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- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784906791163
作品紹介・あらすじ
■ 言語学者・国文学者にして草創期の民俗学者、歌人にして詩人……折口信夫 = 釋迢空とは何者か。ホントーを外さない作家修練の直観と、気鋭の批評家の犀利な論理とで、例外的な個性を育んだ形成期の謎を、多角的に読み解く。
■ 折口信夫の秘密──その背後には創造的にして破壊的な思想のるつぼが、明治期の知られざる一つの精神圏が、そして混沌のエネルギーに満ちた近代日本の「青春」がひそんでいた。
■ 藤無染、本荘幽蘭、鈴木大拙、金沢庄三郎、マックス・ミュラー……柳田國男と出会う以前の、折口の青春を彩った人びと。これらの関係のネットワークから、その時代の革命的な宗教思想・言語思想の糸をたぐり出す。
感想・レビュー・書評
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面白い。面白い。面白いなぁ。3回の自殺未遂、学生時代の若僧侶との同棲、男性弟子との養子縁組、若い多くの男性弟子と寝食を共にしてのゲイを公言しての晩年の生活。。。下世話な興味から読み始めた本書だが、知的好奇心も大いに刺激される好著だ。しかし、折口信夫は、民俗学者、国文学者、宗教学者、詩人、作家の顔が違和感なく同居した何ともアナーキーでファンキーな怪物である。この怪物の源泉となった幼少期・青春期の謎に、文献・想像力を駆使して挑む2人の作家・学者の熱が快く、あっという間に読み終えるが、余韻は深い。
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