ブッダの幸せの瞑想

  • サンガ
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784905425441

感想・レビュー・書評

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  • ベトナム出身の禅僧ティク・ナット・ハン師による、瞑想実践本。ノーベル平和賞の候補者に上がった師は、ダライ・ラマ14世と並ぶ、平和活動に従事する当代の代表的な仏教者として知られています。

    フランスに亡命した師が南フランスに開設した瞑想センター「プラムヴィレッジ」で実践されている、マインドフルネスの方法について紹介しています。

    ここで尊ばれるのは、何もせず、考えないこと。

    悲しみや怒りといった強い感情は、脳に負荷を与えるだけなので、何も行わないことで自分に休息と癒しを与えるという方法を取っています。。

    そうはいっても、強い感情に支配されると、そう簡単には「無」の状態になれるものではありません。
    そんな怒っている時などには、歩く瞑想がとても役立つとのこと。
    確かに、身体を動かすことでの気分転換は大きな効果が生じるものです。

    「過去の悲しみ・未来の不安・現在の興奮」に飲み込まれない安定した心を保つことは、自分を助ける力になることでしょう。

    ただ、実際に何もしないでいると、人はつまらなくなり、孤独感や無価値観を隠すために娯楽を求めるもの。
    娯楽を必要としなくても、ただ存在するだけで慈しみと喜びに満たされる状態になるには、やはり訓練を積まないといけないようです。

    プラムヴィレッジでは、いろいろな国の人々が師の教えに従って瞑想を実践しています。この本には、シンプルな書き方で、気軽に取り掛かれそうなプラムヴィレッジのプラクティスが紹介されています。
    こうした、参加しやすい瞑想センターが日本にも存在すればいいのにと思いながら読みました。

  • この本も何回も読み返したい。積極的に立ち止まることは、むしろ長い目で見た時の生産性の向上につながると思い知るべき。
    私はスキマ時間恐怖症であった。とにかく何もしていない時間はムダだと考えていた。その割に、ぼうっとしたり、テレビを漫然と見たり、ネットをずっと見ていたり。はたと気がついてみれば何も生産していない。単に時間を消費している自分に何度も絶望した。
    今になってみると、呼吸とくに息を吐くことと瞑想は、それ自体実は痛みと向き合う事でもあり、多少の苦痛も伴うのだが、その後の睡眠の深さや何らかの行動をしたさいの生産性の向上に驚く。特に集中力はかなりよくなる。
    過去を無視したり、クヨクヨ悩んだり、他人のせいにしたり、どれも自らの心を傷つけてしまう。だからより辛くなる。
    呼吸と瞑想は、自分への苦いクスリだ。

  • 「電話の瞑想」があるあたり、この提唱者の方はめちゃくちゃ電話がかかってくる人なんだろうなと思い、ふふふ...となった
    「マインドフルネス体操」もあった マインドフルネス、万能すぎる 3日も続かなかったが

  • 「今この瞬間を生きよう。この瞬間だけが人生なのだ。」

    と言ったティクナットハン氏について、この言葉をきっかけに知ったのはごく最近のことですが、
    瞬間を生きること、気持ちを込めること、マインドフルネス(いまこの瞬間に気づき目覚めていること)に生きることをすすめている、行動する仏教を説くベトナムのお坊さんです。

    行動する仏教、というと小難しくきこえそうですが、瞬間を生き一日一日を味わうことと、その実践を本著では歩く瞑想や、なにかを合図とした気持ちの込め方の方法などを通じて柔らかく書いてあります。

    例えば明日の不安に押し潰されそうになっていて、今この瞬間、そばで咲き誇る美しい花々に目を向けられていないのは、それは瞬間を生きていないということ。
    深呼吸して、今日をめいっぱい感じ、今日をめいっぱい生きる、そんな楽しさを教えてくれる本です。

    私は彼の言葉にふれ、毎日公園で歩いたり、季節を感じたり、空を見上げたり、そういう幸せな機会が増えました。

    いつかプライムヴィレッジにも行ってみたくなりました。

  • 14/01/23

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著者プロフィール

釈一行。1926年ベトナムに生まれる。禅僧、詩人、学者、人権活動家。「行動する仏教(エンゲージド・ブッディズム)」を提唱し、ベトナム戦争中の南北ベトナムの和解に尽力、1967年にM.L. キング牧師によりノーベル平和賞候補に推挙された。100冊以上の著書を世に問い、仏教の教えとその実践をわかりやすく説くことで広く知られている。
現在は南フランスのプラム・ビレッジを本拠地として、アメリカ、ドイツなど各地にリトリートセンターを設け、仏教の教えに基づいた学びと実践の指導を続けている。

「2011年 『味わう生き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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