- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784905425090
感想・レビュー・書評
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呉智英は、評論家として宮崎哲弥の師匠筋にあたる。師弟対談集である。
2人は1999年にも、『放談の王道』という対談集を編んでいる。これは非常に充実した素晴らしい対談集で、私はいまでもたまに引っ張り出してきて拾い読みする。
『放談の王道』が広範なテーマを扱っていたのに対し、本書はずばり仏教がテーマだ。
呉が好著『つぎはぎ仏教入門』(2011年)を上梓したことが、本書のきっかけになったのだろう。「まえがき」に言うとおり、「仏教の外部にいて、しかも仏教を高く評価する非信者」(呉)と、「仏教の内部にいながら特定の宗派・教団に属していない仏教徒」(宮崎)の対談なのだ。
この組み合わせならではの、他に類を見ない独創的な仏教対談になっている。
呉の専門分野であるマンガ(手塚治虫の『ブッダ』を筆頭とした宗教マンガ)の話から始まる前半は、たいへん読みやすい。後半はやや難解になるが、それでも、重要な問題提起と卓見が随所にあり、最後まで面白く読める。
ただ、仏教については宮崎のほうが圧倒的にくわしいため、後半は宮崎の独演に呉が短く感想を述べるだけの箇所が多い。丁々発止の応酬が心地よかった『放談の王道』に比べ、本書には“言葉のラリー”の醍醐味が乏しいのだ。
それでも、質の高い対談集には違いない。『つぎはぎ仏教入門』の内容を一段掘り下げた仏教入門としても読める。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
宮崎哲弥と呉智英による仏教に関する対談録。対談録なので読み
やすいし(事実半日で読み終えてしまった(笑))、マンガなどが
入り口になっているので簡単な内容かと思えばさにあらず、
きわめて高度な仏教論が交わされているという印象。
宮崎が自説を披露し呉がその所々で質問をしたり突っ込んだりと
いう形なので宮崎の信条や仏教観が主に披露されているといえるか。
私にとっては新しい要素は見つけられず、様々なことを再確認した
本と言えるだろう。宮崎による現代日本の仏教界への警鐘、まさに
その通り。これに応えられる僧侶が今の日本にはたして何人居るの
だろうか。 -
中観仏教の宮崎、無神論者の呉
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仏教者は、社会貢献を目標にしてはならない。
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ちゃんと仏教を(ある程度)学んでから読み返そう。よく理解できなかったところで時間切れ。図書館に返さないと。
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仏教は難しい。ということだけは分かった。といっても過言じゃない。自分が無知であることを思い知れたことは有意義であったかも知れない。「勉強」や「知」や「学問」に携わる人の圧倒的な知識量にただただ圧倒されるのみである。謙虚に学ぶ、いきらない様にしようと思います。
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内容が難しい・・のもあるが、言及している人物や事柄を知らない事が多く、個人的には面白かったとは言いにくい。
しかし、理解するために再読したいし、別に読みたい本も新たに出来た。まずたかもちげん氏の「祝福王」。マンガである。(笑)
日本の仏教というのは釈迦の時代の原始仏教とはかなり違ったものになっている事を再認識した。
仏教界の歴史に興味があるわけではないので別にいいけれど。 -
テレビでもおなじみの宮崎哲弥さんの佛教解説本です。呉智英さんとの共著で、難解な言葉もちょくちょく登場します。宮崎さんが勧めるように、手塚治虫さんの”ブッダ”を読むほうが分かりやすいかもしれません。
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私はこの本を読んでいる時点で仏教に関する知識は殆どありません。
ですので、専門的な用語や難解な言葉が散見されるこの本は最後まで読めないかな•••と思っていたのですが、全くそんな事はありませんでした。
全てにおいて完全に理解できているかと言えばそうではないんですが、大体こういう風な事を言ってるのかな?と感じつつ、また調べつつ、飽きることなく最後まで読む事ができました。
著者プロフィール
宮崎哲弥の作品






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