猫は抱くもの

著者 :
  • キノブックス
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本棚登録 : 391
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784908059124

作品紹介・あらすじ

幸せの形は、十猫十色。「人間と猫は、一緒にいたほうが幸せなのか?」「それは、めぐりあわせだから」「猫弁」の著者が贈る、猫と人間のあたたかく切ない絆の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 猫弁もあずかりやも、猫は絡むけどメインは人間だったけど、これは猫がメイン。
    なかなかキツい現実というか、エピソードがいくつも出てきますが、最後はやはりふんわか暖かな結末。
    大山さん安定の1冊です。

  • 図書館でタイトルに惹かれて。
    猫好きならみんなキュンとしてしまうストーリーだと思う。ますます猫が愛おしくなったのと、大切にしたいと思った。

    「沙織との時間が良男のすべてだった。沙織がいない時は、そのほとんどを寝て過ごした。良男の時間は沙織といる時間と、沙織を待つ時間、このふたつしかない。」
    という文章が泣けた…( ; ; )

    「自由はいいものではありますが、すべてにおいて自由が上かというと、そうとも言えません。しがらみというのは、豊かなことでもあるのです」

  • 猫目線の物語。誰にどんな風に飼われるか、によって変わるのは当たり前だけど、それは人間の想像のお話で、猫自身どう思ってるのかは分からないまま。そういう意味ではこのお話も人の目線で語られた猫の気持ちなんだけど、そんな事を言ってしまえばこの類の小説は全部そうなのですが…。酷い猫アレルギーを持ちつつも、猫好きの私としては全ての猫が自由に、かつ愛された環境で育って欲しいと思う読後でした。

  • 猫を主人公にした人間との関わりの短編集。
    第1話の良男と沙織が好きだった。
    誠実に生きる沙織をみんなちゃんと見てくれてたんだとうれしくなった☺️

  • すぐそばにいて、お互いに愛しているのに壁を感じる。
    人間の世界と猫の世界が明確に分かれていて、影響しあっているのに孤独な感じ。
    暖かいはずなのに少し苦しい。

  • ほとんどの短編が猫の視点で語られる連作短編小説。
    猫の集会ってよく聞くけどほんとにこんな感じだったらかわいいなあってほっこりした。
    自分を人間だと思い込んでいた良男、ゴッホという画家に飼われていたキイロなどたくさんの猫が出てくるけど、どんどん話が繋がっていくのが面白い。
    ゴッホとキイロの話がいちばん響いたかなあ、、ルノワールもなっちゃんに出会えてよかった!
    ちょっと悲しい部分もあるけど心温まる小説だった。
    実写化がどうなるのか気になる、、

  • 猫アレルギーじゃけど、猫好きw

    ってな事で、大山淳子の『猫は抱くもの』

    6月の映画化にあたり水曜日のカンパネラのコムアイが出演するってんで、そりゃ読むわな♪

    記憶を忘れっぽい猫が人に恋する話から、猫と人との心温まるええ話

    映画化するんで内容は余り書かんけど、間違い無くええ本じゃね

    水カンファンの人に是非読んで貰いたい!
    ゴッホやオニャンコポンの繋がりを感じてニタニタしながら読んでしまうw

    この内容を映画化ってどうなるんじゃろ?と楽しみ!♪

    2018年18冊目

  • 猫好きの方はぜひ読んで!

    自分が人間だと思っていたロシアンブルーのヨシオが恋人と思っている沙織のアパートから青目川に落ち、たどり付いた「ねこすて橋」。

    橋に集まるたくさんの猫に出会い、自分は猫であることを知る。

    キイロという雌猫の飼い主が、「ゴッホ」といわれる画家。
    ヒマワリの絵を残して死んでしまう。

    沙織や「ゴッホ」やヨシオの名の付く男たち、さまざまな人間模様に猫たちが加わって、面白いストーリーになっている。

    「ゴッホ」のセリフが
    「猫は描くものではない、抱くものだ」

  • 「良男と沙織」「キイロとゴッホ」「哲学者」「それぞれのクリスマス」「ルノワール」

    青目川にかかるねこすて橋。そこに集まる猫たちと人間との交流。
    出てくる猫は最終的に幸せな暮らしに落ち着くのに、どの話も読んでいて哀愁を感じた。
    沙織やゴッホ、池永良男など人間たち側に暗い過去や悲しい気持ちがあるからかなあ。
    それでも沙織が3人(?)の「よしお」と出会って、明るい人生を歩き出したのは嬉しかった。

