タロットの神秘と解釈

著者 :
  • 説話社
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本棚登録 : 17
感想 : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (755ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906828470

作品紹介・あらすじ

本書はタロットカード研究の大家として知られる著者が長年の思考実験を経て生み出された、松村流タロットカードの完全解説書です。
 本書では、アレハンドロ・ホドロフスキーの『タロットの宇宙』と著者の試論と哲学を比較しつつ、タロットカード1枚1枚を丁寧に掘り下げていきます。


第1章では大アルカナ22枚、第2章では小アルカナ56枚の各カードに描かれた象意や思想背景を、エニアグラム、チャクラ、神秘思想主義、禅の十牛図、グルジェフ、生命の樹、七進法・九進法・十進法、西洋占星術のサビアンシンボルといった多様な視点から紐解いていきます。1枚が1冊に相当するボリュームです。


 また、本書では巻頭口絵として、著者オリジナルのタロットカード(大アルカナ22枚)を掲載。これはカモワン版タロットを著者流に解釈して描いたものですが、カモワン版タロットが手元になくてもこのカードイラストを眺めつつ本書を読めば理解促進となることでしょう。
 また、補遺として本書執筆の契機となった、ホドロフスキーおよび『タロットの宇宙』についても論評を加えており、これも本書の見所の一ついえます。
 本書は著者のメッセージ性豊かな内容となっており、タロットカードをさらに深く学び、人生の指針とする最適な1冊となっております。


 著者は「はじめに」で以下のように記しています。
「実は私の夢や体外離脱、ビジョン体験、変性意識において見たり聞いたりするものはすべてタロット宇宙の中にあるもので、私はここから一歩も出ていないのではないかということだ。(中略)そもそもタロットカードはいわば手引書や教科書、経典、トリセツ(取扱説明書)のようなもので、(中略)つまり、タロットカードをある種の神秘主義的な古典書物とみなすと、わりに納得できるものがある。」
 また、「おわりに」では以下の言葉で締めくくっています。
「私は真にタロットカード体系は有益で、優れたものだと考える。(中略)今回のこのタロットの本は、理解されるのにもっと時間がかかるかもしれない。(中略)私は今回の本で誠意を尽くした。これを元にして、さまざまな星系に回帰してほしいと思う。それは本来の「人間」に回帰することなのだ。」
 著者40年以上にわたるタロットカードの研究の果てに行き着いた本書、ぜひお読みください。

感想・レビュー・書評

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  • 【動機】「タロット占いについての再考」の部分を読みたくて

    書店で見つけて上記の章を読みたくて手に取った本。大アルカナカードの章とあわせて読んだ。
    読み終わってから巻末の参考資料に気がついたこともあって、理解の難しかった部分がちょこちょこと含まれているが、著者がタロットカードをどのようにとらえているかということ、占いに使うには小アルカナを主に使う方がわかりよいだろうことはわかる。
    たくさんの種類のカードの中でも、カードのいうことが自分にすっと入ってくる、というのが、自分に合ったカードなのだろうと思う。

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著者プロフィール

松村潔(まつむら・きよし)
1953 年生まれ。西洋占星術、タロットカード、神秘哲学における日本の第一人者。西洋占星術においては古典的な解釈にとらわれず、古今の宇宙思想をふまえた、壮大な体系を構築する。著書は『ヘリオセントリック占星術』(説話社)、『「月星座」占星術入門』『人間関係占星術講座』『土星占星術講座』(以上、技術評論社)など多数。

「2022年 『ムーン・ダイアリー'23』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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