- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904816196
ガケ書房の頃の感想・レビュー・書評
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「目利きという幻想を商売にしている人が選んだ<一見、間違いのないモノ>が欲しいという心理の底には、対価に見合った保証が欲しい、失敗して無駄金を使いたくないという不況の象徴のようなものがあるように思う。」
ガケ書房を訪れることが出来たのは、一度だけ。
楽しかった。
口元を緩ませながら、店内をふわふわ歩き回った気持ちを今も覚えている。
今作はそのガケ書房が開店するまで、してから、そして閉店までを書いたものだが、心に刺さる言葉がたくさん。
閉店前の、小沢健二とのやり取りで胸が詰まった。
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2016.5月読了。
なんとも深くて濃い。潔くさらけ出した本音。すごいな。
なんとなくマニアックで近寄りがたい店という勝手なイメージを持ってたけど(行ったことないのに)全然違った。行ってみたかったな、ガケ書房。
人間、行動力だと思う。人ってやらなきゃいけない時は自分も驚くくらいものすごい行動力を発揮したりする。山下さんにとってのガケ書房は必然だったんだな。書店員として目の前だけを見つめるのではなく、全体を、そのコミュニティを、冷静に俯瞰的に見なきゃいけないなと思った。
次の休みにはホホホ座に行ってみよう。 -
レビューを書こうとガケ書房について検索してみると、ホホホ座のことと絡めた文章が幾つかあった。お店の雰囲気はどうだったのか気になったから画像検索をしてみると、店内はすっきりとして明るくずいぶんと広い様子だった。本を読む前はもっと個人書店らしいごちゃごちゃ具合を勝手に想像していたから、驚いた。と同時に、本に書かれていたことがすごく腑に落ちた。
本という商品に限らず、小売業に共通すると感じた箇所が幾つかあって、P.127「店という場を続けていくためには、綱引きが求められる」とは、お客さん側の引き(ニーズ)と店側の引き(提案)のパワーバランスが両者の関係を持続させることになるとか、P.275「どんなに売れていた本も、ある時期を過ぎると動きが鈍くなってくる。・・・時間を置いて、昔よく売れていた本をもう一度棚に並べたりすると、また動き出すこともある。」とは、物の売り方の可能性を広げて考えさせてくれたりする。 -
CL 2017.5.6-2017.5.10
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怠惰なのか勤勉なのか、ふざけているのか真面目なのか。パワー溢れる情熱・衝動・思い切り。全国的に有名な書店を興した著者の半生記。他人だから面白く読めるが身内はたまったモンじゃなかろう。金銭的に追い詰められるくだりは他人ながら胃が痛くなる程。
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そのエッセイが良かったかどうかは、その著者に会わずとも活字をとおして惚れたかどうかだと思うのだけど、ズバリ惚れました。性と死のことやセンスとバランスのこと、繋がる人繋がらない人の話、とても共感しました。何かにつけ、考えて、結局そういうことなんだよな、っていうことが、すべて書かれていました。なにより正直な文章、引き込まれました。ぐいぐい。またその後のこと、書いてほしい。
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福山雅治がインタビューや雑誌でしきりに
『売れるためには形は何でもよかった。
生き残らなければ次がなかったから、そうしなければ自分のしたいことさえできなくなる』
と語り始めた。
ふとこの本を読んでそれを思い出した。
見られている私となりたい私のはざまを漂っている。
ガケ書房はそのギャップに苦しみながら進んでいく
だが著者の人柄なのかあまり苦々しさは感じない。
最後ある決断をするのだが
そのゆくえをこれからも見守りたいと思った。 -
山下さんの幼少の頃から「ガケ書房」の開店→本屋さんをの運営→「ガケ書房」を閉店→「ホホホ座」開店にいたるまで、書いてあります。
○始めることより、継続擦ることの難しさ、
○店を畳む時のプライドと解放されたい事のアンビバレンツ
といった心情的なところと
○本屋(自営)を維持するためにはどん事をすればいいのか。
といった実務的なところがバランス良く書かれています。
だれでも思う文がある本ではないでしょうか。 -
大型書店でさえ閉店になるご時世、個人経営の本屋さんは、本当に大変だと思います。お店はなくなってしまって残念だけれど、人々の心に残る書店だったのでは…。近くだったら行ってみたかったです。
夏葉社さんの本は、何冊も読みましたが、良いですね。好きです。 -
京都に行った時、ガケ書房に行ったことがあった。見た目のインパクトから中野や高円寺あたりのサブカル書店を想像していたら、さっぱりとしておしゃれだったので拍子抜けした記憶がある。それは後期のガケ書房だったんだなぁといま読むとわかる。
自分のカラーを押し付けてもダメ、お客さんに買ってもらうように、でも迎合ではなく、何を期待されているのか…試行錯誤しているのがわか、お金という現実に向き合わなければならない、経営って大変だな…。後半はずっと辛い辛いと言っていて気詰まりだった。
それでも本の力を信じてるのが救い。
体験ごと買うお土産、確かに!
本はどこで買って何処で読んで…という記憶もセットになってるから、音楽もそうだけど、だからこそ何処で出会うかって大事だしロマンと、スリルがあるよなと思った。
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