- Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
- / ISBN・EAN: 9784907725785
作品紹介・あらすじ
「発達援助」という視点。「目の前にいる人をなんとか、少しでもラクにするのが医者の仕事」そう言い切るカリスマ精神科医が問いかける-「治らないという考え方は、治りませんか?」神田橋條治の発達障害論。
感想・レビュー・書評
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いい言葉と考え方を知れた。
気持ちが楽になった。ので、これも本書でいう一種の自己セラピーだと理解。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ふむ
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目から鱗なことや、これまでなんとなく障がいのある息子の言動で感じてたことを神田橋先生の言葉で言っていただいて、自信を持って対応を決めることができました。
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発達障害の人もその人なりのスピードで発達をするという表現にとても救われた。診断基準は必要だけど、基準にあてはめて診断を下すのではなく、症状をくみ取ってその人にとってその診断名が有効であるときに病名をつけるという発想にはとても驚いた。全般的に、当事者のひとがいかに成長したり発達したり適応したりして生きやすくしていくかという一貫した姿勢がみられて好感をもてた。
ただ、読みにくかった点といては、本書は複数名の対談形式で書かれていますが、本の扉にでもそれぞれの人物がどういう立場で何をしている人を書いてくれないと何がなんだかわからなくて混乱しました。また、ニキ・リンコさんなど発達障害について知識があるひとにとっては有名人なのかもしれませんが、まったく門外漢のひとにとっては知らない人なので脚注など説明がほしいと思いました。 -
内容的にはとても面白い感じだったのだが、対談を読むのは個人的にすごく苦手なので、今イチ頭に入らなかったのが残念。
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発達障害や精神疾患についての神田橋先生のご説明がとてもわかりやすく、もっともっとお話を伺いたい!と思えてくる内容でした。
「治療とは何か」のイメージが、読み進めるにつれて形作られていくような感覚がありました。
作業療法士さんのお仕事についてももっと知りたくなりました。いろんなことがわかってくると、治療や養生は楽しくなってくるのだろうなと想像しました。
もっともっと学ばなくては、と思いました。 -
当事者と家族または医療者が読む本なのか、唐突に専門用語の略語や隠語みたいなのが出てきて、予備知識の無い私は「???」となることしばしば。
しかーし読んで良かった。大変勉強になる。
・・・
うちの子が幼稚園の前の幼児教室に入る前、皆が午前中公園で遊んでそろそろお昼だから帰ろうか~という頃に公園にやって来る親子が居た。
お母さんはおとなしく、男の子はもっとおとなしかった。
お母さんの声掛けは少ないし、よその家庭と生活のタイミングがずれているので他の子と交わることもほとんどないようだった。
男の子は目はパッチリ開いている割りにこちらと目が合わず、ブランコから降りたがったので抱き上げようとしたら獣の子のようにキーキーウーウー言って嫌がられた。
数年後ばったり会ったら「市の健診で、小学校は特殊学級に入るよう言われた。今は専門の先生が居る保育園に通っている」とのことだった。
別の話。
少年野球の先輩で、監督にちょっと注意されるとすぐ泣くし、お母さんや友達に甘えてじゃれたりする時に全く力加減の出来ない子がいた。
偏食が酷く、よくこれで健康が維持できるものだと不思議に思うほどだったが、後で聞いたところによると所謂知恵遅れの子だったらしい。
そんなこんなから、素人ながら、幼少期に適切な栄養と睡眠を与えず親が子の発達を促す運動や声掛けをしないことには、繋がるシナプスも繋がらないよなー...などと思ったものだが。
当たらずとも遠からずだったのだな。
逆に言うと、幾つになっても繋げようはあるのだから、適切な治療や指導を受けられると良いのだということが分かった。
神田橋先生のような医師が全国各地に居れば救われる人が増えるのになぁ。 -
発達特性だけでなく「うつ病」と「双極性感情しょうがい」の見分け方とそれぞれの疾患の養生のコツ、「解離性しょうがい」についてなど精神疾患全般についてかかれています。発達特性があるけど精神科の薬をあまり飲ませたくないという人にもお薦め。