四万十日用百貨店

著者 :
  • 羽鳥書店
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本棚登録 : 72
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904702048

作品紹介・あらすじ

高知県・四万十川の支流沿いの小さな谷「イチノマタ」に住むデザイナーの著者が、モノから見えるヒトと風景をつづったエッセイ「四万十日用百貨店」(2007年10~12月、高知新聞に56回にわたって連載)を全文掲載。約2年後の2009年夏、記事に紹介されたモノを集めた個展が東京で開催されることになったいきさつを書き下ろし、個展風景をカラー写真で収録する。田んぼを耕しながらデザインを生み出す著者ならではの視点をとおして、山あいの小さな谷からニホンを見晴らす。

アートディレクション ・ 原研哉

感想・レビュー・書評

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  • 暮らしって文化なのだなあと。自分で自分を食わせていけるようになって自立した気でいましたが、四万十に行ったら地元の子供より何もできないのだろうなと思いました。とても面白かったのですが、頻繁に出てくる現代社会の暮らし方に対する非難がちょっと耳に痛い。

  • 風景の見える本だった。住まう視点を考えられる本。

  • 都会から四万十川沿いの集落に移り住み20年近く生活を営んでいるデザイナーさんの人とモノにまつわるエッセイ。

    昔ながらの田舎暮らしや昔ながらの道具は”過剰”って部分が一つもなくて”サステナビリティ(持続可能社会)”って言葉がピッタリ当てはまるなあと改めて思いました。
    「持続可能社会」は現代人が目指さなきゃ行けないゴールだと思う反面、お手軽さや快適さも捨てがたい。。。ストイック過ぎず、いいところどりしながらサステナビリティを追求・構築していかなきゃいけないのかなって思いました。

    あと本書を読んで印象に残ったのは最初の、「谷のしくみ」、これはかなり重要事実で、それをしっかり描いてくれている本って意外と少ないと思う。
    ”組織に属して頑張る”か、”個人で頑張る”か。
    (本の著者は前者を選択)
    会社やサークルに所属して頑張るのか個人で頑張るのか、それと全く同じで良し悪しは一長一短でしょうか。
    ただ個人で頑張る場合、周囲に媚を売らず自分の生き方を貫き通す”エゴに近い強さ”が必要なのかなと思う。
    ちなみに自分は後者(個人)を選択すると思う!

  • すごく共感、とても良かった。また田舎に住みたいなぁ

  • サコダデザインの代表である迫田さん。四万十の源流近くに住んでおり、そこでの実体験を元に、高知新聞に連載されたエッセイ。 パンを作るための石窯、そのパンのための酵母の話など真の地産地消。 無駄なものは田舎には一切なく、かつ非常に合理的な面を的確に描写している。
    Apple社のDesignコンセプトに通じていて、感動した。
    日本であり、禅の精神である。

  • 農村の日常の風景の切り取り方が抜群に上手。

  • 忙し病が抜けない通勤帰りに、開くだけでもほんわか、のんびりさせてくれる滋養豊かな本でした。本としてのデザインもたたずまいよく、著者の生活すべてへの美意識が好ましい。

  • 田舎での生活を身の回りのモノから見つめた本。身辺雑記のような体裁を取りながらも、デザイナーである著者の現代社会に対する鋭い洞察が随所に織り込まれている。グイグイ惹きこまれて一気に読了。

  • 四国四万十川で暮らすデザイナーのエッセイ。
    田舎暮らしにまつわるモノを通じてそこでの人間の営みが見えてくる。

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著者プロフィール

1966年熊本県生まれ。93年、高知県幡多郡西土佐村(現・四万十市)に移住し、2年後「サコダデザイン」を設立。休耕田だった棚田で米をつくりながらデザインに取り組む、自称「百姓デザイナー」。全国から仲間が集う現代の木賃宿「木賃(きちん)ハウス」を主宰。米袋では初となるグッドデザイン賞を受賞(2004年)。地元を愛し地元で活動する各地のデザイナーたちを結ぶネットワーク「地(ジ)デジ」(地・デザイン・ジャパン)の立ち上げを標榜する。

「2009年 『四万十日用百貨店』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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