アメリカン・セレブリティーズ

著者 :
  • スモール出版
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本棚登録 : 67
感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784905158752

作品紹介・あらすじ

ハリウッドスター・ラッパー・ポップシンガー・政治家・インフルエンサー
摩訶不思議なセレブリティ・ワールド探究記

アメリカのセレブリティは、世界の政治や経済を動かすほどの巨大な影響力を持っている。その背景には、カルチャー、政治、SNSなどが複雑に絡み合った「アメリカという社会の仕組みと、その歪み」がある。
気鋭のセレブリティ・ウォッチャー/ライター辰巳JUNKが、世界を席巻する20組のセレブリティを考察し、摩訶不思議なセレブリティ・ワールドの謎を解き明かす!


【目次】
まえがき
レディー・ガガ:アイデンティティ政治とリベラルなセレブリティ
ドナルド・トランプ:共和党/民主党カルチャーのステレオタイプ
カニエ・ウェスト:暴言王と儲かるビーフビジネス
ビヨンセ:「政治的分断」スーパースターの「黒人女性らしさ」
テイラー・スウィフト:「政治的中立」スターの華麗なるリベンジ
BTS:身近なポップスター
キム・カーダシアン: 「有名なことで有名」なインフルエンサー
ジャスティン・ビーバー:セレブリティとキリスト教
マイケル・ジャクソン:ポップの王様とキャンセルカルチャー
ケンドリック・ラマー:黒人は獲れないグラミー賞
マルーン5とラッパーたち:ロックが死んだ時代のロックスター
リアーナ:過激なフェミニズムアイコン
ワン・ダイレクション:アイドルの交際ビジネス
ブリトニー・スピアーズ:崩壊したアメリカンドリーム
ビリー・アイリッシュ:絶望を歌うティーンエイジャー
アリアナ・グランデ:暗闇の中で光を探すヒーロー
レオナルド・ディカプリオ:40億円かけても獲れないアカデミー賞レース
メリル・ストリープ:#MeTooでは女性も悪役?
ブラッド・ピット:マッチョな男らしさの黄昏
近藤麻理恵:日本文化のスピリチュアリティ需要
あとがき

〈コラム〉
失敗したビーフ
テイラーとカニエの10年戦争
アメリカにおける「アイドル」概念
「七輪」事件と「文化と人種」問題
LGBTQを描かないハリウッド大作

感想・レビュー・書評

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  • 日本の芸能人とアメリカンセレブは似て非なる物(者?)だと思った。

    日本では政治的意見を発信しようものなら異物扱いされるが、アメリカでは政治的立場を明示しないことがバッシングの対象になるなんて!
    今回の大統領選挙でもセレブが頻繁に#voteしてたのが納得できた。
    アメリカほどでなくても、日本ももっと政治に限らず意見を表明してもいいと思うよ。
    今回のコロナ対策にしても、国民が政治にもっと関心があったら真面目な国民性もつ日本ならではの、世界がどよめくような過程・結果が出たんじゃないかなぁ。

    セレブ同士の恋愛や破局もプロモーションの一部で、破局ソング合戦があちこちで繰り広げられている。
    日本だと交際をひた隠しにするし、結婚したら◯◯ロスとか、株価が下がるとか言われる。
    どちらも極端だから真ん中くらいがいいな。

    日本とアメリカでは歴史も文化も常識も違う。
    抱えている問題も違う。

    単なるセレブのゴシップ本ではなく、アメリカという国の本質みたいなものが何となくわかったような気がする。


  • セレブ=有名人。成功者。スター。大物。金持ち。色んなイメージがあるけれど、煌びやかで、孤高、唯一無二で、影響力も大きい。そんなセレブと密接に繋がるカルチャーを20章の構成で紐解く。

    アメリカではやはり影響力が強いのか、主にミュージシャンが多く、俳優は3章、トランプに1章、コンマリに1章。個々人をピックアップしつつも、政治や宗教、SNSなど、時代背景との密接な繋がりが丁寧に語られていると思いました。本章の下部に文章中の人物に関する注釈もあり中々凝っています。脱稿までに一年以上かかったそうです。ただ、章によっては、濃淡がはっきりしている印象で、密度のあるページもあれば、あっさりしている部分もあったように感じました。

    共和党員はカントリー、民主党員はヒップホップ
    ドナルド・トランプ 章より

    支持政党によって好む音楽が偏りはあるが、ヒット曲の総合再生数だけ見るとそこまでの差異はないなど、読んでいて面白かったです。パッと思い浮かぶのは、カントリー出身だった初期テイラー・スウィフトの政治問題に対する言及。Netflixの『ミス・アメリカーナ』でもその葛藤が描かれていたので感慨深かったです。
    まだ10代のビリー・アイリッシュのコンサート会場でも投票できるような取り組みもあり、それぞれ政治意識が強い、というよりかは無視できないものとしてそこにあるのでしょう。生活、宗教、音楽、映画、SNS、メンタルヘルス、差別問題など全て線で繋がっているという理解度がされているからこそ、かもしれません。アカデミー賞のキャンペーンの話でも、え?そういう感じなの?ともなりました。めちゃくちゃ政治的。

    こういう書籍を読むと、国内のカルチャーや政治、セレブと比べてしまうので、いろいろ考えさせられてしまいます。スポンサーの関係上、自由な発言ができないのも弊害の一つなんでしょうけども、不自由な風土は早く壊れてしまえばいいくらいにも思います。アメリカと比較するのもあれですが、点の一つ一つは、それこそ海外でも通用するものもなくはないはずなので、国内のカルチャーも盛り上がって欲しいな、と。
    様々な視点から本書を語ることができるのは、様々な側面があるからこそで、そういった気づきや発見、好奇心を擽らせる良書でした。

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