具体と抽象 ―世界が変わって見える知性のしくみ

著者 :
  • dZERO
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本棚登録 : 1125
レビュー : 66
  • Amazon.co.jp ・本 (133ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784907623104

作品紹介・あらすじ

永遠にかみ合わない議論、罵(ののし)り合う人と人。
その根底にあるのは「具体=わかりやすさ」の弊害と、「抽象=知性」の危機。
動物にはない人間の知性を支える頭脳的活動を「具体」と「抽象」という視点から読み解きます。

具体的言説と抽象的言説のズレを新進気鋭の漫画家・一秒さんの四コマ漫画で表現しています。

感想・レビュー・書評

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  • ・複雑で分厚い本に価値があるのが具体の世界、シンプルに研ぎ澄まされた一枚の図に価値があるのが、抽象の世界
    →何が求められているかで違う

  • 頭が良くなる世界の入口に入った気分。
    自分はクイズが好きでYou Tubeでクイズ王の動画を見たりするが、確かに思考が早い人は具体と抽象の世界を行き来するスピードが早いのだなと感じる。
    また、「抽象的な視点で物を見ている人は、一貫した理念の基で臨機応変な判断を下すので、同じような事態に対応する時にまるで真逆の判断を下すことがある」というようなことが書いてあり、同じような逸話があったな、、と釈迦の対機説法を思い出した。
    悟りを開いた釈迦のもとにたくさんの人がアドバイスを求めて相談に行くが、二人の人間に同じ悩みを相談されたときに、ひとりひとり真逆のアドバイスをすることがあったという。
    これは、相談者の能力や置かれている状況を加味して助言をしたかららしい。
    つまり釈迦は「人をいい方に導く」という抽象的な理念に基づいてアドバイスを与えるので、傍から見ると全く同じ悩みに真逆の助言をしているように見えても、実は一貫した考えから最適解を出しているということになる。
    確かにこれが出来るようになると、いちいち目の前のことに右往左往することなく、その場に応じて一番いい判断を下せるようになる。
    仕事にもクイズにも活かせる、いい本を読んだ。

  • 京都アニメーションの事件とか、日本全体の風潮とか、選挙のこととか…考えると、まったくこの本のおっしゃるとおりで。

    この「具体と抽象」では「なぜ抽象化が必要なのか」ということを繰り返し説明されます。
    かわいいにゃんこのマンガで繰り返し説明される「抽象化」、そう、このにゃんこのマンガもそれを「抽象化」してから「具体化」して説明しているんですよね。

     目の前に起きたこと、これをすぐに自分なりの目線で短絡的に判断するのではなく、一段高い位置に置いて、抽象化してから、そこに想像力と創造力をプラスすることで、可能性が無限に広がるのです。
     
     カズオ・イシグロや村上春樹さんは、まさに「具体化→抽象化→具体化」の神で、
    みんな同じ小説を読んでいるのに、なぜかそれぞれが自分のことのように、
    高い次元から、なぜか自分の個人的な胸の傷みに切り替わる。
     良質の小説というのは、まさにその切替作業なんですよね。
     
     この本の中のマンガで「フィンランドの森」として紹介されているのが、笑えます!!by azukiko
     

  • 『メモの魔力』を読んでから、ずっと気になっていた本。

    思ったよりずっと分かりやすくて、感動的なまとまり方!
    抽象化難しそうだな、と思っていたのに、こんなに身近だったとは。

    誰にでも勧めたいし、自分でも2回3回と読んで、腹落ちさせたい本です。

  • 【概略】
    「お客さんの言うことを聞いてたら、良いものはできない」などと言われることもあれば「お客さんの声が商品開発の肝である」と言われることもあり、「リーダーたるもの、ブレてはいけない」と諭されることがあるかと思えば「リーダーに必要なものは臨機応変さだ」と指導を受けることもある。「一体、どちらが正しいの?!」という疑問、頭の中に飛び回っている・・・そんな方に朗報。正解・不正解の問題ではなく、抽象度・具象度(本書では具体度)の濃淡の違いだった。本書では、そんな抽象・具象という概念を学ぶことで、日常に転がる様々な衝突や、モノの見方に、新しい風を与えてくれる。


