやや損なわれるものの、文章で読むことでまた別の意味内容が感じられて新鮮でした。

    第三章:サブパーソナリティの斎藤哲也氏によるパーソナリティの鈴木謙介氏へのインタビューです。Lifeをはじめたころの精神状態、関西の大学に就職したことによる抑うつ状態の裏話なども興味深いところですが、最も印象に残ったのは、番組開始当初、番組内容の(匿名にて)文字おこしを自ら行ってウェブ上にアップしたり、関係者に長文のメールを送ったりしていた理由を聞かれて、「」と答えているところ。新しい場を作る際には、リーダーが誰よりも汗をかくこと、ちょっとどうかしているんではないかというほど汗をかかないと、まわりはついてこないだろうということは常々思っていてそれを実践されていることがわかりました。

  • これだ!っていう感じがあった。
    このラジオには、議論をしながら新しい考え方や価値観に出会う楽しい感覚になれる。
    社会学的な専門用語からアニメ漫画などの固有名詞までをすべてつなげていく感じがとても面白い。
    パーソナリティのまとめ方や解説がうまいのももちろんあるけど、多彩なゲストの専門的な話と共感できるそれぞれの経験の話が複雑に相互作用したり、とっちらかったりしてとてもいい。
    そしてリスナーのメールが良い具合で社会を反映しつつ、異なる視点をもたらしてくれていて、とてもバランスがとれていて、聞いていて心地いい感じがする。

    良いラジオです。

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著者プロフィール

関西学院大学准教授。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター客員研究員。専攻は理論社会学。ソーシャルメディアやIoT、VRなど、情報化社会の最新の事例研究と、政治哲学を中心とした理論的研究を架橋させながら、独自の社会理論を展開している。
著書に『カーニヴァル化する社会』(講談社、2005年)、『ウェブ社会のゆくえ─〈多孔化〉した現実のなかで』(NHK出版、2013年)、『未来を生きるスキル』(KADOKAWA、2019年)ほか多数。

「2022年 『グローバリゼーションとモビリティ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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