- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784907725594
作品紹介・あらすじ
「いじめる子は悪くない。いじめられる子が悪い」その常識に苦しめられた。豊かな才能を秘めながら教育現場で虐げられた自閉症の少女の目に映った日本という社会。学校という場。
感想・レビュー・書評
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図書館有
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自閉症がまだ、親の育て方が悪いからと考えられていた1960年代。その頃に生まれたアスペルガーの少女は理解されず壮絶ないじめに苦しめられる。それは、学校の先生も加担したものもある。皆と違うことは、悪いことなのだろうか?それを批判する権利があるのだろうか考えさせられる。
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社会が大まじめで指示する一方的なルールや道徳をマジメに捉えると
滑稽なまでに形式化された社会から浮いてしまう
自由の仮面をかぶって絶対主義を本音とする(相対)社会では
ルールを建前とした中に閉じ籠もらなければならない
その息苦しさを刹那の欲望を発散することで紛らわし
その場を騒がしく着飾って時を凌ぐしかない
そこには傲慢や慇懃を持って支配するか奴隷やペットに成り下がるかの
縦社会しか存在しない
それを体感することで真理を見出す手がかりとするためにこの世がある
ルールを、その裏をかくための目安として捉えられなければ
社会になじめずイジメの餌食とならざるおえない
禁止のルールや道徳がもたらす陰による弊害は
この責任をうやむやにした反作用によって表面化するようだ
個性を無視して押し並べた平等な社会には不満が襲い掛かるだろう
ルールを、各自の自発性をうながす目安にできれば
愛が満たす陰のない社会を目指せるのではないだろうか
ルールも道徳も約束もお互いの変化に対する納得があってこそ
自己責任をまっとうできるし責めることなく理解できる
こうした集いは対等で自由な関係に満たされるだろう -
「自閉の少女から見た世界」。今まで自分が漠然と思いこんでいた「イメージ」をはっきりと否定された。無知と無力に恥じ入るのみです。
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周りに悪意のある人が多く、読んでいてつらいところもあるが引き込まれる
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マンガ「この星のぬくもり」の原作で、96年飛鳥新社刊の復刊。
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著者に手紙を書いて、わたしの世界は激変した。