    2016年10月22日 読了
    時期不明        読了
    時期不明        読了
    時期不明        読了
    2018年11月28日 読了
    【書評】
     2018年11月時点での「人生のバイブル10冊(和書)」の一冊。ホント、何度読んでも新しい気づきがある。
     元々の出会いは、トーストマスターズクラブのテーブルトピックス(クラブのプログラムの一つ。即興スピーチ)コンテスト対策。勝ち上がるためには、舞台上で準備なく投げかけられる質問に対し、話を膨らませる必要があって。勿論、沢山の「想定質問」を受けて練習するのもアリだったのだけど、「想定してない質問が来たら、困るよなぁ」と思っていて。そこで「投げかけられた質問の本質というか、一つ、抽象的な連想とかできたら、大丈夫なんじゃない?擬人化とか、比喩とか、例えば話とかも、似たようなもんでしょう?」なんて思ってね。それでネット検索してこの本を見つけて。
     それ以来、お世話になりっぱなし。会社経営者が集う会などで、経営理念を作る時なども、この本の概念をもとに作り上げることができたし、スピーチのテーマについても、そう。論評(トーストマスターズクラブのプログラムの一つ。発表されるスピーチへのフィードバック)を向上させる大きな要因の一つになってる。
     現在、新しいクラブの立ち上げで、発起人として他のメンバーとやりとりする際も、「今はコンセプトを語っている。今は幹(より抽象度が高い)ではなく枝葉(具象度が高い)の話をしている」などという「概念という世界における地図の見方」のような感じになってる。
     書き方も、専門用語にあふれることなく、且つ、各章ごとに個別事例(まさしく具象度を上げて読者に理解させやすく)を設け、理解しやすい形になっているのも、素敵。
     「人生のバイブル10冊」は、時折入れ替わることがあるのだけど、この本が入れ替わるのは、なかなか難しいのではないかなぁ。

  • 具体と抽象について、わかりやすく説明している。
    抽象度を上げるためでなく、他人の考え方、モノの捉え方を理解するためにも重要なエッセンスである。
    まずは具体と抽象を意識して考えようと思う。

  • 具体でしか物事を見れないひとと、抽象化できるひとを「わかりやすく」説明されています。

    具体と抽象を1つのピラミッドで説明されています。

    抽象とは「1から10を知ること」
    応用が利きます。

  • 「抽象化だけでは生きられない、抽象化だけでは生きにくい」
    具体化レベルのみの人に苛立つことも多い反面、抽象化のみの世界では考え方の固定化がはじまる。抽象化に慣れると、わかる人にはしっかり伝わるし楽。だけれども、そこに依存すると危険。非常に分かりやすい。具体と抽象を行ったりきたりする価値についてここまで明瞭に簡潔に書かれている本はそう出会えないだろう。

  • 抽象化について考えることがあったので手にとった。明るい猫のイラスト付きでイメージ力を鍛えやすいように作られていたと思う。ところどころ理解が追いつかないところがあって頭のレベルを思い知らされたのでこれから勉強したり体験を増やしたりして頭を鍛えたい。

  • 抽象的だからこそ、汎用性がある。

    「たとえ話」は、説明しようとしている対象を具体的につかんでもらうために、抽象レベルで同じ構造を持つ別の、かつ相手にとって卑近な世界のものに「翻訳」する作業といえます。説明したい新しい概念や事例を、身近な事例で似ているもの使って説明するのです。  たとえ話のうまい人とは「具体→抽象→具体という往復運動による翻訳」に 長けている人のことをいいます

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著者プロフィール

ビジネスコンサルタント

「2020年 『「抽象化」思考トレーニング(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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