怒りのソウル―日本以上の「格差社会」を生きる韓国

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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (140ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906605514

作品紹介・あらすじ

20代の大半は無職。「ニート」95万人。「未来が見えない」若者たち。なぜ、韓国で、日本と同じ現象が起きているのか?数々の現場を直撃。

感想・レビュー・書評

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  • 20代の大半は無職。「ニート」95万人。「未来が見えない」若者たち。日本以上の格差社会を生きる勧告の若者たちを「プレカリアートのマリア」こと雨宮処凛がレポート!

    この本を読んだのはもうだいぶ前になるんですけれど、もう一度今回読み返していました。年収が『88万ウォン世代』と呼ばれる世代の若者が韓国で言う「ニート」と言う意味で白手と書いて(ぺクス)って言われるそうですね。由来は仕事をしていない人間の手は白いからなんだそうです。そんな彼らが『ロード・オブ・ザ・リング』に出ている魔法使いで後に闇の勢力に寝返った魔法使い、サルマンの率いる軍隊のように白い手を描いた旗を持ってデモ行進する姿が印象的でした。

    そして、不況になれば公務員に人気が集まるのはどこの国も一緒らしく、韓国でも公務員を目指す若者向けに貸し出されてある小さな部屋にこもってひたすら公務員の勉強に没頭する現地の若者が見ていてなんともいえないものを感じました。しかし、これで報われるのはほんの一部です。やり切れません。

    日本にも格差はますます広がっていますが、ここまで露骨には(おそらく)なく、韓国の状態は対岸の火事では決してないとそう、思っています。

  • 自分の置かれている状況を見つめるためにもよみました。
    「働く」ことを突き詰めていったとき、国や政治に行きつくというのが、よくわかる。
    どちらかと言えば、当事者に近い雨宮さんですが、とても冷静な視点で書かれているので、読みやすいし、どこに問題があると考えられているのかがわかりやすかったです。
    すべての人に良い世界というのはむずかしいのかもしれないけれど、自分とそれ以外の人というのが意外とつながっている、だから、自分の世界を変えるとそれ以外の人の世界が変わることもあるという感覚を得たような気がします。

  • 使い捨て労働、非正規雇用、最低賃金、高学歴ニート、兵役拒否者への差別・・・。

    韓国人と日本人の国民性の違いが反映される部分もかなりある一方で、
    韓国が日本がこれからも「先進国」であり続け、
    かつ、特に韓国において
    「発展途上国」時代を引き摺った旧弊や負の遺産
    (例:労組の弱さ、最低賃金の低さ等)が
    徐々に色褪せて消えていき、
    価値観がより多様化していけば、
    上記の問題にかかる日韓の差は
    ますます縮まっていくのではないだろうか。

    日韓共通の社会問題解決に向けての、
    国境を越えた連帯というのは、
    今後増えていくのかもしれない。

  • (2008/12/15読了)韓国は最近は先進国の仲間入り?っていうイメージもありましたが、やはり徴兵制が・・・拒否すると懲役とか、うーん、若者にとっては明らかに日本より過酷だ。

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著者プロフィール

1975年、北海道生まれ。作家・活動家。2000年に自伝的エッセイ『生き地獄天国』でデビュー。以来、「生きづらさ」や格差・貧困問題に取り組む。反貧困ネットワーク世話人。著書に『生きさせろ!難民化する若者たち』(JCJ賞〈日本ジャーナリスト会議賞〉)、『一億総貧困時代』など多数。

「2017年 『世代の痛み』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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