魔法の世紀

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著者 : 落合陽一
  • PLANETS (2015年11月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784905325055

作品紹介

〈映像の世紀〉から〈魔法の世紀〉へ――。第二次世界大戦が促したコンピュータの発明から70年あまり。人々が画面の中の現実を共有することで繋がる「映像の世紀」は終わりを告げ、環境に溶け込んだメディアが偏在する「魔法の世紀」が訪れる。
若干28才にして国際的な注目を集める研究者でありメディアアーティストでもある落合陽一が、今現在、この世界で起こりつつある決定的な変化の本質を、テクノロジーとアートの両面から浮かび上がらせる。画面の外側の事物に干渉をはじめたコンピュータがもたらす「来るべき未来」の姿とは……?

魔法の世紀の感想・レビュー・書評

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  • 今のメディアアートやこれからの技術の未来を知ることができる。
    本書に登場する作品を深く掘り下げていけばより理解が深まると思う。
    ただ言葉遣いが独特で面白いんだけど分かりにくいところもあった。
    全体的には分かりやすくまとまっている。なにより読んでてワクワクする。

  • HCI年表として非常に役立つ

  • 研究者・メディアアーティストの落合さんの本。

    普段からいろいろ講演やテレビ出演されているが、「コンピューテーショナルフィールド」や「デジタルネイチャー」などについて、講演では話しきれないような深いところまで書かれているのでとても良かった。

    第1章ではコンピュータの歴史が、第2章ではメディアアートにおける文脈の変化がとてもよくまとまってて、ここだけでも読む価値がある。

    メディアの歴史を壁画・彫刻から辿るなど、すべての文章が過去の歴史を踏まえて書かれているのでとてもわかりやすくてとても参考になる。

    未来のテクノロジーに興味がある人にオススメで、特にコンピュータサイエンスに関わる大学生、大学院生にはぜひ読んで欲しい。

    --
    モリス・バーマン「世界の最魔術化」
    カームテクノロジー
    マクルーハン「グーテンベルクの銀河系」
    象徴的機械
    近場の見立てがあっという間に過去になる→ビジョンを定め長期的な活動を
    メディアアート作品の殆どが岩井さん達の90年代の域を出ていない
    八谷さん「メディアアートは溶けた」
    原理のゲーム。アルスでも増えてきた
    理系のアカデミアの役割:企業には扱えない超高額装置、企業では企画の通らないプロジェクト
    産業革命以前にはサイエンスとテクノロジーの明確な区別はなかった
    子供が書いた落書きの建築物がコンピュータの力で建つ
    「音が再生される光プロジェクター」「音が聞こえてくる触覚ディスプレイ」
    HapticTurk

  • 縦横のマトリクス状に配置された超音波スピーカーで音響場を操り、粒子状の物体を空中に保持して任意のグラフィックを表現する「Pixie Dust」等の作品で話題を呼んでいる若手メディアアーティスト/研究者の落合陽一。彼がコンピュータを中心にしたテクノロジーの進化を背景として、21世紀に来るべき世界観を、20世紀の「映像の世紀」と対比づける形で「魔法の世紀」と名付け、その社会的な意義、芸術的な意義について広範に語った一冊。

    かなり広範な問題系を扱っていることに加えて、多少ロジックが飛躍する傾向があり、前後の話題の論理的関係性が正直理解しにくいという難所はあれど、自分なりに「魔法の世紀」の特色をまとめるなら、情報を表現するメディアとその受け手である人間という二項対立的な関係性ではなく、それら全てが「場」の中に溶けていき、人間や自然さえもがプログラムで操作され、人間の新たな感覚が誕生するような時代、ということだろうか。歴史的に見ても、我々が自明のものと捉えている概念、例えば美意識でさえ、実は技術の進化によりアップデートされ、決して普遍的なものではないように、テクノロジーが支配する「場」を通じて、「魔法の世紀」の人々は新たな感覚を得ることができるとされる。

    本書が面白いのは、テクノロジー一辺倒の話ではなく(そうした話題なら、テック系の研究者やライターが既にその世界観を表現しており、目新しさはない)、メディアアーティストとしての顔も持つ著者が、古来からの美術史や20世紀のメディアアート史を参考にしつつ、「魔法の世紀」ならではの芸術論としても読める点である。特に、これまでの芸術様式(建築物を含む)を、環境自体に関するエーテルの動性と、その表現物自体が持つフレームレートの動性という2軸から整理したマトリクスはシンプルながら、論理的な説得力を持つ。

    これからも彼の作品に注目したい。

  • 『突き進め!』

    少々私からすると、難しい。
    知らないワードがたくさんあって、理解することに苦戦。
    それは否定的な意味ではない。
    むしろ嬉しいのだ。
    その知らないワードが溢れ出すたびに、自分の知らない世界があるということ。
    また、この本にも書いてあるが、これからどんどんデジタルとアナログの境界線を越えたいという著者の熱い意思が伝わってくる。
    だから、応援したくなる。
    突き進んでほしい。

    ちなみに、最初はコンピュータの歴史、その次にアートの歴史、それからデジタルネイチャーへと、
    ホップ、ステップ、ジャンプ形式でいいですね(╹◡╹)

  • 落合陽一さんは、いま注目の人。
    内容は、難しいが、新しい世紀、未来が見える。とても刺激的な内容。

  • 所在:展示架
    請求記号:007.3 O15
    資料ID:11701297
    担当者:矢野

    30歳にして筑波大学准教授を務める落合陽一氏の著書。
    テクノロジーが自然に溶け込んだ「デジタルネイチャー」の考え方を理解することで、未来の社会を創っていくために必要な感性を得ることができる。
    おすすめです!

