世界を食べよう! - 東京外国語大学の世界料理 -

著者 :
制作 : 沼野恭子 
  • 東京外国語大学出版会
3.67
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本棚登録 : 245
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904575499

作品紹介・あらすじ

人はその食べるところのもの。東京外国語大学の世界各地・各ジャンルの研究者たちが腕によりをかけて贈る30の「食」文化エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 『世界を食べよう! ―東京外国語大学の世界料理―』(東京外国語大学出版会) - - 平松 洋子による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS(2018/07/14)
    https://allreviews.jp/review/1665

    『世界を食べよう!』 出版 (沼野恭子研究室)
    http://www.tufs.ac.jp/blog/ts/p/nukyoko/2015/10/post_297.html

    世界を食べよう!―東京外国語大学の世界料理―|東京外国語大学出版会
    https://wp.tufs.ac.jp/tufspress/books/book39/


  • 東京外国語大学の教員はそれぞれが、それぞれの国や地域の言語や文化の研究者なわけだが、ある人が例えばミャンマーの、ある人がセルビアを研究の対象に選んだのには、それぞれにきっかけや理由があるのだろうと思う。会社員が部署に配属されるみたいに、じゃあ君次はアラブお願いね、というわけではあるまい。
    その教員たちに各国、地域の食い物、レシピを語ってもらおう、という企画。もちろん専門家なのだから詳しいのはみんな詳しいのだけれど、語り口は執筆者によってさまざまで、ああ、この国が好きなんだなあ、という私情が滲んでくる原稿のほうが面白い。この先生はこういう授業をするんだろうな、と想像がつくような気がする。
    言語もそうだが、食い物もその国の顔だ。日本には各国料理の店がいっぱいあるけど、その国出身の人が、その国の流儀で作る料理を食べさせてもらうだけでも、ちょっとした旅と言っていいのではないかと思う。

    総じてアジア圏の料理のほうがうまそう、楽しそうに思えるのはやっぱり民族的、文化的に近いからなんだろうか。ただ、本書のレシピで当地の味を再現できるとは思えないけど。アフリカが十把一絡げになっているのは残念だった。

  • ◆エッセイ×レシピ本◆
    この本は、世界各国の「食」について東京外国語大学の先生方が様々なアプローチで紹介しています。食文化を解説するだけでなく、執筆者の体験談や各地の豆知識なども織り交ぜられており、読み物として楽しめます。また、たくさんのレシピが載っているので、実際にその土地へ行けなくても、気になる料理を作ってみることができます。ぜひみなさんも世界中の料理を知り、味わってみてください。

  • ともかく日本でその国のことを一番?知っている人が書いている(料理のほうはまた別)。話が面白い。知らん国のことが多い。楽しかった。

  • 東京新聞掲載201878

  • C0095

  • この本は、読んで世界の料理についてほんの少しの知見を得ただけで、何だか世界中の文化に詳しくなり、各国の人々と仲良くなれるような気持ちになる不思議な本です。
    東京外国語大学の教職員の皆さまが、それぞれの専門研究分野である所の世界各国の料理と食事の文化について、時に深い知識、時に美味しい体験だけではないリアルな体験談を交えて大いに語った一冊が、こちらになります。
    あくまで大学の出版会から刊行されている学術文化書であり、当然語り口は終始真面目なのですが、あたかも食事を口に運ぶかのように読めてしまいます。
    紹介されている各国の料理のレシピも掲載されています。最近日本でもお馴染みの「マッサマン・カレー」など、すぐに真似ができそうなものもたくさん掲載されていますが、
    「雷魚2kg……ねえよ!」(カンボジア料理・ノム・ボンチョック)
    「『食べ残して固くなったパン』は滅多にないなあ」(スペイン料理・ソパナホ)
    「イギリス料理は何故ここまで見た目を重視しないのか?」
    などとツッコミを入れたくなるものも多数混在しています。
    なお個人的なお気に入り料理は、レシピを試して美味しかったラオス料理の「ラープ」と「タム・マークフン(パパイヤサラダ)」です。そしてまだ作ってこそいませんが、イタリアのパスタ(ナポレターナ、カルボナーラ等)のレシピの分量表示「スパゲッティ 食べたいだけ」は実に秀逸だと思います。

  • 東京外大の先生方がそれぞれ専門とする国、または地域の食文化に関する薀蓄とレシピを紹介した本。薀蓄の切り口も歴史、文学など十人十色でとても読み応えがありました。初めて聞く話も多く、面白かった。

    あと「世界に広がる日本料理」のコラムも良かった。中国には日本式のラーメンが逆輸入されて人気だとか、カンボジアにもたこ焼き屋があるとか。日本食が世界中で人気だということを、具体的な事例から感じることができました。

  • 「東京外国語大学の世界各地・各ジャンルの研究者たちが腕によりをかけて贈る30の「食」文化エッセイ」 帯より。
    外語祭で食べた物もいろいろ載っていて楽しい。

    帯に並ぶ、30のエッセイに対応するカラーの食べ物の写真が、ミニチュアのようで妙に気に入りました。ちょっと昔の食玩シリーズを思い起こします。誰か、出版記念にセットで作ってくれないかな?

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著者プロフィール

1957年、東京都生まれ。東京外国語大学ロシア語学科卒業後、NHK国際局でロシア語短波ラジオ放送番組を担当。ハーバード大学講師を経て、92年東京大大学院博士課程満期退学。2008年より東京外国語大学教授。NHKテレビ・ラジオのロシア語講座の講師も務めた。著書に『ロシア万華鏡─社会・文学・芸術』(五柳書院)、『夢のありか──「未来の後」のロシア文学』(作品社)、訳書に『ヌマヌマ──はまったら抜けだせない現代ロシア小説傑作選』(沼野充義と共編訳、河出書房新社)などがある。

「2022年 『ロシア文学の食卓』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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