- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784906866526
作品紹介・あらすじ
「このみんなでずっと吹きたかったんです。私、目標があるんです」ユーフォニアムという楽器の演奏者である魔周英司は、恩師の紹介で中学生の少女たち4人の楽器コーチをすることになる。清楚で真面目な菜珠沙、元気な性格の貴ノ恵、しっかりものの美夏、上品でおとなしい涼葉。「ブリティッシュ・カルテット」と呼ばれる日本の吹奏楽では馴染みのない楽器を演奏する少女たちに英司は感動し、彼女たちが最高の四重奏を奏でられるように奔走する。心に響く青春音楽ストーリー、演奏開始!OVERLAPキックオフ賞金賞。
感想・レビュー・書評
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中学生ヒロインを音大生が指導する『ロウきゅーぶ』の金管カルテット版
作者が本業演奏家らしく演奏描写に見るべきところがあり
天才のすごさを修飾するだけの多くの音楽を題材にした作品とは異なる美点
だがライトノベルとして小説としてはでも全面力不足
登場人物たちと読者たちはわかりやすくとも
作者までそれらを一面からしか描けていないのは狭い詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
プロのユーフォニウム奏者が書いたラノベ、しかもヒロインたちのバンド編成はブリティッシュ・カルテットという、異色作。
テーマ選定はマニアックだけど、ラノベの定石は抑えられています。
タイプの違う美少女、テンポの良い文章、そしてチートな主人公(笑)
演奏シーンの描写が臨場感溢れています。
本人がプレイヤーだからこその、奏者側の視点がよく書き込まれていて、プロアマ問わず音楽やっている人は頷く場面が多いはず。
何より作者が音楽を愛していることが伝わって来て、読んでいてハッピーな気分になりました。
これからのどんどん高みに登って行く少女たちと、指導者役の主人公の成長が楽しみです。 -
挫折を乗り越えて再起する、青春モノのセオリーを踏まえながら完成度の高い作品だった
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プロのユーフォニウム奏者が書いたブラバンラノベ。
「こうであったらいいな」という作者の妄想全開だけど、ここまでやられるといっそ清々しく楽しかったです。
頑張る女の子っていいね!やっぱり中学生は最高だぜ!← -
ブラス版ロウきゅーぶな感じですかね。ロウきゅーぶ読んだことないけど(笑)自分も楽器は違うけどブラバンやってたから懐かしく読ませてもらいました。やっぱり音楽ってその名前のとおり、「音を楽しむ」ものだと思ってるので、英司の音楽や指導に対する向き合い方は少なからず共感できます。少女たちもすごく青春してて、爽やかな読了感。ナンバリングされてるから続きも楽しみにしてます。本業(?)もあるでしょうけど。
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JCが主人公に懐くの早いし、無駄な温泉シーンに萎えたけど、そんなことは些細なことで、とても面白かった。著者は本当に音楽が好きだというのがありありと分かって、読んでいるこっちも幸せな気分になる。
ところで、カルテットのチーム名で吹いたけど、あとがきで著者名の読み方を初めて知って、もう1回吹いた。 -
ピュアな作品だった。
きんいろという言葉が本当にぴったりなくらい。
主人公と少女たちの交流やカルテットの演奏を、青春ものまたはスポーツもの風味に魅力たっぷり描きつつも、その奥には、音楽とは何か、あるいは表現とは何かについての強烈なメッセージがあった。
音楽家の生の声を聞くような錯覚。著者のお仕事を思えば、ある意味当然かもしれない。
主人公が真っ直ぐで、クールなようで熱血で、人格が素直。変な癖がない。というか性格イケメン。読んでて気持ちがいいが、ある意味凹まされる……。
実際の中1の女の子がどのくらいの恋愛観や行動力があるのか、個人差などいろいろあるだろうが、読んでてとにかくくすぐったい感覚があって、楽しめた。
ヒロインで惹かれたキャラを一人挙げるならナズとイッキーで迷うところだが、メインヒロイン補正も考えると、イッキーの突き抜ける爽快感とでもやっぱり女の子な感じがたまらない。
汚い大人や社会に対するメッセージもあって、読んでて気持ちいい。
続巻、そして映像と音のつく展開を心待ちにします。のだめ以来の音楽もの爆発ブームを見てみたい。