  • コンピューターの歴史,(メディア)アートの歴史を再考し,その上で21世紀型の放出の仕方を概念を用いて説明している,

    コンテンツ的な文脈での"動"とメディアそれ自体の"動"をフレームレートとエーテル速度をメタファー的に用いて思考していく姿から発展させたコンピューテーショナルフィールドでは物体の人間の二分法ではなく,人間を含めた物体と情報のやりとりを考え,その媒介者となるインターフェイスとしてある形式的な"場"を捉える.

    足るを知る,知った,一種の諦念さえも持ち始めている現代に生きる私たちに,この姿はアップデート可能で実際にそのような未来を世界は歩もうとしている.
    そして,それを促進させるために,近代の文脈で更新された概念をコンピューターを使用し飛び越え,新たな自然観を構築しよう.
    そんな視座をもった著作です.

  • デジタルネイチャー

    コンピュータによって知能、物質、空間、時間を含む
    この世界のありとあらゆる存在と現象が記述され
    互いに感応しあう状況まで到達した時の
    モノのあいだに横たわる自然環境のような周辺

    長期的なビジョンに基づく研究の真っ只中にいる筆者が魔女狩りを恐れることなく現代の魔法使いとしての活動を一般に紹介した本。


    気になった内容を分類してやや追記

    映像の世紀から魔法の世紀へ

    20世紀は映像の世紀
    映像という体験は極めて複雑で
    精神的な影響のあるもの
    大量の人間のあいだで共有する威力

    ハリウッド映画
    キリスト教やイスラム教などに並ぶ
    グローバルに共有されるコンテクスト


    魔法の世紀のベース

    スマートフォン
    バラバラディスプレイ
    N対Nの双方向、インタラクティブ

    かつての科学は脱魔術
    今は再魔術化に向かう

    あらゆる虚構、リアルとバーチャルの対比を飛び越えて、僕ら自身が魔法使いや超人になる世界。虚構は一つの現実に吸収され、この世界自体が物語になっていく。
    知的好奇心がサステイナブルな希望を実現し、コンピュータが自然と人工物とをとりなして新たな自然観を開いていく。その中で人間はより人間らしく、幸福に生きていく。

    魔法の最大の特徴は無意識性
    承認や操作を極力排除して、空気や植物のようなアンビエントなコンピュータを実現する。

    アラン・ケイのDynabook 1972年

    安価、低電力動作、ポータブルコンピュータ
    マルチメディア(音声・画)が扱える
    ディスプレイ、直感的インターフェース
    子どもが紙とペンの代わりに使える
    OSが簡単なプログラム
    エンドがプログラミング可能

    つまりスマートフォンまでは予想された未来
    まだ、徹底が足りない。より空気のように

    創造性やリアリティのようないかにも人間的な領域とされてきたテーマを、コンピュータの補助によって巧妙に扱えるようにして現実に解ける問題として捉えた。
    生物学的には進歩しておらず、教育時間も増えていないが過去最高のタスクをこなす。レッドオーシャン化するタスク量主義。

    コンピュータに付随するあらゆるものづくりがフリーアクセスになり、民主化してきた。
    →技術ではプロとの境界がなくなってくる

    自ら問題つまり文脈を作り出して自らのユースケースによって解決することによる高付加価値戦略。

    研究対象を近場の見立てで行うとあっという間に過去のものになる。ビジョンを定めて長期的な活動を。

    メディアアートは溶けた。ジャンルとしての求心性が失われた。
    →まちづくりはどうなのか

    写真技術の普及により、写実絵画は低評価へ

    人間は何を言っても肯定してくれる存在を欲する生き物

    アバター ジェームズキャメロン
    テクノロジー自体がアート

    ディズニー
    この世界に魔法の国をつくるため、コンテンツと生産技術を掌握し、さらにそれをリアルに実装するところまで手がける。アップルやグーグルよりも長いスパンの思想。

    アートの時代性
    1 社会風刺 他人事
    2 社会を動かすムーブメント 自分事
    3 自分で手を動かす ワークショップ

    研究 コストの二極化
    超高額装置の使用
    低予算だがビジネスでは通らない企画

    現代のバウハウス

    アウトプットに最大限AIを活用するようなクラフトワークの訓練が必要。

    エクスペリエンスデザイン、人間体験設計できるエンジニア、iPhoneが良い例
    デザインが人間の行動を規定する範囲の限界

    クラウドファンディングのように労働と富の関係も変わる。

    現存する最古のメディア 壁画と彫刻
    優秀なメディア 紙 日本の日記文学を育てる

    西洋はモノに日本はモノのあいだにある要素に着目。
    宗教画は伝達に余地なし。日本美術は感性にうったえる。

  • ◉映像の世紀から魔法の世紀へ。
    ◉コンテンポラリーアート(※現代アート)
    ◉現方向のコンピュータの進化はスマートフォンで一旦終着。
    ◉ユビキタス・コンピューティング / カーム・コンピューティング
    ◉我々の生活を前提づけている条件があり、コンピューティングでその前提をひっくり返せば、生活がどんどん変化していく。

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