投映法研究の基礎講座

  • 遠見書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904536414

作品紹介・あらすじ

臨床に生きる──だからこそできる研究がある

投映法研究の質をあげるためのノウハウと,代表的検査法であるロールシャッハ,描画法,TAT,P-Fスタディ,SCTの各研究の歴史・現状・知見を網羅した一冊。

こ の本は,投映法研究の質をあげるために編まれた「座右の書」です。研究計画の立て方や統計処理のコツ,代表的投映法検査であるロールシャッハ,描画 法,TAT,P-Fスタディ,SCTの各研究のの歴史・現状・知見をまとめており,計画から執筆までのよきガイドとなるよう企画されました。すべての章が わが国を代表する研究者によって書かれ,多くの心理学を学ぶ学生,研鑽を積む臨床家にとって必読のものになりました。

感想・レビュー・書評

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  •  投影法研究についての基礎的な知見が盛り込まれている。しかし、そこで述べられていることは、投影法研究という枠を超えて、臨床心理学的研究全般に共通する重要な知見でもある。というのも、第1部では研究計画の立て方、第2部は個々の投影法、第3部は論文執筆のための基本、と、本書を通して読むことで研究の取り組み方に関する知識を再確認することができるからである。また、著者による砕けた文章はわかりやすく、読んでいて面白かった。
     本書は、あくまでも基礎的な内容に特化しているため、初学者向けといえるかもしれない。ただ、著者によるクライエントの福利を念頭に置いた研究理念は、初学者に限らずとも学ぶべきところが多い事柄であるように思った。それは、「研究のための研究」と「クライエントの福利に資するための研究」とでは志向性が大きく異なること、またそれに伴って研究の質も大きく異なってくることに気づかされるからである。投影法を用いた研究をしない方でも、投影法(あるいは他の心理検査)を実際に使うような方であれば、一読の価値はあるのではないだろうか。
     

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著者プロフィール

日本大学文理学部心理学科教授,日本大学大学院文学研究科心理学専攻臨床心理学コース専攻主任,日本大学文理学部心理臨床センター長。公認心理師,臨床心理士,精神保健福祉士。日本臨床心理士会会長,日本公認心理師協会副会長。心理的アセスメント関係の学会では,包括システムによる日本ロールシャッハ学会副会長,日本心理臨床学会理事。
主な著書:心理的アセスメント関係では,『面接技術としての心理アセスメント』(金剛出版,2018),『臨床心理検査バッテリーの実際』(遠見書房,2015),『投映法研究の基礎講座』(遠見書房,2012),『シナリオで学ぶ医療現場の臨床心理検査』(誠信書房,2010),『精神科臨床における心理アセスメント入門』(金剛出版,2009)など。

「2019年 『心理的アセスメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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