ガケ書房の頃

著者 :
制作 : 三島宏之 
  • 夏葉社
4.07
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本棚登録 : 180
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904816196

感想・レビュー・書評

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  • 2018/7/30購入
    2018/8/4読了

  • 「目利きという幻想を商売にしている人が選んだ<一見、間違いのないモノ>が欲しいという心理の底には、対価に見合った保証が欲しい、失敗して無駄金を使いたくないという不況の象徴のようなものがあるように思う。」

    ガケ書房を訪れることが出来たのは、一度だけ。
    楽しかった。
    口元を緩ませながら、店内をふわふわ歩き回った気持ちを今も覚えている。
    今作はそのガケ書房が開店するまで、してから、そして閉店までを書いたものだが、心に刺さる言葉がたくさん。
    閉店前の、小沢健二とのやり取りで胸が詰まった。

  • 2016.5月読了。
    なんとも深くて濃い。潔くさらけ出した本音。すごいな。
    なんとなくマニアックで近寄りがたい店という勝手なイメージを持ってたけど(行ったことないのに)全然違った。行ってみたかったな、ガケ書房。
    人間、行動力だと思う。人ってやらなきゃいけない時は自分も驚くくらいものすごい行動力を発揮したりする。山下さんにとってのガケ書房は必然だったんだな。書店員として目の前だけを見つめるのではなく、全体を、そのコミュニティを、冷静に俯瞰的に見なきゃいけないなと思った。
    次の休みにはホホホ座に行ってみよう。

  • レビューを書こうとガケ書房について検索してみると、ホホホ座のことと絡めた文章が幾つかあった。お店の雰囲気はどうだったのか気になったから画像検索をしてみると、店内はすっきりとして明るくずいぶんと広い様子だった。本を読む前はもっと個人書店らしいごちゃごちゃ具合を勝手に想像していたから、驚いた。と同時に、本に書かれていたことがすごく腑に落ちた。

    本という商品に限らず、小売業に共通すると感じた箇所が幾つかあって、P.127「店という場を続けていくためには、綱引きが求められる」とは、お客さん側の引き(ニーズ)と店側の引き(提案)のパワーバランスが両者の関係を持続させることになるとか、P.275「どんなに売れていた本も、ある時期を過ぎると動きが鈍くなってくる。・・・時間を置いて、昔よく売れていた本をもう一度棚に並べたりすると、また動き出すこともある。」とは、物の売り方の可能性を広げて考えさせてくれたりする。

  • CL 2017.5.6-2017.5.10

  • 怠惰なのか勤勉なのか、ふざけているのか真面目なのか。パワー溢れる情熱・衝動・思い切り。全国的に有名な書店を興した著者の半生記。他人だから面白く読めるが身内はたまったモンじゃなかろう。金銭的に追い詰められるくだりは他人ながら胃が痛くなる程。

  • そのエッセイが良かったかどうかは、その著者に会わずとも活字をとおして惚れたかどうかだと思うのだけど、ズバリ惚れました。性と死のことやセンスとバランスのこと、繋がる人繋がらない人の話、とても共感しました。何かにつけ、考えて、結局そういうことなんだよな、っていうことが、すべて書かれていました。なにより正直な文章、引き込まれました。ぐいぐい。またその後のこと、書いてほしい。

  • 福山雅治がインタビューや雑誌でしきりに
    『売れるためには形は何でもよかった。
    生き残らなければ次がなかったから、そうしなければ自分のしたいことさえできなくなる』
    と語り始めた。

    ふとこの本を読んでそれを思い出した。

    見られている私となりたい私のはざまを漂っている。

    ガケ書房はそのギャップに苦しみながら進んでいく
    だが著者の人柄なのかあまり苦々しさは感じない。

    最後ある決断をするのだが
    そのゆくえをこれからも見守りたいと思った。

  • 山下さんの幼少の頃から「ガケ書房」の開店→本屋さんをの運営→「ガケ書房」を閉店→「ホホホ座」開店にいたるまで、書いてあります。
    ○始めることより、継続擦ることの難しさ、
    ○店を畳む時のプライドと解放されたい事のアンビバレンツ
    といった心情的なところと
    ○本屋(自営)を維持するためにはどん事をすればいいのか。
    といった実務的なところがバランス良く書かれています。
    だれでも思う文がある本ではないでしょうか。

  • 大型書店でさえ閉店になるご時世、個人経営の本屋さんは、本当に大変だと思います。お店はなくなってしまって残念だけれど、人々の心に残る書店だったのでは…。近くだったら行ってみたかったです。
    夏葉社さんの本は、何冊も読みましたが、良いですね。好きです。

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著者プロフィール

山下賢二(やました けんじ)
1972年、京都生まれ。21歳の頃、友人と写真雑誌『ハイキーン』創刊。その後、出版社の雑誌編集部、古本屋店長、新刊書店等を経て、京都に「ガケ書房」を2004年オープン。独特の品揃えから本好きに愛され、車が店に突入しているような概観から観光名所のひとつにまでなった。2015年、「ガケ書房」を移転・改名し「ホホホ座」をオープンする。
主著に『ガケ書房の頃』(夏葉社)。編著として『わたしがカフェをはじめた日。』(小学館)がある。
2018年10月、絵本『やましたくんはしゃべらない』(絵・中田いくみ、岩崎書店)を刊行。

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