- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784905389477
作品紹介・あらすじ
「小さな光が生まれて私は私を見つけた」
光が生まれ、消えていく。
消えそうな光が消えてしまった後の暗闇の中で見えてきた、すべてのあかるいものたちへ。
「光」をテーマにした、安達茉莉子の新作イラスト詩集『消えそうな光を抱えて歩き続ける人へ』。
この光がある限り 私は私を見失わないーーーー。
2017年の谷中ひるねこBOOKSでの同名の展示をベースに、世界観を新たに描き下ろした、イラストと言葉から構成されるオールカラー詩集。
感想・レビュー・書評
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――待ってた。
ずっと待ってた。
暗い夜みたいな場所で
星座みたいに望遠鏡を片手に。
それは消えそうな光を抱えて歩き続ける人に届く応援歌
灯台のような光が遠くからみると淡くてどこか暖かくて心強い。
私の中にある光を頼りに歩いていこう
信じた分だけ暖かく照らしてくれる
照らした足元と未来を光がまっすぐに結ぶ
だから歩き続けていこう。
独りの胸の中でそれはささやく
でも誰かにとって まばゆく輝いて
暗がりの中でしか 輝けない星がある
星が消えてからでしか 見えない光がある
夜よりも暗い 朝日なのに闇みたい
そんな場所で息をしてきたから 泳いだ分だけ
かけがえのないものをちゃんと知ってる
その軌跡たちが 星座みたいにあの頃の夜の意味だった
雪みたいに降り積もって 思い出みたいにどこかへしまわれていく
新しく出会うと同時に 出会いなおしながら
新しく 重ねていく そして描いた景色がまた広がる
誰かの存在が 私にとってのBGM
誰かの触れた手が 私にとっての今日の全てだった
いつか別れゆく時 それは光の痕を残していく
また新しい意味が 私の今日を形作る
それがあなたから受け取った光の意味だった
そして私の光も 誰かの何かを温めるために 今も煌々と輝いている
私のことを 同時に 救いながら
夜を 温めるまで
いつだって生れ落ちる雪のような
それは開いて零れる花のような
終わりは 新しい歌の始まり
何度でも歌おう 道はまだ 続いている
光を歌おう 冷えた手を何度でも温め直そう
いつか生れ落ちる光のための
おまじないと子守歌 歌詞をすべて抱えて あなたに出会うための
新しい日々の始まり詳細をみるコメント0件をすべて表示