都会からはじまる新しい生き方のデザイン

制作 : 東京アーバンパーマカルチャー編集部 
  • 株式会社エムエム・ブックス
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906817504

感想・レビュー・書評

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  • 【書評】ちいさな暮らしの実践にパーマカルチャーが役立つ、「都会からはじまる新しい生き方のデザイン」|ちいさな暮らしを学ぶ本 – TINYHOUSE ORCHESTRA – 小屋/タイニーハウス/トレーラーハウスやちいさな暮らしを知る・体験する・購入する・実践するための専門サイト。
    https://yadokari.net/orchestra/orchestra-58802/

    【新刊情報】『URBAN PERMACULTURE GUIDE 都会からはじまる新しい生き方のデザイン』刊行 | アートプロデュース学科 | KUA BLOG(2015年2月1日)
    https://www.kyoto-art.ac.jp/production/?p=36474

    共生革命家ソーヤー海さんに聞いた、都会からはじまる新しい生き方のはじめかた | greenz.jp グリーンズ(2015.06.08)
    https://greenz.jp/2015/06/08/sawyer_kai_nao/

    都会からはじまる新しい生き方のデザイン。共生革命家、ソーヤー海によるアーバンパーマカルチャーガイド出版します! - クラウドファンディングのMotionGallery
    https://motion-gallery.net/projects/tupcrowdfunding

  • パーマカルチャーとは”permanent(永久の)”と”agriculture(農業)”をつなぎ合わせた造語。環境や生態系を破壊せずに、自然の豊かな恵みによって人間の必要性を満たし、人間と自然が共に豊かになるような関係を築いていくためのデザイン手法のこと。そして、この手法に基づいたアクションは、何もカントリーサイドに行かなくても”urban(都市)”でもできちゃうんだよ、もっと言うと、それで都市が抱える問題を解決できちゃうんだよ、と。これが本書を書くきっかけになった「アーバンパーマカルチャー」という考え方。
    このアーバンパーマカルチャーを、ワタシがもっとよく知っている言葉で表すなら「資本主義に対するアンチテーゼという隠し玉を持った、SDGsとギフト経済を中心とした行動」と言ったところ。ここでSDGsと軽く書いてしまったけれど、特筆しなければいけないのは、この本の初版が出たのは2015年1月で、国連でSDGsが採択されたのが同年9月だという事実。つまり、今やバズワード化しつつあるSDGsという言葉が生まれる前に、そこでうたわれることになる様々な行動を、本書では既に紹介していた、ということ。
    友達に話しかけるような、良く言えばフレンドリー、悪く言えば馴れ馴れしい言葉で語るように綴られた文面に、正直言って辟易としつつあった。でも、本書を読んでいる途中に、ふとしたことからSDGs採択前に書かれたという事実を知って、ワタシの本書を見る目(読む目?)は劇的に変わった。SDGsなんて言葉がなくたって、都市に住んでいたって、できることはたくさんあるんだ(←この言い方が本書のトーン)、というメッセージがすんなり入ってきた。
    ただ、こういう活動の難しいところは、一人(もしくは少数の人)が飛び出してしまっては意味がないということ。実際、本書で紹介されている活動家の一人がネットで炎上した。鍵は、1人の1,000歩より1,000人の1歩の方が価値がある、という発想を持てるかどうか、ということかなと思う。

