きんいろカルテット! 1 (オーバーラップ文庫)

著者 :
  • オーバーラップ
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本棚登録 : 66
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906866526

作品紹介・あらすじ

「このみんなでずっと吹きたかったんです。私、目標があるんです」ユーフォニアムという楽器の演奏者である魔周英司は、恩師の紹介で中学生の少女たち4人の楽器コーチをすることになる。清楚で真面目な菜珠沙、元気な性格の貴ノ恵、しっかりものの美夏、上品でおとなしい涼葉。「ブリティッシュ・カルテット」と呼ばれる日本の吹奏楽では馴染みのない楽器を演奏する少女たちに英司は感動し、彼女たちが最高の四重奏を奏でられるように奔走する。心に響く青春音楽ストーリー、演奏開始!OVERLAPキックオフ賞金賞。

感想・レビュー・書評

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  • 中学生ヒロインを音大生が指導する『ロウきゅーぶ』の金管カルテット版
    作者が本業演奏家らしく演奏描写に見るべきところがあり
    天才のすごさを修飾するだけの多くの音楽を題材にした作品とは異なる美点
    だがライトノベルとして小説としてはでも全面力不足
    登場人物たちと読者たちはわかりやすくとも
    作者までそれらを一面からしか描けていないのは狭い

  • 評価:☆4


    プロのユーフォニアム奏者の方がラノベを書いているということにまず驚きw専門用語もちょくちょく入ってきて分からないところもあったけど読むのには支障なし。

    お互いに高め合っていた親友の死によって目標を失っていた主人公・英司。
    そんな英司が恩師の紹介で中学生女子4人の楽器コーチをすることになるといった感じ。

    主人公やヒロインの一人が演奏する楽器がユーフォニアムということで、最初は「響け!ユーフォニアム」のような作品かと思ったんだけど、そっちよりも「ロウきゅーぶ!」の方が雰囲気近いと思うw
    大学生が中学生を指導する感じとか、中学生達の純粋さ、吸収の速さ、真っ直ぐな熱さとか、それに主人公が感化されて熱を取り戻すところとか諸々。キャラの性格も似てるようなw
    「ろりてぃっしゅ・かるてっと」とかのネタもあったしこれ本当は蒼山サグ先生が書いてるのでは!?ww

    ロウきゅーぶ!のような素直なスポコンは大好きなのでこの作品も例に漏れずツボでした。続刊も期待!

    「……厳しいよ。ついてこれるか?」
    『はいっ!』

    「こいつは、俺も本気でその夢に乗っかりたくなってきたぜ」

  • プロのユーフォニウム奏者が書いたラノベ、しかもヒロインたちのバンド編成はブリティッシュ・カルテットという、異色作。

    テーマ選定はマニアックだけど、ラノベの定石は抑えられています。
    タイプの違う美少女、テンポの良い文章、そしてチートな主人公(笑)

    演奏シーンの描写が臨場感溢れています。
    本人がプレイヤーだからこその、奏者側の視点がよく書き込まれていて、プロアマ問わず音楽やっている人は頷く場面が多いはず。
    何より作者が音楽を愛していることが伝わって来て、読んでいてハッピーな気分になりました。
    これからのどんどん高みに登って行く少女たちと、指導者役の主人公の成長が楽しみです。

  • 挫折を乗り越えて再起する、青春モノのセオリーを踏まえながら完成度の高い作品だった

  • プロのユーフォニウム奏者が書いたブラバンラノベ。
    「こうであったらいいな」という作者の妄想全開だけど、ここまでやられるといっそ清々しく楽しかったです。
    頑張る女の子っていいね!やっぱり中学生は最高だぜ!←

  • ブラス版ロウきゅーぶな感じですかね。ロウきゅーぶ読んだことないけど(笑)自分も楽器は違うけどブラバンやってたから懐かしく読ませてもらいました。やっぱり音楽ってその名前のとおり、「音を楽しむ」ものだと思ってるので、英司の音楽や指導に対する向き合い方は少なからず共感できます。少女たちもすごく青春してて、爽やかな読了感。ナンバリングされてるから続きも楽しみにしてます。本業(?)もあるでしょうけど。

  • JCが主人公に懐くの早いし、無駄な温泉シーンに萎えたけど、そんなことは些細なことで、とても面白かった。著者は本当に音楽が好きだというのがありありと分かって、読んでいるこっちも幸せな気分になる。
    ところで、カルテットのチーム名で吹いたけど、あとがきで著者名の読み方を初めて知って、もう1回吹いた。

  • ピュアな作品だった。
    きんいろという言葉が本当にぴったりなくらい。

    主人公と少女たちの交流やカルテットの演奏を、青春ものまたはスポーツもの風味に魅力たっぷり描きつつも、その奥には、音楽とは何か、あるいは表現とは何かについての強烈なメッセージがあった。
    音楽家の生の声を聞くような錯覚。著者のお仕事を思えば、ある意味当然かもしれない。

    主人公が真っ直ぐで、クールなようで熱血で、人格が素直。変な癖がない。というか性格イケメン。読んでて気持ちがいいが、ある意味凹まされる……。
    実際の中1の女の子がどのくらいの恋愛観や行動力があるのか、個人差などいろいろあるだろうが、読んでてとにかくくすぐったい感覚があって、楽しめた。
    ヒロインで惹かれたキャラを一人挙げるならナズとイッキーで迷うところだが、メインヒロイン補正も考えると、イッキーの突き抜ける爽快感とでもやっぱり女の子な感じがたまらない。

    汚い大人や社会に対するメッセージもあって、読んでて気持ちいい。

    続巻、そして映像と音のつく展開を心待ちにします。のだめ以来の音楽もの爆発ブームを見てみたい。

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著者プロフィール

大阪府生まれ。奈良大学文学部地理学科卒業。ユーフォニアム奏者。天文家。英国式ブラスバンド: Frontier Brass OSAKA主宰。2013年、オーバーラップ文庫キックオフ賞「金賞」受賞作『きんいろカルテット! 』で小説家デビュー。2020年、本作『星になりたかった君と』で第1回令和小説大賞「大賞」受賞、応募作品総数4440作品の頂点に。単行本(実業之日本社)として刊行、その後ドラマ化され話題となる。ほか執筆作品として、『三日後に死ぬ君へ』(実業之日本社)、『どらごんコンチェルト! 』『小悪魔だけど恋愛音痴なセンパイが今日も可愛い』(オーバーラップ文庫)など。

「2022年 『星になりたかった君と』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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