デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂

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  • PLANETS/第二次惑星開発委員会
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レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784905325093

作品紹介・あらすじ

いま最も注目の研究者にしてメディアアーティスト、落合陽一の最新作!

十分に発達した計算機群は、自然と見分けがつかない――
デジタルネイチャー、それは落合陽一が提唱する未来像でありマニフェストである。
ポストモダンもシンギュラリティも、この「新しい自然」の一要素にすぎない。否応なく刷新される人間と社会。それは幸福の、経済の、民主政治の再定義をもたらす。新たなるパラダイムはここから始まる……!

感想・レビュー・書評

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  • まえがきが最もタフでわずか31ページを読み切るのに1時間以上かかったが、それさえ乗り切れば以降は滑らかに読める。
    近代の超克や東洋思想への回帰という発想は非常に面白い。
    本書で提示しているような哲学的考察や思考実験を吸収して自分なりにアップデートすることが次なるパラダイムへの備えとなると感じた。

  • 素人が読むのには、難解な本。

    高度に発展したデジタル系計算機群のもたらす未来を
    東洋、西洋、あるいは近代という時代に照らし合わせながら語られている。
    膨大な哲学的専門用語で文が構成されてるため、何回も読まないと理解できないな〜って感じ。
    でも、内容の大枠でも掴めるとなんだか、自分の視野が広がった気がして面白かった。

  • 【極貧】
    AIが普及してもすべての人がその恩恵にあずかれることはないでしょう。
    仕事はAIがやってくれるから人は遊んで暮らせる!
    なんてことはありません。

    資本の原理からAIを所有するものは、AIと同じことあるいはそれ以下しかできない人間は雇いません。もしくはAIコストより安い給料で雇います。

    AIを所有し浮いた利益はAIを所有したものが独占して全員にその恩恵を配ることはありません。
    つまり、AIの能力以下の人間には極貧生活しか残されていません。
    AIの能力なんてまだまだ人間にはおよばないと思っている人も多いかもしれませんが、加速度的に進化するAIをみくびってはいけません。
    あと10年ぐらいはかかると思っていることは、5年で到達してしまい、10年後には遥か先を進んでいることになります。

    ただ、AIは所詮実績からくる最多解を見つけるだけです。前例のないことを生み出せる能力はありません。
    またリスクを取ることもできません。

    0から1を生み出せるのは人間だけです。
    本当にバカげたことができるのは人間だけなのです。
    AIには「お前ほんまにアホやな」という行動はとれないのです。
    「お前ほんまにアホやな」という行動がとれることが、人間のすばらしいところです。
    これからはそういうところで生きていくことが人間の道となります。

  • 巷で言われているほど難しくはないです。日頃落合さんが仰っていることが具体的に記されています。

    個人的には第3章で議論されていた、オープンソース化による社会の変化に胸が高鳴りました。

    「すべての個人は個別の最適解を持ちうる上、標準化はあまり意味を持たず、最適解は時系列と環境によって異なる。」

    非中央集権的なシステム(ブロックチェーンなど)による社会のオープンソース化は、これまで不可能だった個人の最適化を可能にします。それにより人々は個別の価値観を持つことが可能になるという主張です。

    現代の我々の社会は均質的思考が求められ、時にそれが苦悩の種になりますが、今後人と違うことが否定されない社会になると予測してくれることに、私は将来に希望を持つことができました。

  • *図書館の所蔵状況はこちらから確認できます
    http://opac2017.lib.kitami-it.ac.jp/webopac/BB50112830

  • 研究者としての落合陽一氏の現状の総決算的書籍。
    詳細・読書メモあとで書く & もう1周読む。

  • 可能かもしれない想像上の産物にさまざまな質問を問いかけるという作業に集中する
    アストロテラー Google
    END to END
    フェイクが生み出すイノベーション
    AI+BI AI+VC

    人間が生み出したインターネットの寿命は、人間の寿命をはるかに凌駕する長さになるであろう。したがってコンピュータにとって人類の存在は取るに足らないものであり、機械が人間を滅ぼすといった議論は成立しないのである。

  • 人間を数理的に捉えるサイバネティクス、あるいはあらゆるモノをコンピューティング化するユビキタス思想に立脚しながら、「デジタルネイチャー」という新たな地平を構築。
    脚注も豊富で、膨大な情報量に裏打ちされた有機的な論の数々がひたすら刺激的。脳汁出まくりで飛べる一冊。

  • <目次>
    まえがき
    第1章 デジタルネイチャーとは何か
    第2章 人間機械論、ユビキタス、東洋的なもの
    第3章 オープンソースの倫理と資本主義の精神
    第4章 コンピュテーショナル・ダイバーシティ
    第5章 未来価値のアービトラージと二極分化する社会
    第6章 全体最適化された世界へ
    終章 思考の立脚点としてのアート、そしてテクノロジー
    あとがき 汎化と遺伝子と情報
    参考文献一覧

    2018.06.19 宇野常寛氏のツイートで知る。タプスコットの『デジタルネイティブが世界を変える』をもじったのかと思いきや、「生態系を為す汎神化した計算機」とあるように、どうやらシンギュラリティに至るテクノロジーの進化、あるいはシンギュラリティ後の世界を描いているのだろうか。興味をそそられます。
    2018.08.05 予約
    2018.11.21 読書開始
    2018.12.01 読了
    2018.12.04 社内読書部で紹介する。
    http://naokis.doorblog.jp/archives/reading_club_14.html

  • 限界を迎えている様々な近代システムに対し、イデオロギーではなくテクノロジーの側面からこれを刷新することを目指した1冊。タイトルのデジタルネイチャーとは「生物が生み出した量子化という叡智を計算機的テクノロジーによって再構築することで、現存する自然を更新し、実装すること」とある。つまり、テクノロジーによって従来の人間対自然、主観対客体、などの二項対立を超越し、全体主義的に最適化された状態へと、まさに「脱近代化」するということであろう。内容は少し難しかったが、テクノロジーによって今何が変化しているのか、あるいは今後何か変化するのかということを考えるには非常に適した指南書であると感じた。

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著者プロフィール

落合陽一(おちあい よういち)
メディアアーティスト、研究者。2015年より筑波大学図書館情報メディア系助教、デジタルネイチャー研究室主宰。2015年Pixie Dust Technologies.incのCEO。2017年から筑波大学学長補佐、大阪芸術大学客員教授、デジタルハリウッド大学客員教授を兼務。2017年12月からは、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社による筑波大学デジタルネイチャー推進戦略研究基盤 基盤長 及び 准教授を兼務。
代表作に、最初の著書『魔法の世紀』、『日本再興戦略』『デジタルネイチャー』など。ほかにも様々な作品と著作に関わる。

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