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- Amazon.co.jp ・本 (118ページ)
- / ISBN・EAN: 9784907684136
感想・レビュー・書評
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現代文学研究者であるところの駒尺喜美さんの源氏物語論。年代からして学校で読まされていたんじゃないかと思うんだが、とりあえず、白紙から、それでも原文を読んでのエッセイらしい。基本的には、紫式部というひとがフェミニスト目線、女性の目線で書いているということだ。ワタシが学校で読んだときには「今の規範で考えてはいけない」みたいなことを言われていたが、それ自体が「今の規範」なわけだよ。なんか絶対変!と思っていたのは、女性も含む現代の読み手が、近世くらいの男性の読み手の価値観を内面化して、そこからしか話をしてない、ということだった。やっぱねーと思う。ただ、解釈が分かれているようなところで突っ込んでないのが、折角文学者が書いたものなのになぁ、という残念感につながる。解釈の違いがまさに、フェミ視点があるかどうかの境目になる題材が多いのにね。
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