  • この本はファッショナブルにまとめられ、とっつきやすいものとなっていますが、ベースとなる思想は折り重なりながら新しい生き方を示唆するという骨太な内容です。
    都会でパーマカルチャーすることに意義があるというのは慧眼。
    ここでは、本でも紹介されている「聖なる経済学」を抜粋メモで記録しておきます。書籍化されていませんが、とても重要な考えだと思います。
    ------------以下抜粋メモ------------------
    ●すべては贈られたものであるというギフトの精神を、経済システムに具現化することが「聖なる経済学」。地球や親などから一方的に世話を受けて育った人の人生は「与えられた」のであり、感謝こそがすべての基本にある。
    ●マネーの本質は「贈り物の仲介者」という意味で聖なるもの。しかし、現在のマネーでは、強欲、環境の略奪の力となっている。なぜか?その答えは「貪欲」だ。
    ●現在の利息に基づくマネーは分離の物語であり、「私の分が増えればあなたの分は減る」のである。自己欠乏感が組み込まれた現在のマネーの意味を変容させるには、人間のアイデンティティ変容を探求しなければならない。「あなたの分が増えれば、わたしの分も増える」という物語へ。
    ●利息に基づくマネーに内包されている永続する成長という至上命令が、マネーへの変換を促している。それは、かつては無料だったものに値段をつけて売りはじめる、ということだ。
    ●時間とともに自然に減少していくマイナス金利を導入すれば、だれもマネーを貯めることができない。銀行家は預金者に「あなたのマネーを有効に使ってくれる人を探しましょう」ということになるのだ。これは、マネーの蓄積から、信頼やコミュニティ醸成への蓄積に変わることを意味する。狩猟民族が大型獣を倒したときに、必要に応じて肉を他の人に分け与えるのと同じで、隣人の幸運は、あなたにとっても幸運となる。
    ●世界経済がどのように働くかを見ることで、多くの理想主義者は、その様な経済の仕組にかかわりたくないと決心するが、自らの理想を破壊することでようやく報酬が与えられるこの世の中で、どのように切り抜け生きていくのか?罪悪感を持ちながら、正しい生活をすることはできない。その焦りが新しい勇気を生み出す。そして「適切な生計」とはギフトで生きることであることに気づく。あなたのエネルギーを自分が好きな何かに対して与えることであり、自分が解放された感じを得ることなのだ。
    ●私たちは何度か慣れ親しんできた状態を見直し、古巣に戻ろうと試みるかもしれない。しかし、特異点は近づいており、もはや戻れないことを悟るだろう。
    ●では個人としては、どのように「ギフト」を現在の貨幣経済の中で分け合い、且つ生計を立てていけるようになるのか?
    「聖なる経済」において、人は仕事を通じて、生命エネルギーを「ギフト」として表現することに注ぎ込む。そうしてできた聖なる創造物には価格はつけられず、贈呈するしかないのだ。「ギフト」の精神は受け手の必要性に応えるものだし、自我は確実な報酬を見つけようとするのだが、「ギフト」の考え方を実践する過程は、お返しが来るかどうか未確定だ。これに応える最初のガイドラインとしては、直接経費のみをコストとして請求するということである。材料代、ガソリン代、主要な道具の減価償却に対する金額は請求し、顧客に対して費やした時間、労力、そして専門技術は「ギフト」とするのである。これにより顧客は、仕事に対する満足度で請求額を調整することができる。受け取り側が有難く思わなかった場合、「ギフト」が十分に受け取られなかったという事で認識できるであろう。
    ●仕事に謙虚に奉仕することで優れた創造物ができたとしても、自分の手柄ではない。創造物は与えられたのであるから、創造物には畏敬の念を持って、必要な人に提供するのである。そうすることにより、多様な形で他の人から聖なる「ギフト」を引き続き受領する経路を保持できることになる。逆に言えば仕事に対するモチベーションが経済的サバイバルや保身を目的としたものであるなら、それはギフトではないと言える。
    ●それでも、マネー化された世界で満たされなくなったニーズは残っている。それは何か?数量化できない(マネー化に影響されない)ものとは・・・聖なるものへのニーズである。経済性を超えて心をこめられた仕事。それを受け取ったときに人は贈り物を受け取ったことを知る。
    ●本書のどの提案も、それが完全に開花する条件はまだ整っていないが、これから来る危機によって私たちは必要な仕事をするように強いられる。
    ●「聖なる経済学」著者チャールズ・アイゼンシュタイン:1989年エール大学数学科、哲学科卒業後。ペンシルバニア州ハリスバーグ在住、ゴダード大学教員。

  • パーマカルチャーが網羅的に分かりやすく書いてあった。
    パラパラとめくるだけでも楽しい。
    実際に参考になる場所や本の紹介も嬉しい。
    少しずつ自分で食べ物を育ててみよう。

  • メモ
    https://tokyourbanpermaculture.com/

    ギフト経済(ギフトエコノミー)にシフトしたい。でも、どう暮らしに取り入れていったらいい? ソーヤー海に学ぶ。
    https://tokyourbanpermaculture.com/2021/07/16/greenz-gift-economy-part-2/

  • <感想>
    読んでてワクワクした。いつの間にか資本主義経済が当たり前になり、「消費者」としての生活が基本になっていることを認識した。ないなら、作ればいい。自分でやればいい。決して強要はしていないけど、"都会だろうが田舎だろうが、自分の生活は自分で立てられる"と言うことを教えてくれた1冊だった。

    <忘れたくない要点>
    ・パーマカルチャーは、permanent agriculture(永久的な農業)の略。
    ・これからの地球を守るための方法はたくさんあって、江戸時代に既に人々はそれらを実践していた。
    ・いきなり原始的な生活を始めようとしなくても、エディブルプランツやコンポストなど気軽に始められる活動がある。
    ・人と違うということを、怖がらない。人と違うのは当たり前で、同じなのは"価値"。意識高い系、などと言って自分と相手を分けたりしない。
    ・ゲリラガーデニングやギフトエコノミーは、誰でも参加できるものがほとんど。
    ・デジタルデトックスも、心の整理には必要。

  • 人に寄り添ったパーマカルチャー的生活をしていきたいと思えたキッカケの本。絵やデザイン等も読みやすく素晴らしい!!

  • エディブルガーデンしたくなった。

  • パーマカルチャーに目覚める

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784906817504

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