あるひあるとき

  • のら書店 (2020年6月30日発売)
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本 ・本 (36ページ) / ISBN・EAN: 9784905015543

作品紹介・あらすじ

今、次の世代へ伝えたい・・・
『車のいろは空のいろ』『ちいちゃんのかげおくり』の作者あまんきみこが初めて語る戦時下・大連でのものがたり 

第二次世界大戦中、旧満州の大連に住んでいた「わたし」には、大切な友だちがいました。こけしのハッコちゃんです。片目の墨がながれたような泣き顔でよごれていたけれど、わたしたちはいつもいっしょでした。でも、戦争が終わり日本へ引き上げることになり、わたしとハッコちゃんは・・・

感想・レビュー・書評

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  • 戦時中、戦後中国に住んでいた子どもの頃の記憶。
    中国にいた日本人も敗戦から引き上げの時には苦労したであろうことが感じられる。
    小さな子どもの頃の記憶だから鮮明ではないけれど、大切にしていたコケシを燃やした時の気持ちはどれほどだったろう。

  • 近所の子が持っていた、こけしを見て
    自分の子ども時代に大事にしていた、こけしを思い出す
    いつも一緒だったけど、戦争に負けて
    大連から引き上げる時に、持っていけないと
    ストーブの中に入れる…

    戦争の話は、悲しくなる

  • 第二次世界大戦中の満州に住んでいた、こけしのハッコちゃんとちいさな女の子(きっと作者本人)のお話。歳をとった彼女が、今を生きるちいさな女の子を見て、ふと思い出したその頃のことを語っている。
    のら書房編集部のあとがきでは、簡単な満州国の成り立ちやそこに住んでいた人々のことを学ぶことができる。
    戦争の切なさが、未来のこどもたちの幸せを願って描かれた作品。
    伝統工芸である「こけし」とともに、未来に残したい1冊だと思う。

  • 小さな子供の小さな悲しみが、戦争の大きな悲しみを象徴してくれる。

  • 県・中:満州引き上げ

  • 低学年にはわかるかな?
    高学年〜大人に読みたい。あの、あまんきみこさんの満州での体験。
    夏に読みたいが、ストーブやホットカーペットなどの描写が〜

  • 2021絵本50

  • あまんきみこさんご健在で 絵本出版。
    戦争の絵本だと思って 読み終わって
    なぜこれを題材にしたのかな、と色々と考える。

    最近読んだのは中国引き上げや残留孤児についてのものが多かったので。

    子供時代の記憶って、全体像ではなく、または思い込みで全く違ったり ある一点のみ妙に覚えていたりするけれど。

    余白が色々とあるので 読むたびに違う感想を抱きそう。

  • あまんきみこさん、毎日小学生新聞2020/12/3の記事等とあわせて紹介。

  • 満州国のはんように移住した子どもがこけしとともにどのような生活を送ってきたかについての絵本である。残酷な場面は絵になってはいないが、子どもの共感はあると思われる。

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著者プロフィール

1931年生まれ。児童文学作家。1968年にデビュー作品集『車のいろは空のいろ』が日本児童文学者協会新人賞および野間児童文芸推奨作品賞を受賞。以降、いくつもの文学賞を受け、多くの作品が小学国語の教科書に掲載されている。2001年に紫綬褒章受章。京都在住。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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