イオマンテ めぐるいのちの贈り物 (北の大地の物語)

著者 :
  • ロクリン社
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本棚登録 : 58
感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (66ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784907542566

作品紹介・あらすじ

わたしは、だれかの命をもらって生きている、生かされている。
そう気づいたとき、人はもっとやさしくなれる。
他者にも、大地にも、自分自身にも──。
先住民族アイヌの深い知恵に学ぶ、命と魂の物語。


お父さんが狩りから帰ってくると、ふところには小さな子熊がいた──。
男の子は、子熊と一緒に食事をし、相撲を取り、川で遊び家族のように暮らした。
子熊が大きくなってきたある日、お父さんが言った。
「そろそろ、この子をカムイの国へ送ってさしあげよう」


子熊を数年育てた後に屠殺する儀式「イオマンテ」。
そこには自然に対する感謝や畏敬の念が強くこめられています。
アイヌが長年大切にしてきた知恵に学ぶ、命にまつわる物語です。

※本書は2003年にパロル舎より刊行された『イオマンテ』を一部加筆修正し、新装にしたものです。

感想・レビュー・書評

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  • イオマンテについて知ることができるだけでなく、そこにこめられたアイヌの人々の思い、考えを感じることが出来る。
    それでいて、創作物語になっている。
    最初のエピソード、そして最後の1ページ、心に残る。

  • イオマンテとは子熊を山の神のもとに返し、命を頂く儀式。
    母熊を殺して食べるのも人間の都合だし、残った子熊も飼いきれないし自然にも返せないので殺して食べるというのも人間の都合。それでも精一杯丁寧な儀式を行い、山の神と崇めて感謝することは忘れない。
    自然と人間の生活とのバランスが取れた社会という感じがする。

  • アイヌの人たちのカムイという考え方や イオマンテ の祭礼について知る。

  • 先住民族アイヌの深い知恵に学ぶ、命と魂の物語。

    わたしは、だれかの命をもらって生きている、生かされている。
    そう気づいたとき、人はもっとやさしくなれる。
    他者にも、大地にも、自分自身にも──。
    先住民族アイヌの深い知恵に学ぶ、命と魂の物語。

    お父さんが狩りから帰ってくると、ふところには小さな子熊がいた──。
    男の子は、子熊と一緒に食事をし、相撲を取り、川で遊び家族のように暮らした。
    子熊が大きくなってきたある日、お父さんが言った。
    「そろそろ、この子をカムイの国へ送ってさしあげよう」


    子熊を数年育てた後に屠殺する儀式「イオマンテ」。
    そこには自然に対する感謝や畏敬の念が強くこめられています。
    アイヌが長年大切にしてきた知恵に学ぶ、命にまつわる物語です。

    ※本書は2003年にパロル舎より刊行された『イオマンテ』を一部加筆修正し、新装にしたものです。
    ※2020年よりアイヌ文化は小中学校の学習項目になります。
    ※北海道白老町にアイヌ文化復興等のナショナルセンター、ウポポイ(民族共生象徴空間)がオープンします。

  • 狩猟採集社会における「贈与」を理解したくて読んでみた。そこでは「贈与」が魂の幸福を生み出すらしい。どゆこと??という疑問が氷解した。
    カムイの国から贈り物としてやってくるキムンカムイ(熊)をカムイの国へお返しするのがイオマンテ(熊送り)。予備知識としてそこまでは知っていたので、イオマンテは育てた子熊を殺して食べること、それだけのことだと思っていた。そんなことはなかった。子熊を育てる中で、アイヌとキンカムイは強い絆で結ばれていく。両者の間に魂の紐帯が築かれる。だからこそ、「贈与」が倫理あるいは祝福になるのだと感じられた。
    イオマンテは、単なる豊穣の祈りではなく、自分という存在がどこからやってきてどこへ帰っていくのかを、繰り返し繰り返し自らに語ること。それは、存在することそのものが「贈与」であり祝福だと体に染み込ませる行為なんだと思う。なるほど。そこには魂の幸福が生まれて当然だ。

    というのが理屈の部分。
    一番は、主人公とキンカムイの絆に涙する。

  • 先住民族アイヌの深い知恵に学ぶ、命と魂の物語。

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著者プロフィール

作家・元奈良少年刑務所外部講師

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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