はたらかないで、たらふく食べたい 「生の負債」からの解放宣言

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  • タバブックス
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784907053086

感想・レビュー・書評

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  • 大杉栄を尊敬する日本のアナキスト研究家である著者の願いは「はたらかないで、たらふく食べたい」ということ。やりたいことしかやりたくない。満員電車に乗ると吐いてしまう。その結果、30代独身、年収80万円。両親の家と年金をあてにすることで生きている。

    そんな著者が古典文学や歴史にふれながら、自分の願いや境遇を納得させようと試みたのが本書。

    いい年をして、はたらかない理屈をこねまくる著者だが、それが本心なのか、笑いのためなのか、他の野望があるのか、イマイチはっきりしない。

    なんだかんだ言いながら、大学の非常勤講師とこうした本の印税で収入を確保しつつ、ニートを笑い飛ばす、ゆるい社会派エッセイとして、読むべきなのか。

  • 自分の考え方が少し変わったような。
    1つの道しか考えられなかったけれど、いろんな選択肢が増えたような、そんな本だった。

  • 大杉栄研究者でご本人もアナキスト系? 直接民主主義に基づいた共同体主義を訴えて資本主義を解体しようとする行動的アナキストもいるけど、どちらかというと「働きたくない系?」みたいな気もします。ご自分がフラれた経験もエピソードとして紹介されていますが、婚約を解消したくなる気持ちもわからないではない? 格差社会の中で正規採用で働いている運のいい人たちもサービス残業など過剰労働を強いられているこの世の中、発想の転換という意味では読む価値あるかな。いろんな意味で負債を抱え込まされているこの世の中、「世間の常識」とかに背を向けてみるのも悪くはないか・・

  • ニートのphaさんの本とか坂口恭平の本とか好きで読んでるけどそれとはちょっと毛色が違って、書いてるのがアナキズム研究者の人なのでやさしいアナキズム入門みたいなところもある。ただ根っこのところは「べつに金稼げる奴が偉いわけじゃないだろ、働かない奴も飯を食える社会のほうがいいだろ」ということで共通している。
    基本はエッセイ調、著者の日常をコミカルながらも切実に描いている。結婚するために「ちゃんとした人」に頑張ってなろうとして、なれなくて婚約者に振られるところなどあっけらかんと描写しているが切ない。
    よく読むとん?と思うところとか物騒なこともちょこちょこ言ってるけど(アナキズムの人に物騒なことを言うなというほうが無理だろう)、全体的にゆるいノリでひらがなが多いのでさくさく読める。
    読んでると不思議と前読んだ消費社会論の本(著者とは対極の、資本主義のど真ん中みたいな元マーケターの人の本)とも意外な共通点があったりして面白かった。いいかげん消費するために働くみたいなノリじゃなくなってきてるというのもそうだし、そもそも消費って何だ、労働とかもそんなにいいもんなのかってのもみんな考えてる。

  • 現代社会に生きていることを問い直す、というと安易に聞こえるかもしれないけれど、アナーキズムに基づいた社会分析、とかいうにはいい意味でざっくばらん過ぎる。
    ちょっと待ってこういう見え方もあるんだけど、という感じで、身近なところから、言われてみれば確かに!という問いというか、視線をくれる本。

  • 6/30 ブックトーク Oさん紹介本

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著者プロフィール

1979年生まれ。著書に『大杉栄伝 永遠のアナキズム』『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』『働かないでたらふく食べたい』など。

「2019年 『死してなお踊れ 一遍上人伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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