竜が呼んだ娘

著者 :
  • 朝日学生新聞社
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本棚登録 : 193
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904826935

作品紹介・あらすじ

竜に呼ばれた十歳のミアは、王宮で生きる覚悟を決めた。朝日小学生新聞の連載小説。

感想・レビュー・書評

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  • 柏葉幸子さんの異世界もの。
    面白かった、、!
    ゲド戦記を読んでから、
    すっかり竜が好きになってしまったわたし。
    この世界の竜は言葉も話せて、背中に乗せてもらえます。


    竜に呼ばれた者だけが、
    外の世界に出ることが出来る。
    主人公のミアは、竜に呼ばれて生まれて初めて「外」に出る。
    自信の無い10歳の主人公ミアが、
    1人で外の世界で強く、生きていこうとする姿が良い。

    竜のレースがあったり、
    閉じ込められた魂を探し回ったり、
    王宮いじめだったり、
    魔女に竜騎兵に、、
    様々な要素・出来事が盛り沢山なのにさらっとまとまっていて、読みやすいと思います。
    ひとつひとつを掘り下げていったら大長編になるけど、それでも読んでみたいかも。

    さらっとしているのは新聞連載だからかな?
    王道ファンタジーでここまで読みやすいのはいいかも。ファンタジー初心者さんにおすすめしたいなあ。


    佐竹美保さんの挿絵がまた素晴らしいの。
    さいこうです。

  • 朝日小学生新聞で第5作目となる竜が呼んだ娘シリーズの「竜の巣」が連載されるにあたり、前作となる単行本化された3冊を読もうと思いました。何巻と書かれていないのは、どこから呼んでも大丈夫という事なのでしょうが、順番に読みたい人にわかるようにも書いて欲しい。

    初めの物語はシリーズタイトルの「竜が呼んだ娘」成長が遅く体が小さい上にのんびりした性格で走るのも遅い娘ミア。父も母もおらず、母の姉であるという“二のおば”に育てられた。竜に呼ばれて行って戻ってきたという伯母は頭も良く何でも出来る人。谷間の小さな村で暮らすミアに人より遅い分先を予測できるように、物事を一つ一つ厳しく教えてきた。この村では10歳になる娘が竜に呼ばれて外の世界へ行くことがあるが、ミアは自分がその候補になるなどと思ってはいない。しかし、緑色の目をした竜がミアを呼び、旅立つことになると、今まで伯母がしてきてくれたことが全て役立つのだ。行った先では思いもよらない出来事が次から次へと起こるが、まるでミアを待っていたかのように出来事が進んで行く。村を発つ前にはのんびりした村での一生を疑わなかったミアが、広い世界を見たいと、知らぬうちに抑えていた希望を自覚するようになる。

    柏葉幸子さんと言えば、霧の向こうのー、モンスターホテルなど、ほんわかした中に面白さがあるイメージでしたが、私の好きな竜との冒険ファンタジーで読みごたえもありました。佐竹美保さんの挿絵が新聞では大きさがあったのでしょうが、単行本だと小さくなっているものはかえってその繊細な線がよくわからなくなり、残念でした。

  • この作者にしては珍しい、最近流行りの趣もあるような土着の民俗的要素を色濃く持った異世界ファンタジー。

    霧の向こうの不思議な町、地下室からの不思議な旅、花守の話…現代の日常世界に潜んだ世界、地続きだったりすぐ隣り合わせだったりする異界につるりとスリップするようなタイプの日常ニュアンスのファンタジーの持ち味で好きなんだけどな。

    …なんて思って読み始めたけど、やはり面白いのだ。キャラクターがみな実に魅力的で、続きを是非とも読みたくなるようなほっと心温まるラスト。
     
     いいなあ、続き、出て欲しい。リリスとミア、ウスズ様や竜たち、個性的な魅力のあるキャラクターたちのこの後のお話が読みたい。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「土着の民俗的要素」
      ふ~ん良さそうだな。
      一応、読んでみる予定です←いつになるか未定。
      「土着の民俗的要素」
      ふ~ん良さそうだな。
      一応、読んでみる予定です←いつになるか未定。
      2013/06/03
    • yamamomonさん
      これはとりあえず絶対おもしろいですよ、読後感もよいし、是非!
      これはとりあえず絶対おもしろいですよ、読後感もよいし、是非!
      2013/06/03
  • 柏葉幸子さんの本は10作以上読んできましたが、その中で一番好き!ワクワクするファンタジーの中にハラハラのミステリー要素が散りばめられていて、あっという間に読み終えました。たった一人で見知らぬ場所に連れてこられた主人公のミア。自分のことを低く見積もっている彼女だけど、すごく勇気があって自分の力で生きていける芯の強さもある。そんな彼女が王宮の中でまたどんなトラブルに巻き込まれるのか…!?

  • 文章も上手いし読みやすいのだけれども、王道ファンタジー過ぎて終わりもアッサリ。
    柏葉ワールドを期待すると拍子抜けするけど、充分に面白いし挿絵も素敵。

  • 谷の村で静かに暮らしていた十歳の少女ミアは、竜や魔女、竜騎兵のいる村で暮らすことになります。恐ろしい出来事に巻き込まれたミアを待ち受ける運命とは?

  • 悪くないけど、・・・。
    斧の民と弓の民、ぐいぐいとくる物語感がないんだよね。
    兄弟の争いだし、もっと何か欲しいよね。
    魔女が恋をして斧の民が勝ったという・・・
    竜が呼ぶというそこはおもしろいと思ったけど、設定が甘い気がする。

  • すごく素敵な世界を創り出しているのに、あっさり終わってしまってちょっとがっかり。
    もっとこの世界を読んでいたかったのに、と思ってしまいました。
    登場人物たちについても、まだよく分からなかったし。なんとなく序章な感じ。
    続きがあるようなので、読んでみようと思います。とても楽しみです。

  • ずっと読みたいと思っていた本です。面白くて、一気に読み終えました!

  • 竜に選ばれたミアは、罪人の村から王宮へ。そこで出会ったリリアの仕打ちに苦しむ中、呪いを掛けられた竜騎士ウスズと一緒に、星の音を探しにあちこち飛び回る。自分を捨てた母に、そこまでしたなら幸せになれと伝えた別れの言葉が残る。

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著者プロフィール

児童文学作家。岩手県生まれ。東北薬科大学卒業。大学在学中に講談社児童文学新人賞を受賞し、『霧のむこうのふしぎな町』でデビュー。ファンタジー作品を多く書き続けている。『牡丹さんの不思議な毎日』で産経児童出版文化賞大賞、『つづきの図書館』で小学館児童出版文化賞、『岬のマヨイガ』で野間児童文芸賞受賞、『帰命寺横町の夏』英語版でバチェルダー賞受賞など受賞歴多数。


「2023年 『トットちゃんの 15つぶの だいず』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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