北海道 地図の中の鉄路

著者 :
  • 亜璃西社
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906740130

作品紹介・あらすじ

今尾恵介氏推薦! 日本エッセイスト・クラブ賞受賞の地図エッセイの名手が、自らの地形図コレクション新旧のべ200枚を駆使し、いま乗れるJR北海道全14線をオールカラーで走破!  新旧の地図でその歴史と変遷をたどりながら、移り変わる車窓風景に隠された地形の魅力までを解説。読む者を「各駅停車・地図の旅」へと誘う、地形図でたどる道内全鉄道の沿線案内! 各線の駅名一覧を掲載したほか、特別付録として《戦前の昭和19年と戦後の昭和41年の道内鉄道路線図復刻ポスター》もついた、地図&鉄道ファン必読の書。

感想・レビュー・書評

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  • JR北海道の各線区を、車窓から見える風景と地形に注目して紹介。新旧の地形図を見比べることで、日高町の富川駅がかつて佐瑠太駅だったこと、平取へ向かう沙流軌道があったことなどがよくわかります。ちなみに著者が日高本線で好きな区間は、海辺ぎりぎりを走る、厚賀〜大狩部〜節婦のあたりだそうです。(日高門別m)

  • 駅名の改称に関して「前のほうが良かった」との記述が散見され、それが嫌な方もいるかもしれないが、私は著者と近い意見なので気にならなかった。
    地図を並べて解説しているので分かりやすいが、地図に注釈を直接入れてくれるとより良かった。

  •  地図の中の札幌に続く姉妹書。こんどは北海道の鉄道各線の歴史や車窓を地形図を材料にたどるというもの。国鉄時代からみると北海道のローカル線はどんどん廃止されてしまったので、たったの13線区しかない。地図をもとに線路の付け替え跡をたどったり、見過ごされそうな特徴ある地形など、堀先生ならではの内容には仕上がっているものの、立派な体裁の本に見合うほどの内容かというと疑問なきにしもあらず。キャンブックスなら1/3の値段だよなといったら失礼か。あと、これは前著にもいえることだが著者の私見が随所にあらわれて好悪が分かれそうでもある。

  • 堀さんは、自然の情景に心惹かれる、気にいった自然の中でなら何時間でも飽きない、住宅街が連なる光景など目もくれず、風情のある建物はよし、瀟洒なのもよい、立て替えたりなんかしてぴかぴかすぎるのは好かない、昔の名残をとどめた名称はよし、最近の合併でできたり縁もゆかりもない名称なんかに変えてしまったのは好かない、と著者の好みがはっきりとでてるのが特色の、北海道JR全線各駅停車の旅。もちろん、著者の食指が動かないところは駅名だけで通過するのだけれど。個人的には、馴染みのある、函館本線、札沼線あたりと、留萌、宗谷あたりのが興味深く。巻末に別添されてた、1944年、1966年の北海道鉄道地図は個人的には一番の収穫かも。小学生の時に、北海道の鉄道を網羅した子供向けの本を持っていた身としては特に。

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著者プロフィール

1926年、京都府に生まれ、1935年、札幌に移住。北海道大学理学部卒業後、同大学低温科学研究所助手等を経て、物性物理学・統計力学・数理物理学を専攻。理学博士。1980年まで同大学理学部教授として主に物理の研究・教育に従事。同年、人生二毛作に向けて大学を退職し、エッセイストに転向。1990年、建設省(現国土交通省)国土地理院長表彰を受賞。
小学生のころから地図の美しさに魅せられ、放浪を趣味とする。1960年代より地形図を手に全国の旧道、廃線跡、産業遺産などを歩く旅をスタート。地図と旅の愛好者の集まり「コンターサークルS」を主宰。現在も各地を精力的に歩き続ける。1972年、『地図のたのしみ』(河出書房新社)で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。北海道大学名誉教授。
『地図を歩く』(河出書房新社)、『地図のワンダーランド』(小学館)、『地図で歩く古代から現代まで』(JTB)、『消えた街道・鉄道を歩く地図の旅』『にっぽん地図歩きの旅 古道、旧道、旧街道』(ともに講談社+α新書)、『忘れられた道 完』(北海道新聞社)、『サッポロこぼれある記―北の街の空のひろがり』(そしえて)、『エントロピーとは何か―でたらめの効用』(講談社ブルーバックス)、『地図の中の札幌』『北海道 地図の中の鉄路』(ともに亜璃西社)など、地図・鉄道・旅行・物理学に関する著書が多数ある。

「2017年 『北海道 地図の中の廃線』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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