トヨタの正体: マスコミ最大のパトロントヨタの前に赤信号はないのか

著者 :
  • 金曜日
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  • Amazon.co.jp ・本 (123ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906605132

感想・レビュー・書評

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  • 1. トヨタの正体 佐高信著
    * えらいトヨタ批判の本。社内の死亡事故や不祥事を、マスコミや政府に権力的圧力・癒着をかけて隠しているという主張。
    * 愛・地球博や中部国際空港に乗じて、税金を貪っているという批判。
    * ところどころトヨタ社員の言葉を載せているが、どこから引っ張ってきた馬の骨やら、、、それを全員の意見らしく載せているのが腹立たしい。
    * が、世間から見ればあながちそういう印象にならないでもないな。というのは感じた。安全管理や安全第一宣言などが、実情とか見合っていないところは散見される。社内にとどまっているから、何も言われないだけで。
    * 昔は労基違反も多々あったらしいことは想像されるし。経営する側はこういうことになることを意識しておかねば。

  •  読んでいると世の中の仕組みの中でこのような超巨大企業の力が働いているのかと怖くなる。そこで働くひとはごく普通の人々、だがその大きな力に巻かれ、同調することで大きな力となって圧力となる。
     挙母(ころも)市が豊田市になったとのこと。すごい。
     ここまで辛辣にトヨタ自動車の実態を書けるのは週刊金曜日という特別な姿勢で権力に抗い続ける出版社のなせる技だ。すごい!
     日本の飼いならされた出版業界やマスコミ等、日本はどこに行ってしまうのだろうか。

  • 年間100億円近い広告費を使うトヨタには逆らえない…マスコミには、がっかり。大きくなればなるほど企業倫理が問われ、日ノ丸企業なんだからホントしっかりしてほしいです。

  • 決してニュートラルな視点では書かれていないが、アンチトヨタ的な立場から見ると、これだけ多くの悪事を並べることができるのか。

    トヨタには優れた技術もあるだろう、優秀な社員にも支えられているだろう。
    しかし、根本的に収益力の源になっているのは、在庫を抱えることなく、かつ、安く、サプライヤから部品を調達できる「構造」を確立しているということだろう。

    これはどの組み立てメーカにも共通していて、長年築いてきたグループ企業と構造的な繋がりが、大手老舗メーカの強みだったりする。
    ただ、関連企業の扱い方が高圧的だったり、部品の買い叩き方に無理があったりすると、このような形で批判されることになるのかもしれない。

  • トヨタの傲慢さがわかった。

  • 【MM181 mylibrary 2007/8/29】


    みなさん、こんにちは。
    先週まで6回にわたって、『トヨタ流5ワード』というメセマガを連載しました。
    ニュースや新聞などで聞かれるトヨタの景気のいい記事や情報を見聞きしたり、6回にわたって紹介したトヨタ流仕事術などを検証すると、まるで、とても素晴らしい会社のように感じてしまいがちです。

    ちなみに、この連載の参考文献はこちらでした。


       参考:柴田昌治著『トヨタ式で劇的に変わる! 自己「カイゼン」仕事術』(PHP研究所、2005年)
          http://tinyurl.com/yl6k7p


    トヨタが残してきた過去の実績や現状を否定するつもりは全くありませんが、概して物事をある一方向のみで捉えてしまうと、思考が硬直化し、視野が狭まってしまうものです。これはどんなことにも当てはまることでしょう。


    今回、マイライブラリで紹介する1冊は、そのトヨタという企業を否定的にとらえ、問題点を洗い出した、こちらです。



       横田一・佐高信・「週刊金曜日」取材班著『トヨタの正体』(2006年、週刊金曜日)
      



    それでは、本の説明の前に、この週刊誌から。
    http://www.kinyobi.co.jp/Recent

    「ウソ発見誌」と題し、確か企業広告を入れず商業的な圧力から解放された分、真のジャーナリズムを目指す、そんな謳い文句だったような記憶があります。
    この『トヨタの正体』が出た頃は、日本経団連の会長をトヨタの奥田氏が勤め、財界に君臨していたので、なかなかトヨタに逆らえない、そんな状況の中で、インパクトを与えたものでした。


    内容について、ざっと箇条書きにすれば、
      ・プリウスなど環境に配慮しているように見えて、アメリカでは排ガス規制に真っ向から反対し、大企業としての社会的責任を果たしているとは思えない。
      ・豪華な内装や店舗にばかりこだわる。
      ・広告業界大手の電通を経済的にバックアップし、トヨタに反対するメディアを萎縮させている。
      ・政治への密着度が高く、道路特定財源の一般財源化見送りをはじめ、かなりの影響力を持っている。
      ・万博・セントレア・リニモなど、無駄遣いとの批判がある税金への考え方。
      ・トヨタ生産方式で徹底した効率主義を図ったことで、人命を軽視し、過労死やメンタルヘルスの問題を起こしている。

    こんなところです。


    冒頭でも少し触れましたが、物事には、正の面・負の面の両面があり、それは諸刃の剣のようなもの。決してトヨタに限った話では決してなく、物事の本質を見極めるように、と著者は最後に書いています。

    本市において、トヨタの影響は決して小さいものではありません。
    良い面・悪い面を理解し、一体トヨタとはどういう企業なのか、考えるにはよい1冊だと思います。



    マスコミ最大のパトロン
    トヨタの前に赤信号はないのか

    1 クルマ雑誌が書けないトヨタ車の評判
    2 偽りのプリウス神話
    3 マスコミという壊れた信号機
    4 「小泉圧勝」劇をつくった奥田会長
    5 税金を食い物にする政商
    6 トヨタ生産方式で病む社員
    7 外国人が支える企業城下町
    8 誕生した闘う組合
    9 豊田市がデトロイトを越える日
    佐高信のトヨタが嫌う男たち対談


    【MM198 mylibrary マイライブラリ・アウォード!2007 2008/1/30】

    【第10位】『トヨタの正体』(横田一・佐高信・「週刊金曜日」取材班著、週刊金曜日、2006年)
         http://tinyurl.com/yu4bj5
         【MM181】マイライブラリで紹介。

     (コメント)土地柄、トヨタに関する書籍が多く並びますが、その中にあってトヨタという会社を批判的に論評した当時としては画期的な一冊。今となってはこういう論調は珍しいものではありませんね。


    参考:『トヨタ式最強の経営』http://tinyurl.com/8pdu7 →マイライブラリ・アウォード!2005【第7位】
        『自己カイゼン仕事術』http://tinyurl.com/bc4cc →【MM156~】トヨタ流5ワードを連載

  • 多くの方に読んでいただけたらいいな

  • markIIとレクサスのエンジンは同じ 豪華な内装が価格つり上げ 関連会社 デンソー、アイシン精機 バブル期のゴルフ場投資で不良債権を抱えたミサワホーム 住宅部門のてこいれのためにミサワホーム買収を検討 債権買い取り期限ぎりぎりのタイミングで産業再生機構に送り込まれてしまった。トヨタ、UFJ,竹中の描いたシナリオか

  • 世の常識であるが、どんなにすばらしいことでも必ずその反面で問題は発生しているものだと改めて感じさせられた本。実績も知名度も抜群な会社にも、必ずある問題。立場をどちらかに偏るのも問題だが、自分でいいことをしていると思っていても、絶対に100%はないんだな。

  • 真実といえば真実だし、うがった見方だといえば、そうでもあると思う。この手の本は、その反対意見も読まないと、考え方が偏りそう。

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著者プロフィール

フリージャーナリスト

「2017年 『ワクチンで子どもは守れるか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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