収容所のプルースト (境界の文学)

制作 : Joseph Czapski  岩津 航 
  • 共和国
3.82
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本棚登録 : 125
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784907986421

作品紹介・あらすじ

1939年のナチスとソ連による相次ぐポーランド侵攻。このときソ連の強制収容所に連行されたポーランド人画家のジョゼフ・チャプスキ(1896 - 1993)は、零下40度の極寒と厳しい監視のもと、プルースト『失われた時を求めて』の連続講義を開始する。その2年後にチャプスキは解放されるが、同房のほとんどが行方不明となり、「カティンの森」事件の犠牲になるという歴史的事実の過程にあって、『失われた時を求めて』はどのように想起され、語られたのか? 現存するノートをもとに再現された魂の文学論にして、この長篇小説の未読者にも最適なガイドブック。

* 「カティンの森」事件……第二次世界大戦中にソ連の内務人民委員部によって2 万人以上に及ぶポーランド軍将校、官吏、聖職者らが虐殺された事件。アンジェイ・ワイダ監督による映画『カティンの森』(2007)でも知られる。

感想・レビュー・書評

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  • ソ連の強制収容所のなかで行われたプルーストの講義録。資料も本もないなか、記憶と書物への愛情と、知への渇望のみを土台として行われた講義。そのシチュエーションだけでも胸をつかまれるのだけど、わたしのようにプルーストを読んだことのない者にとってもわかりやすい、格好の入門書になっているところもすごい。あいだのページに、講義録がカラー写真で挿入されていて、そこから伝わってくる熱にも胸を打たれた。

  • レビューはこちらに書きました。
    https://www.yoiyoru.org/entry/2019/06/17/000000

  • 文学
    ノンフィクション

  • 「夜と霧」(VEフランクル)や「ラーゲリから来た遺書」(辺見じゅん)のように、極限状況に置かれてなお尊厳や崇高さを失わずに生き抜いた人間がいることを教えてくれる一冊。その核心である、著者が収容所で行ったプルースト「失われた時を求めて」の講義録は私自身浅学にしてほとんど理解できなかった。残念!

  • 私が収容所に入るコトになったら、さっさと逝ってしまう道を選ぶだろうなぁ、、、

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    1939年のナチスとソ連による相次ぐポーランド侵攻。このときソ連の強制収容所に連行されたポーランド人画家のジョゼフ・チャプスキ(1896 - 1993)は、零下40度の極寒と厳しい監視のもと、プルースト『失われた時を求めて』の連続講義を開始する。その2年後にチャプスキは解放されるが、同房のほとんどが行方不明となり、「カティンの森」事件の犠牲になるという歴史的事実の過程にあって、『失われた時を求めて』はどのように想起され、語られたのか? 現存するノートをもとに再現された魂の文学論にして、この長篇小説の未読者にも最適なガイドブック。
    http://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784907986421

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著者プロフィール

1896年、ポーランド貴族の息子としてプラハに生まれ、1993年、パリ近郊に沒する。
ポーランドの画家、美術批評家、エッセイスト。
帝政ロシア軍に入隊後、反戦主義を理由に離脱。ポーランドに帰国後、対ソ戦争に従軍。1920年代にパリで絵画修行。1939年、ドイツ軍のポーランド侵攻とともにソ連軍の捕虜となるが、41年に解放される。第二次大戦後は、月刊誌『クルトゥーラ』の編集に参加し、世界各地で個展を開催するなど精力的に活動した。
単著の邦訳は本書が初となる。

「2018年 『収容所のプルースト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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