  • ◆あなたは「ねこすてばし」をご存じですか?◆
    東京郊外の「青目川」にかかる「ねこすてばし」。夜になると、家猫、野良猫、捨て猫たちがねこすてばしに集まって、大切な話し合いをくりかえしています。一人の女性を愛してやまない良男の冒険。作品を完成させない画家と猫の物語。猫と人間の生き様を見守る哲学者…。ねこすてばしの猫たちの不思議な集会と、そこに集まる人間たちのあたたかくてちょっと切ない物語です。

  • うちの猫も人間の言葉を理解し、いろんな思いを抱いているのかなぁと、読み終わるとつい猫に話しかけてしまいます。

    猫達の愛する人への想いが描かれていますが、その反面、人間の身勝手さ汚れた心…人間の小ささも感じます。

    読んでいるともっと猫が愛おしくなるそんなお話でした。

  • ゴッホとキイロのお話が悲しい。

  • ねこの集会が微笑ましい

  • 図書館で不意に見つけて。
    映画とはまた違うお話しだった。映画では良男は終盤まで自分のことを人間だと思っていたし、ゴッホと沙織が出会って沙織の絵を描くのに、本では良男はすぐ自分は猫って気がつくしゴッホと沙織は出会わず物語に登場する時系列が違う。沙織の設定も全然違うし。登場人物も本の方が多い。でも映画よりわかりやすいような気もする。
    全部読み終わると、すべてが繋がる。猫と人の繋がりを感じる物語だった。

  • なんかこう、ね、すごく良い。
    ルノワールのその絵から生まれた物語なのかな?
    装丁も素敵だニャン。

  • 心がぽかぽかしました。ぽかぽか薬をありがとう。

  • 猫を飼っている方には、特に読んで欲しい本です。
    短編集だけど、すべてのお話が繋がっていて、最後はとてもスッキリしました。

  • 猫がの目線で書かれたストーリーと人間の目線で書かれたストーリーが織り成す群像劇。

    人と猫、お互いを想う姿は優しくもあり、切ない。

    名前をもらった猫は人間と絆を持つ。
    誰かを想い、とらわれる生き方にまだ名前のない子猫は憧れる。

    読みおわったあと、わたしの猫をぎゅっと抱きしめてしまった。

  • 綺麗な装丁に惹かれて。
    出てくるひとたち、ねこたち、みんな幸せに生きて欲しいと切に願う。
    そんな優しいきもちになる物語。
    ゴッホのことはとても残念だ。
    ルノワールとセンの会話に出てくる言葉がとても胸に残る。
    悪意は幼くてつまらないもの。
    柵は豊かさでもある。
    柵とは関係だから。
    このひとの作品を読み始めてか一層ねこが愛しくなった気がする。
    小梅さんも長生きしてください。

    きみに幸あれ。

  • 集会に出れなくても自由猫より家猫だな、私がなるなら。

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著者プロフィール

東京都出身。2006年、『三日月夜話』で城戸賞入選。2008年、『通夜女』で函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞グランプリ。2011年、『猫弁~死体の身代金~』にて第三回TBS・講談社ドラマ原作大賞を受賞しデビュー、TBSでドラマ化もされた。著書に『赤い靴』、『通夜女』などがあり、「猫弁」「あずかりやさん」など発行部数が数十万部を超える人気シリーズを持つ。

「2022年 『犬小屋アットホーム!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大山淳子の作品

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